建交労長崎県本部

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じん肺キャラバン長崎実行委員会便り・第13号

2022年12月14日 11時42分20秒 | なくせじん肺キャラバ...

2022年(第33回)なくせじん肺全国キャラバン =長崎実行委員会便り・第13号=

 2022.12.13 実行委員会事務局 Tel‐095-801-8800 Fax-829-1680<Eメールkenkouro-nagasaki@d9.dion.ne.jp>

第33回じん肺キャラバン長崎実行委員会は、12月7日に開催した第3回実行委員会で、今年のキャラバン行動を終了しました。来年も引き続き、ご支援ご協力をよろしくお願いいたします。引き続き、国会請願署名の集約を行います。

第3回じん肺キャラバン実行委員会を開催

12月7日、県勤労福祉会館で第3回じん肺キャラバン長崎実行委員会を開催しました。オンラインと併用で行いましたが、9団体12人が出席しました。

内田知也事務局員の司会進行で始まり、横山巌代表世話人が11月7日の三菱長船第3陣訴訟判決について、裁判所は加害責任を認めたもの中身はひどい判決であったと述べました。中里研哉事務局長が経過報告をした後、出席者全員が発言しました。

「じん肺やアスベストのことが県民に知らされていない、もっと知らせる必要がある」「コロナ禍で原告や患者が参加しての団体訪問ができなかった。被害者がもっと訴える必要がある」「新救済法の国会議員署名をもらいに地元事務所を訪問したが、まだまだ訪問が足りない」「地域からの労働組合の参加が弱まっている」「民医連幹部や新しい担当者に関係機関要請に参加してもらってよかった」などの発言が続きました。

横山代表世話人は「キャラバンは高石不当判決から始まった。裁判官はどんどん新しい人が出てくる。裁判所に理解してもらうにはそれ以上の努力が必要になる」と発言しました。

中里事務局長は「33年間に及ぶ長いたたかいがあったからこそ、成果も勝ち取ってきた。運動に確信を持つためにも全国実行委員会作成の『私たちの提言』を大いに学習していく必要がある」とまとめました。

今回の意見をもとに、第34回(2023年)キャラバンを展開していけるようにしたいと思います。

石橋寛巳書記次長の会計報告と馬場隆会計監査が監査報告を行い了承されました。

最後に山代表世話人の音頭で「団結頑張ろう」を行い、第33回キャラバンを締めくくりました。

佐賀キャラバンに参加しました!

★佐賀労働局要請

12月1日、じん肺キャラバン佐賀行動で佐賀労働局要請を行いました。要請には「はたらくもののいのちと健康を守るネットワークさが」副代表世話人の東島浩幸弁護士をはじめ6人が参加、長崎実行委員会から中里事務局長、石橋事務局次長が参加しました。

労働局からは、監督課長、健康安全課長、労災補償課長、雇用環境均等室から窓口担当が出席しました。

要請団からは、石綿障害予防規則の改正で、解体面積が80平方メートル以上の建築物の解体を行う場合は労基署への届けが義務付けられたことで、どれくらいの届が来ているかの質問がありました。局側からは、「件数は手元にないので回答できないが、届は出ている」と回答しました。「佐賀県がアスベストアナライザーを持っているので、一緒に使う計画はないのか」との質問には「検討したことがない」とのことだったので、「ぜひ検討して欲しい」と要望しました。

★佐賀県要請

12月2日の佐賀県要請は労働局と同じメンバーが参加しました。佐賀県側からは、産業人材課長と副課長、環境課の副課長と係長が出席しました。

昨年佐賀県が購入したアスベストアナライザーの活用についての質問に対し環境課は、「立ち入り調査は数十件おこない、アナライザーは5~6件実施した」「実施した結果アスベストが検出できた」と回答しました。

佐賀県はハザードマップの作成を考えていないという回答だったので、他県や他の自治体でも作成が行われていることを伝えました。さらに、民間建築物における吹き付けアスベスト補助制度(調査・除去)に佐賀県内の自治体は、1市以外は創設していないことを指摘しました。

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 第33回なくせじん肺全国キャラバン行動は、コロナウイルスが収束する状況とは言えませんでしたが、第30回キャラバン以来3年ぶりの東京集結行動に代表が参加することができました。また、長崎実行委員会もオンライン併用で開催し、3年ぶりの街頭宣伝署名行動も鐡橋で行うことが出来ました。

 来年は、コロナも収束し、じん肺被災者が先頭になって「じん肺・アスベスト被害を根絶せよ」の声を大きくできたらいいなと願っています。

 10月25日の「建物改修解体問題シンポジウム」でジャーナリストの井部正之さんは、「2016年に『日本は15~30年前の英国だね』と現地で何度も指摘」を受けたと報告しました。吹き付けアスベストが使用された建物は約280万棟あり、解体は2028年にピークに達しますが、現在もピーク期に入っています。レベル1レベル2のアスベスト含有建築物を使用した戸建ての住宅は何と3300万棟あります。井部氏は「早急に規制強化や補助も含めた体制整備をしないと、労働者や家族、周辺住民が殺され続ける」と警告しました。

 来年も長崎から大きな声を上げ続けましょう。