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CRASEED Rehablog ニューロリハビリテーションとリハビリ医療の真髄に迫るDr. Domenのブログ

ニューロリハビリテーションの臨床応用を実践するリハビリ科専門医・道免和久の日記【CRASEED Rehablog】

小澤征爾とNHK交響楽団

2006-03-02 23:11:42 | 音楽
時の光のなかで 劇団四季主宰者の戦後史(浅利慶太著)

文藝春秋

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小澤征爾がNHK交響楽団から演奏会をボイコットされた1962年の事件も載っていると。

この話は、ずっと昔から気になっていて、天才を理解しないだけでなく、排斥してしまう「伝統的」日本社会の縮図にも思えます。実につまらないことで、1990年代まで30年以上、世界のOzawaと訣別してしまったNHK交響楽団。逆説的に言えば、NHK交響楽団が小澤を世界に「送り出した」とも言えますが、「世界のNHK交響楽団」になるチャンスを自ら失ったということでもあります。

ここのところのブログの文脈に置き換えれば、日本の医療制度は、小澤征爾のように世界に誇れるものでした。それを捨てて、どこへ行くのでしょうか? 自分の掌の中を、素直な目でもう一度よく見た方が良いと思います。(米国の医療は悲惨ですよ。)

プッチーニ 歌劇『トゥーランドット』全曲

2006-02-25 22:28:47 | 音楽
トゥーランドット*歌劇

ユニバーサルクラシック

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徳島での講演から戻りました。徹夜で準備した新作の講演の様子は週明けに記事にします。

とりあえず、おすすめ投稿です。フィギュアスケート金メダルの荒川静香選手が使っていた曲・プッチーニの歌劇『トゥーランドット』です。このオペラには、あの曲(Nessun Dorma)以外にも、劇的で美しい旋律がふんだんに出てきます。
プッチーニは『蝶々夫人』『ボエーム』『トスカ』いずれもおすすめです。DVDで見ると、オペラが他に類を見ない総合芸術であることがよくわかります。(本当は、本物の舞台が見たいですね。ミラノスカラ座の『ボエーム』以来、舞台には全く行く余裕がありません。忙しくしているうちに、歳をとってしまうんですね・・・)

Mike Oldfield ~シンフォニック・フォーク・ロック

2006-02-20 21:04:09 | 音楽
Ommadawn
Mike Oldfield
Virgin

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これも○十年前のロック(?)。マイクオールドフィールドMike OldfieldのオマドーンOmmadawnというアルバムです。クラシックファンの私に誰が教えたのか、よ~く聴いていました。今聴いても、最初から最後まで本当に親しみやすく、ロックでもフォークでもクラシックでもないオリジナルの世界です。
そういうわけで、<シンフォニック・フォーク・ロック>とも言われるそうです。リコーダーやバグパイプやアフリカンドラムや子供の歌声など、意外な音が独特の牧歌的な世界を創っています。


アランフェス協奏曲

2006-02-18 19:58:15 | 音楽
ロドリーゴ:アランフェス協奏曲
ウィリアムス(ジョン), フィラデルフィア管弦楽団, ロドリーゴ, オーマンディ(ユージン), イギリス室内管弦楽団, グローヴズ(チャールズ), ジュリアーニ, ビバルディ
ソニーミュージックエンタテインメント

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アランフェス協奏曲、今ではすっかり有名になり、各種編曲もあります。2楽章のテーマを聴いたことがない人はいないでしょう。
アランフェス協奏曲とともに、ある貴紳のための幻想曲も好きな曲です。
癒されますよ。

ヴィラロボス ブラジル風バッハ(バッキアーナス・ブラジレイラス)

2006-02-13 22:37:57 | 音楽

Villa-Lobos: Bachianas Brasileiras (Complete)
Cynthia Estill, Anthony la Marchina, Heitor Villa-Lobos, Andrew Mogrelia, Kenneth Schermerhorn, Erik Gratton, Nashville Symphony, Jose Feghali, Rosana Lamosa
Naxos

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ブログはホームページとは異なり、個人の日記的な要素が主体になりますので、記事の方も一貫したものにはなりません。そのためにカテゴリ分類の機能がありますが、リハビリだけで70くらいになっていますから、細分類も今後検討します。もちろん気になっている仕事のことは沢山ありますが、不確実な情報から拙速に所感を述べ続けるのもどうかと思います。

そういうわけで、毎日堅い話題になることは敢えて避けまして、ちょっと珍しいクラシック音楽の話題なども混ぜております。この曲も、中学~高校くらいによく聴いていた曲です。

ともかくその名の通り、不思議な曲です。こういう文化の混在、多様性の許容、自由な創造力、構成力のたくましさ・・・から、なぜかブラジルサッカーの強さを連想してしまいます。

ショスタコーヴィチ オラトリオ『森の歌』

2006-02-11 17:51:31 | 音楽
もともとは、ショスタコーヴィチがソビエト連邦の政治的宣伝のために書いたような曲で、歌詞も政治色の強い音楽ですが、そういうこととは無関係に『素晴らしい』音楽です。

