梅雨時に最も活き活きとしている花の代表はアジサイである。
紫陽花と漢字で書けば俳句の夏の季語となり、この花は文字通りの国産である。
したがってヨーロッパ、アメリカなどで観賞用に広く栽培されているが、ヨーロッパで品種改良されたものはセイヨウアジサイと呼ばれる。
アジサイの語源ははっきりせず諸説あるが、日本語で漢字表記に用いられる「紫陽花」は、唐の詩人白居易が別の花、おそらくライラックに付けた名で、平安時代の学者源順がこの漢字をあてたことから誤って広まったといわれている。
花の色は土壌の酸性度によって変わるが、リトマス試験紙と逆に「酸性ならば青、アルカリ性ならば赤」になると言われている。
花色は開花から日を経るに従って徐々に変化するが、枯れて花が散るということはなく、変色したまま残る。
ちょうど1年前母が満93歳で大往生した。
これから1周忌法要に出かけるが、その前に、母が生前好きだったアジサイを、先日、地元で「アジサイ寺」として有名な寺で撮った写真を供養として母に捧げたいと思う。