CRASEED Rehablog ニューロリハビリテーションとリハビリ医療の真髄に迫るDr. Domenのブログ

ニューロリハビリテーションの臨床応用を実践するリハビリ科専門医・道免和久の日記【CRASEED Rehablog】

全国医学生ゼミナール全国準備期間企画にて講演

2006-08-06 19:29:00 | リハビリ
三重県津市にある三重大学医学部内で、全国医学生ゼミナール全国準備期間企画に招かれて講演しました。

タイトルは、『リハビリ打ち切り制度の理不尽と国民の反発』です。

質疑応答を含めて13時~15時の予定でしたが、医学生さんたちの熱気につられて、しゃべり終えたのが15時。その後質問が50分近く、続きました。

本当に熱心な医学生さんばかり。これだけ問題意識をもっている医学生達が将来の医療を支えると思うと、本当に頼もしく思いました。

http://www.izemi.com/modules/xfsection/article.php?articleid=130

医ゼミそのものは8月11日からだそうで、その前座としては重いテーマだったかもしれません。しかし、メッセージは届いたかと思います。

●リハビリ打ち切りは序の口で、医療のあらゆる分野で制限が始まる。
●国民のための医療という視点に立てば、「診療報酬制度改定」ではなく、「医療制度改定」と改名し、中医協は3分の1が国民あるは患者会代表で占められるべきである。
●つまり、誰のための医療、誰が医療制度を決めるのか、という根本から考え直す必要がある。
●規制緩和と言いながら、国民皆保険を破壊し、特定の企業が儲かる仕組みにするのが目的ではないかと思われる。

などなど、お話しました。

署名活動の経緯報告では、本当に辛かった時期のことを思い出し、目が潤んでしまいました。医療制度の改悪がなければ、もっと臨床や研究や教育に時間を割くことができるのに、この半年、すっかりこの問題に没頭させられています。私は医療制度の専門家でも何でもなく、おかしいことをおかしい、と言っているだけ。普通の主張をしているのに「急先鋒」と評価されてしまうのはなぜ? メールによる医療相談も休止したままで、そのかわりに考えている電話相談も開始できないまま。一人の人間にできることはあまりにも限られています。スタッフとのコミュニケーションもままならず、これでは本末転倒と言われても仕方がない。あらゆる批判受け入れたとしても、今、行動を休止してしまったら、代わりにに誰がやってくれるのか、今まさにリハビリ難民が生まれているのに・・・・悩みは尽きません。

そのあたりまでは述べませんでしたが、医学生達は私の思いを受け止めてくれた上で、全国の医学生や国民を巻き込んだ議論を展開してくれそうです。期待しましょう。

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1 コメント

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講演会を聴いて (野口卓夫)
2006-08-06 22:53:02
 本日先生の講演を聴きました。私は医ゼミOBで、直接準備委員会には参加していない現役の医師です、たまたま機会があって先生の講演を聴く機会に恵まれました。

 先生が講演でおっしゃっていた、リハビリの打ち切りをめぐる現場の混乱は全くそのとおりで、うなずかされることばかりでした。現場の苦労がにじみ出ているお話ばかりで、今行われようとしている厚生労働省による仕打ちがいかに理不尽なものかがとてもよくわかるお話でした。また各国の、リハビリによる改善度(FIM)と期間との関係のからくりは目からうろこのようなお話で、ぜひいろんな方に話したいと思いました。今日の講演の様子をさっそくブログに書かれておりその精力的な活動には、本当に驚かされます。黙っていてはこのような仕打ちが改善されることが無いと思いますので、声を上げていきたいと思います。
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