D.D.のたわごと

現在ツイッターのまとめを上げてます

弁護士のくず07 泣かせる九頭と八べえ・第七話

2006-05-26 22:36:43 | 弁護士のくず
今回の原作は第2巻から(第3話)。
第6話の視聴率が14.3%と初回超え。医龍と食い合いになってなければもっと伸びるのになぁ(録画視聴者も多そうだし…)。

弁護士のくず CASE07
「不適切な遺産相続」
(原作:第2巻「美徳の人」)
ガンで死んだ羽根田仁(高橋元太郎)の遺族のところへ、高井霧子(三浦理恵子)という女性が現れた。彼女は、亡くなった羽根田直筆の遺言書を持っており、その遺言書には「遺産の中から五百万円を霧子に遺贈する」と書かれていた。
家族から遺産を渡すつもりはないと突っぱねられた霧子は、遺族に遺産を支払うよう裁判所に訴えたいと白石弁護士事務所に相談に来る。九頭(豊川悦司)と武田(伊藤英明)が話を聞いてみると、霧子と羽根田はデートクラブで知り合い一夜限りの関係で、しかも、羽根田はガンで余命いくばくもない身の上だったというのだ。武田は、売春ではないかと聞くが、霧子はお互い夫や妻を亡くしているので恋愛関係だと言い張る。だが、彼女には多額の借金があり、武田には納得できないことばかりだった。
そんな時、霧子の亡くなった夫の母・悦子(佐々木すみ江)が、何とか訴えを取り下げるよう言って欲しいと頼みに来た。悦子によると、霧子は息子と結婚したのもお金目当てで息子は霧子に殺されたんだと言う。おまけに、孫に会いに行った時に霧子がとった行動が行き過ぎていて、正常な状態ではないと訴えた。武田は、事実と事実ではないことを確認したいと言うと、霧子は嘘は言わないと言い張り…。



宮沢賢治の『雨ニモ負ケズ』を読む美月ちゃん。
自分のことを犠牲にして他人に尽くす人間をバカだと言い切る九頭。
日本文学の主人公にはバカが多いんだよね。太宰治の『走れメロス』だって妹の結婚式に出るために友達を人質にして,でも自分が死刑になるのを覚悟で戻ってきて,最後裸で走ってんだからストリーキングだよ。
(中略)
要するに,バカってのは美しいって言ってるんだ。

「じゃあ,武田君も美しいの?」
「あいつはもっと………ナチュラルなバカね


■今週のしもたぁ~!!!■
徹子さんの40歳の誕生日,洒落たお店に招待するまではよかった。
最初にバラの花束を渡すとき大声で「40歳の誕生日,おめでとうございます!」
(徹子さん笑顔で「大きい声で言わないで」)

そこへ「マサミ~?!真実じゃない!」と昔の女?永井美佐(インリン様)が。
(なにせここは美佐に教えてもらった店だったから),
そこへロウソクを40本立てたバースデーケーキが運ばれて…


ギャハハハハハ!!! (>∀<)ノ≦☆☆
真性バカ!!


両手に花(徹子タンと夕花リン)状態で「桜島」で飲みながら
今回の依頼者・高井霧子のことを調べていけばいくほど
まじめだった夫を自殺にまで追い込んだ「魔性の女」に思えてくると
話しているときも

「武田さんも気をつけないとね」
「僕はそんな,ひっかかりませんよ」
「女を見る目がないから…あんなのが好みなんだ」
「まぁ,私は単なる事務所の先輩と後輩の間ですから…
 何も頑張る必要はないですけど」


武田真実…the END _| ̄|○

■さて,本編。
7千万の遺産を残しガンで亡くなった男性(妻は既に故人)が遺言状で遺産のうち5百万円をデートクラブで1度会っただけの女性に残した。
あり得るのか?そんなことが。
遺産請求を白石事務所に依頼してきた霧子の担当になった武田もにわかに納得できない。

ガンで入院中につきっきりで看病していた娘は,遺産は故人に尽くした親族が受け取るべきで,一度も見舞いにすら来なかった赤の他人の女が死んでからのこのこ遺産を請求に来るなど到底承伏できない。
霧子の元夫・高井雄三の母・悦子も事務所にやってきて,彼女の生でまじめだった息子は高いマンションを買わされ無茶な事業拡大の末自殺に追い込まれた,霧子の一人息子・雄太を祖母としてかわいがろうとして菓子を与えても「こんなもの食べたらいけないって何度言ったらわかるの!」とこれ見よがしに雄太を叱りとばす虐待ぶりで,子育てもままならないなら引き取ってもいいと言っても話にならないと霧子を糾弾する。
これらの点について事実を確認しようとしても霧子は自分は嘘は言っていないとすぐキレてしまい話にならない。

