羊羹「季節の工藝菓」ロングver.【和菓子 鶴屋吉信 公式チャンネル】
いよいよ7月にはいり、日本の夏がやってきました。七月の暑いさかりのある日。千利休は師匠の武野紹鷗に招かれて山里の庵にやってきました。流れる汗を拭いながら茶室に向かった利休は、入口近くにある蹲(つくばい)を見た瞬間、暑さを忘れてしまいます。蹲の上には一枚の大きな梶の葉が置かれていました。葉の表面には露の玉がきらめいています。そのさまが、いかにも清々しく、涼しげだったからです。「この暑さゆえ、蹲の谷水もぬるんでしまうだろう。せめてこの葉を浮かべて、少しでも冷たい雰囲気を保っておけたら・・・」そんな紹鷗の心遣いに、利休は涼を感じるとともに、侘茶の何たるかを思い知ったといいます。このお話でもわかるように茶道では季節感をとても大切にします。私などの俗人はお抹茶とともに頂く季節の和菓子にその季節感を楽しみにしております。それぞれの季節の移ろいを感じる贅沢なひとときがとても大好きです。
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