ソ連崩壊後のロシアでは、この曲が演奏されなくなったとのことですが、芸術的価値と政治を絡めたくないですね。

一生のうちで、あと1度はコンサートで聴きたい曲が何曲かありまあすが、『森の歌』はその1つです。

30年前に外山雄三指揮の九州交響楽団で聴いた体験が忘れられません。1月20日(学会の仕事で東京にいた日)にサントリーホールでこのようなコンサートがあったとは・・・。

年に1回くらい全国のどこかで演奏されているようですから、次の機会を逃さないようにしたいと思います。

原子心母 ピンク・フロイド

2006-02-11 14:30:25 | 音楽
原子心母
ピンク・フロイド
東芝EMI

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なつかしいです。今でもCDを売っているんですね。

クラシックしか聴かないと思われている私も、中学生の頃はプログレッシブロックというジャンルの先駆けと言われるピンクフロイドのAtom Heart Mother(原子心母)を愛聴していました。ロックとクラシックの融合という評価の通りの曲で、マーラーの巨人と同様にすり切れるくらい何百回も聴きました。

早速、iTune Storeで購入!(ごめんなさい。今回はアマゾンではありません。)

CDでは感動できない?

2006-02-09 18:59:20 | 音楽
音と文明―音の環境学ことはじめ ―

岩波書店

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著者の大橋力と芸能山城組の組頭の山城祥二は同一人物。(今年は25年ぶりに芸能山城組のケチャ祭りに行きたいと思っています。)

大橋力氏は、私も留学していたATR研究所で音楽と脳の研究をプレゼンしていました。そのときの話では、PETなども動員した研究で、22kHz以上の高周波成分を含む音楽を聴くと、聴覚野と大脳基底部の情動を司る部位が同時に刺激され、快感時に発生するアルファ脳波が検出されます(=ハイパーソニック効果)が、可聴域成分のみでは、アルファ波は発生しないそうです。

実は、CDは20kHz以上の高周波成分をカットしてあるので、ハイパーソニック効果が得られないというのです。これが本当だとすると、「どうせ聴こえないから」と耳はだませても、脳はだませなかったということになります。

追試の研究などがあれば良いのですが、賛否両論のようです。でも、LPレコードのアナログ時代の感動が、CDでは得られないのは、個人的には事実です。別の要因は確かにあるでしょうが、無限に天まで続くような倍音は、CDではどうしても聴こえないのです。

シェーンベルク グレの歌

2006-01-29 04:14:16 | 音楽
シェーンベルク:グレの歌
ブーレーズ(ピエール), ブレーズ(ピエール), シューンベルク, トーマス(ジェス), ネイピアー(マリタ), ミントン(イヴォンヌ), ニムスゲルン(ジークムント), ボウエン(ケネス), ライヒ(ギュンター), BBC交響楽団
ソニーミュージックエンタテインメント

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シェーンベルクというと12音技法(無調)で有名で、わけのわからない現代音楽というイメージをもっている人もいますが、「ペレアスとメリザンド」や「浄夜」など全くのロマン主義の音楽も作っています。この大作「グレの歌」も全くのロマン主義的作品で、高校生の頃は何度も聴いていました。それがこのブーレーズ/BBC交響楽団の演奏です。その後、小澤征爾などの演奏もありますが、ブーレーズがベストだと思います。

ベスト・オブ・カンタービレ

2006-01-16 12:49:44 | 音楽
ベスト・オブ・カンタービレ
オムニバス(クラシック), アシュケナージ(ウラディーミル), フレージャー(マルコム), モーツァルト, パールマン(イツァーク), ベートーヴェン, モンテヴェルディ合唱団, イングリッシュ・バロック・ソロイスツ, ガーディナー(ジョン・エリオット), バッハ
ユニバーサルクラシック

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このCDのタイトル『カンタービレ』が何を示すのか、明らかですね。
文脈ないオムニバスのようですが、以前、ご紹介した"出版物"の文脈通りに並んでいるようです。著作権問題などで販売中止にならないうちに、注文!

ベートーベン 交響曲第9番「合唱」

2005-12-20 05:30:22 | 音楽
ベートーヴェン : 交響曲第9番ニ短調op.125 「合唱」
シュワルツコップ(エリザベート), ヘンゲン(エリザベート), エーデルマン(オットー), ホップ(ハンス), バイロイト祝祭合唱団, バイロイト祝祭劇場管弦楽団, ベートーヴェン, フルトヴェングラー(ウィルヘルム)
東芝EMI