で,ドラマのよくあるパターンは,
高井雄三の自殺は,実は第一発見者である妻・霧子による殺人であった…
というものでしょうが,九頭は霧子の頑なな態度と,夕花がカップを割って
指から出血したのを見て呼吸を乱し気を失いそうになる霧子の姿などから
真相を見抜きます。

美月ちゃんと遊園地の公園に出かける九頭,息子・雄太くんを連れた霧子に遭遇,
「クレープ買ってあげようか。ソフトクリームは好き?」と九頭がこなかけてみると
予想通り「やめて下さい!」と花瓶に反応する霧子。
「ちゃんと理由を言ったら?
 俺も子どもの親になりたてのホヤホヤだから偉そうなこと言えないけどさ,
 人に迷惑をかけずに子どもを育てようなんて,無理だと思うよ

皆さんお察しの通り,雄太は卵アレルギーなので卵を含んだお菓子は食べてはいけなかったのだ。

まわりの人間から見てちょっと異常で悪女に見える行動は,
夫の自殺を目の当たりにしたことがトラウマになって
義母ともコミュニケーションがとれず,働きに出ても仕事が続かない
PTSDになってしまったというものでした。
現実にはこういう未亡人のほうが多いんでしょうね。特に日本人は。

昼も夜も働き続けていた理由も,籍を抜かずに亡き夫の負債を一人で
働いて返し続けていたため。なぜそこまでするのかというと,
霧子は母の再婚相手から虐待されて育ち,母が守ってくれなかった
過去をもっているため,家族となってくれた雄三に大きな恩を感じる
とともに,その死に責任を感じていたからなのでした。

ですが,またリアルなのが,裁判に持ち込まれた相続争いの常として
夫の借金を返していたから,つまり金に困っていたから
手っ取り早く返済するために仁の遺産を要求しているのだと
遺族側代理人(弁護士)は主張,
裁判官に霧子に対する悪印象を植えつけようとします。

裁判官だって,(刑事事件の)検察や警察だって
最初に結論を決めて,それから判決文を書いたり調書をとったりするわけですから
途中の証拠をどれだけ完璧に積み上げたって
「1度会っただけの相手に,純粋な恋愛関係だろうがなんだろうが
 遺産を残すなんて信じらんねー。こりゃ売春だよ売春」
と思われちまったらもうアウト。

「大丈夫,あんたは裁判に勝つ」と断言し,ほぼ完璧に裁判を乗り切った九頭だが,徹子さんが過去の判例を調べても,担当の裁判官は性的モラルにうるさい判断を下していることから勝訴の確率は低そう。
また,逆に遺族のほうも弱みを持っていることを確信している九頭は場外乱闘に持ち込みます。

仁が霧子に残すと記した500万円が売春の対価だということであれば公序良俗に反する行為なので無効になる(同様に,バクチも公序良俗に反するので,バクチで負けた金を払わなくても勝ったほうは法に訴えることはできない)。
しかし,九頭がさらに新しい遺言状が出てきて,もっと多額の遺産を霧子に渡すように書いてあるとかまをかけると,「こっちの遺言状には500万円としか書いてない!」と遺族のほうが第2の遺言状を隠していたことを自らばらしてしまいます。こうなると形勢は一発逆転,公判で霧子のもつものより新しい別の遺言状はないと証言した手前,民法891条により遺言状を隠匿した者は相続権を失うことになります。

認諾してくれれば,黙っててやるよ」
※認諾…民事訴訟法上、原告の請求としてなされる権利主張を肯定し承認する被告の陳述。
ということで,示談決定!的。

それでも納得いかない房子と真一を,九頭は仁と霧子の思い出の公園に連れ出します。
それは仁と房子ら子どもたちの思い出の公園でもあった。
雄太が飛ばしていた紙飛行機も,仁が教えた折り方。

九頭と武田は,件のデートクラブに客として潜入,
羽根田仁との関係についてもリサーチ,店に菓子折を持ってお礼に来るほど
律儀な仁が霧子に亡き妻の面影を見ていたことを確認しています。
霧子も,もともとは売春目的で出会ったものの,
子どもの頃に求めても得られなかった父親の愛情を仁の中に見て,
二人は人間として,一時だけの関係とはいえ家族として結びついていたのでした。
仁は霧子が自殺用の薬を持っていたことを知ると,
「だんなさんが亡くなったのはあなたのせいじゃない。
 子どものためにも生きなきゃいけない」
と,ガンで余命幾ばくもない自分の遺産の中から500万円を遺言で贈るから
受け取るようにと霧子に告げた。
「人を助けたいと思ってもふだんの私だったら絶対出来ない。
 死ぬのが分かっているってのも,悪いことばかりじゃないね」

「お父さん,騙されてると思ってたけど,
 自分の意志だったみたい…。バカみたいだけど」
「お父さんには楽しみがないと言ったね。
 他人に尽くすのがお父さんの楽しみだったんだよ。
 たった一度会っただけの女に500万円くれてやるなんてバカだよ。
 でも,そんなバカがいるから世の中捨てたものでもないんじゃないか」

