CRASEED Rehablog ニューロリハビリテーションとリハビリ医療の真髄に迫るDr. Domenのブログ

ニューロリハビリテーションの臨床応用を実践するリハビリ科専門医・道免和久の日記【CRASEED Rehablog】

『リハビリ打ち切り問題』

2006-04-15 23:12:00 | リハビリ
多田富雄さんのリハビリ中のお姿と私(道免)のコメントが4月15日のNHKテレビ『つながるテレビ@ヒューマン』で紹介されました。

多田さんのように、リハビリ『医療』を継続することによって、今の身体機能を維持できている患者さんは数多くおられます。介護保険のリハビリでは、全く維持できません。

さらに、身体機能が回復中であっても、機械的に発症後180日を超えるとリハビリ医療を受ける権利を剥奪されてしまうことは、極めて深刻です。近代国家として恥ずかしい制度だと思います。

このような『リハビリ打ち切り』『リハビリ医療を受ける権利の剥奪』に対して、私達は以前から問題点を指摘し、反対して参りました。

今回のNHKの放送をきっかけに、全国の同じ思いの方々や、問題の深刻さに気がついた方々とつながって、『リハビリ打ち切り制度の撤回』を訴えていきたいと思います。

@ヒューマンの『つながるブログ』はこちらhttp://www.nhk.or.jp/human-blog/です。

トラックバック先:
1)NHKテレビ @ヒューマンの『つながるブログ』4月15日放送分ログ
2)お気軽に「@ヒューマン」 Mark2
3)日本がいい方向に変わってほしい。(ひでかとトヨタbB)
4)Neurology 平成18年度の診療報酬改定とリハビリテーション ―原文を読む―

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7 コメント

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憲法25条に謳われる権利 (nagy)
2006-04-17 21:07:24
「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」



 「リハビリは・・・人間の尊厳の回復です。」

多田さんの言葉が・・残ります。

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私にとって (てつろ。)
2006-04-18 10:16:55
私たち身体障害者にとって、というより私にとって、リハビリテーションとは、脳出血の後遺症として残った、左半身の機能回復に加え、痛みの軽減、筋肉の拘縮の予防などによってADL(日常生活動作)を今以上に落とさないように、なおかつ自分自身と家族のQOLをどう向上させるかということに主眼を置いております。

現状を維持させるためのリハビリテーションがどれほど多くの方のADLの低下を防いでいるかということに、国は気付くべきである、と思います。国は寝かせきり障害者を増やすつもりでしょうか?

今回の医療報酬の改訂は患者にとっても家族にとっても、国にとっても「改悪」といわざるを得ないと考えます。
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医療政策こそ安全でなければなりません。 (nagy)
2006-04-20 06:35:02
医療安全が叫ばれていますが,医療政策こそ安全でなければなりません。



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「リハビリ」一般社会・健常者には理解しにくいか。 (nagy)
2006-04-27 19:38:22
「リハビリ」という言葉は、日本語です。英語の辞書を見ると“rehabilitation (治療を終えた患者や障害者が,社会復帰するための訓練)therapy” と説明されていました。言葉が略されてリハビリと言われます。今では「CM」や「マスコミ」、「イラスト」と同じように日本語化されています。一般に広く使われるようになりました。(言葉は生きています。「リハビリ」という言葉もそうです。)

 多田富雄さんのように「リハビリに対する考え方が間違っています・・・・」と感じることがあります。現実に、「リハビリ」に関して、私たち障害者と一般の人との意識・認識のズレを感じる事があります。

 例えば、リハビリへの思い、「リハビリ」の持つエネルギーです。「身体機能維持するためのリハビリの必要性」「人間の尊厳の回復」と言われても一般社会・健常者には理解しにくいでしょう。(親も家族も社会の1つですが。)

 今回の改訂を見ると、リハビリ・障害事象のいくつかの次元、場面を語っているに過ぎないと思うのです。

 私は、「リハビリ」は期間限定の処置ではないと思うのです。生きている、生きていく人間の・・・営み?の1つでしょうか。

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はじめまして (crushman)
2006-06-06 18:06:01
恥かしながら、今更この事実に気付きました。

全く許し難いことです。



TBさせていただきました。

よろしくお願いします。
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最近の医療行政をみていると (DR.もしもし)
2006-08-26 14:09:45
日本の政府が、全く国民に目を向けていないことが明らかです。

医療現場に携わっていると、その姿勢には寒気を覚えます。

こんな政府に私たちの命を預けることの危うさを、日本国民は刮目するべきです。
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Unknown (Unknown)
2006-09-30 04:23:18
私は脊髄損傷により下半身不随となり、7ヶ月の治療、リハビリを経て退院しました

35歳の自分がADLをある程度確立出来るのにこれだけの日数を要したのに、もっと年配の方では絶対に厳しいと思う

脊髄損傷で完全麻痺となれば機能の回復はほとんど望めないものの、これから先、上半身の力のみで生活する能力を身につけるのにはそれなりの指導や時間が必要です

それが180日で強制退院ということになれば、がんばれば一人で生活できる能力のある人でもそれを獲得する機会を奪われてしまい、結局は医療費を削減できても今度は介護費用の補助金が莫大に必要になるのでは?
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