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年末になると第9。年末でなくても第9はいつも素晴らしいのですが、この風習は、貧しい時代にオーケストラ団員の餅代稼ぎから始まったようです。私は大学時代、なぜか第9の本番だけは回数が多く、初心者のときのザルツブルグ演奏旅行を含めて、5回も経験しています。今でも4楽章のレシュタティーボはウォーミングアップでよく弾きます。
さて、数あるCDの中でどれがお勧めか、というと難しいですね。お気に入りのCDをお持ちの人であれば、3~4枚目くらいに持っていて良いのが、不朽の名演、人類の至宝とも言われるフルトベングラー指揮バイロイト祝祭管弦楽団版。というより、宇野功芳氏の解説が名文なので、それに乗せられて感動してしまう演奏です。「彼はますます興奮し、我を忘れ、オーケストラだけのプレスティッシモではおそるべき速いテンポをとるので、オーケストラは鳴っていないし、最後の音も合っていない。しかしこれで良いのだ。ここは遙か天上に抱き合いつつ昇ってゆく人類の姿を現わす部分だ。めくるめくような嵐に聴く者を巻き込みつつ、上昇を続ける途中で突然消えてしまうユニークな終結。「第9」はまだ終わっていない! ・・・・フルトヴェングラーの表現でこそベートーベンの思想は生き、全人類は遥か星空の下、愛する父に向って連れ去られるのではあるまいか。」のように、演奏批評の中でも名作として有名です。1951年のモノラルのライブ録音なので、音質は当然ながら良くありませんが、SP時代の音がして私は好きです。

のだめカンタービレ

2005-12-08 22:49:08 | 音楽
のだめカンタービレ (2)

講談社

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「のだめ」というのは、主人公「野田恵」。カンタービレは、音楽用語で「歌うように」。クラシック音楽は絶対に堅苦しくない、高尚でも何でもない。クラシックをやっている人だってただの人、いえ、逆にハチャメチャな人が多い・・・そんなクラシック界の「常識」が、親しみやすいコミックになりました。クラシック音楽を身近にした功績は大きいと思います。漫画はほとんど読まない私ですが、のだめが知らない曲を演奏していると悔しくて、iTune Storeを探してしまいます。
以下、本書の紹介記事より。
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学内で絶対的なカリスマを持つエリート音大生・千秋真一、恋人に冷たくされ、酔いつぶれた彼が朝目覚めたときにみたもの、それはゴミダメのような部屋の中でピアノを弾く一人の女性の姿だった。 楽譜は読めないがピアノの才能は天才的、そんな不思議少女・「のだめ」こと野田恵に惚れられたことにより、千秋の運命が大きく変わり始める!? 思わずクラシックを聴きたくなる音楽コメディ(ちょっとラブあり)、読めば必ず元気になること間違いないデスよ。

兵庫医大室内学部院内コンサート

2005-12-04 19:42:35 | 音楽
1週間前になりますが、11月27日日曜日に兵庫医大病院内のレストランで室内学部のコンサートを行いました。毎年行っているものですが、そのときの学生さんの企画により個性が出て、お手伝いしている顧問としても楽しいものです。
今年は、金管アンサンブル(王宮の花火の音楽)にも、弦アンサンブル(星に願いを)にも出させて頂きました。弦アンサンブルの方は、本来弦4部に書かれていましたので、急遽、本番直前に譜面を頂き、初見本番(?!)でした。カヴァレリアルスティカーナ間奏曲などもまずまずの出来でしたが、アンケートでは、島唄(沖縄三味線とギターと合唱)が最も好評でした。やはり、患者さんも一緒に手拍子で歌う企画が良かったようです。アンコールは、すっかり十八番になった情熱大陸。
入院中の患者さんが大勢来て下さいました。ありがとうございました。
(「急な入院でコンサートに行けなかったのに、病院内で生演奏が聴けて嬉しかったです」という患者さんがおられ、私達もそんな感想が本当に嬉しかったです。)

グレン・グールド

2005-11-30 07:50:35 | 音楽
バッハ:平均律クラヴィーア曲集
グールド(グレン), バッハ
ソニーミュージックエンタテインメント

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朝日新聞のオピニオン欄に『演奏は競技ではない。恋愛です。 グレン・グールド』という見出しで、グレン・グールド論が紹介してありました。

はいている靴下の色がそろっていたことがない。しかし、いつも片方は濃紺で、もう一方は灰色か黒だったそうですが、グールドにはそのような数々の奇癖の伝説が残されています。
グレン・グールドは、「こんなバッハ聞いたことがない」と言われた歴史的名演奏「ゴルトベルク変奏曲」でデビューしましたが、私は『平均律クラヴィーア曲集』にも同じ感想を持ちました。本当に個々の音に生命が宿っているような平均律です。
朝日新聞の記事にもありますが、吉田秀和氏の言葉に「桁外れに風変わりなようで、その裏に厳しい定則性を感じさせ、乾燥している半面あふれる詩情があり、何か途方もない演奏という外ない」という評論があり、納得させられます。デビューして9年で「演奏会は死んだ」と、グールドは公開演奏の場から姿を消しました。そして、その後も録音活動を続け、衝撃的デビューと同じ「ゴルトベルク変奏曲」を最後に1982年に脳出血でこの世を去りました。伝説の奇才ピアニストでした。
                    (♪道免和久)