雄太がやって来て霧子と抱擁。一同感動の中一件落着。

…九頭,雄太を預かっていた徹子さんに「子どもの登場遅いよ」
「過剰演出なんじゃない?」
「これくらいやんねぇとな」
 感動しっぱなしで終わると面はゆいので計算ずくなのを見せちゃいます。

■遺産相続に絡むサイドストーリー,
白石先生が健康診断で「要再検査」と判定されガックリと自信をなくしてしまいます。
もしものために人生を見直し,死後の憂いのないように遺産相続のことも考えなければとあれこれ考えだした白石先生,事務所のファミリーに形見分けをします。武田クンには観音様,加藤センセイには熊の置物,夕花チャンにはこけし,九頭センセイにはマトリョーシカ。
「これって…形見というよりお土産でしょ?」

で,結局再検査の結果異常なしとわかった白石ボスに
4人いっせいに形見を返却!

■最後の最後までおあずけ状態だったキャバクラシーン,
遺産なんて残すからもめるんだよ,パーッと使わなきゃ!
と繰り出した九頭だが,
国光さんに「お金を残さなきゃいけない大事な人がいるだろう」
とつっこまれる。
「俺は子どもに愛情を注ぐほどバカじゃない」
武田にも「やっぱり九頭さんは保護者としてもクズですね!」

「保護者のくずです。
 来週も見てネ」


今週もグッドな内容でした。
「故人は死ぬまでの入院中、娘の管理下にあったのだから
 500万円を譲る遺言書を取り消そうと思えば取り消せた。
 だから第二の遺言書がなければ、故人の意思で間違いない」
と切り込む法廷シーンも見所あったし、高橋源太郎さんの
すごくやさしい人柄の好演もジンときた(回想シーンで年をごまかせなかった
のは…無理ですかね)
ドラマならではの白石ファミリーのかけあいにも笑わせてもらいました。
武田君、本当にまじめにやるほど面白いw。

キャスト
インリン・オブ・ジョイトイ 2006年度 カレンダー
九頭元人(クズ弁護士40)… 豊川悦司
武田真実(新米弁護士28)… 伊藤英明
小俣夕花(事務員26)… 星野亜希
白石誠(事務所所長60)… 北村総一朗
加藤徹子(敏腕弁護士39)… 高島礼子
国光裕次郎(古本屋店主48)… モト冬樹
秋野美月(10)…村崎真彩(むらさき・まあや)

高井霧子(依頼人27)…三浦理恵子
羽根田仁(遺産を残した故人・享年66)…高橋元太郎
亀有房子(仁の娘)…ふせえり
羽根田真一(仁の息子)
徳大寺貴(弁護士)…須賀貴匡
故・高井雄三(霧子の元夫・享年44)
高井悦子(雄三の母)…佐々木すみ江
永井美佐(武田と司法修習生の時期にちょっとだけ東京で食事した程度の仲…らしい)…インリンオブジョイトイ



今週のキャバクラ…春ランマンスペシャル「プリンプリン祭」
  揺らして揺らしてマン歩計

今週の着ぐるみの犬…

今週のばんそうこう…右ほお(鼻の横)&先週と同じ左ほお

今週の掛け軸…人生楽ありゃ苦もあるさ


次回以降の予定
第8話は主婦売春と名誉毀損。主婦・湯浅みちる役に石田ひかりさんが出産後の復帰作として出演,その夫役に甲本雅裕さん。


ドラマ弁護士のくず公式ページ-TBS
  

◆過去の記事
弁護士のくず01 トヨエツいい顔してます
弁護士のくず02 ハッスルハッスル!それ本職?
弁護士のくず03 クリストファーとシャルロット
弁護士のくず04 その思いが重かった…
弁護士のくず05 小泣き・爆笑・最高だ!
弁護士のくず06 ゲゲ!おっとCHIKAN!

「ドラマ化希望コミック『弁護士のくず』」(去年7月に書きました。まさか本当にドラマ化するとは…

********************
※おかまバーのシーンで、壁に飾ってあった男の裸体写真に
 思わず引いた、という人,クリック♪
 (人気ブログランキングにジャンプします。
5/18深夜現在,テレビラジオ部門37位。orz
もしくはにほんブログ村 テレビブログへブログランキング にほんブログ村
ブログ村では5位!ありがとうございます。
********************
GO MY WAY
hitomi
エイベックス・マーケティング・コミュニケーションズ
愛することを恐れるべきでない私、愛されていることに気づくべき私
豊川悦司
マガジンハウス
DIVING WORLD (ダイビングワールド) 2006年 06月号 [雑誌]
マリン企画
うっかり八兵衛半生記―多力本願
高橋 元太郎
アスペクト
三浦理恵子写真集 hugs
大村 克巳
集英社
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする