cafe break

忙しい毎日を送っている私。
唯一PCに向かうこの時間が、
ほっと一息付ける瞬間だったりするのです。

ロ○ットババア。

2008-04-18 07:09:37 | 思い出
  

 いつも、ありがと今日も、ポチっとよろしく

 

 昨日、会社の女の子に、懐かしいものをもらった。


                images
 そう。チロルチョコの、コーヒーヌガー

 いまでこそ、色んな味が出てバラエティーにとんでるけど、当時は「チロルチョコ」と言ったら、これだったな…

 な~んて思いながら食べたら、「チロルチョコ」にまつわる思い出を、思い出したんだ


 ※このお話を読む前に…。
   この中に出てくる人物のあだ名を、一文字伏字にしてあります。
   と、言うのは、そこが分かると、たぶん知ってる人にはすぐに、あたしの生息地が分かってしまうので…。すみません(それくらい、強力なキャラの人)
  とは言え、皆さんにも分かりやすいようにはしています。
  お楽しみくださいませ



 それは、あたしが小学生のころ。
 よくある学校の七不思議的な話の一つに、近所に住む「ロ○ットババア」ってのがあった。
 最初に聞いた時は、なんじゃ??? って思ったよね
 だって、ロ○ットなんて、人のあだ名として付くものじゃないと思ったんだよね

 ついでに一緒に語られる名づけの理由は、
 「怒るとロ○ットみたいな勢いで追いかけてくる」って事だったけど、
 あり得ないしね

 正直あたしとしては、その話をしている時の、上級生の反応を楽しんでた感じだった。


 そんな風にして、子どもたちに恐れられて語られる、ロ○ットババア。

 放課後の校庭に、3匹の犬を放すのが常だった。

 ほとんどが、友だちの家との行き来で遊んでいたあたしは、けっこう高学年になってから、それを見ることになる。

 かなり大きくて、凶暴な3匹の犬を子どもたちにけしかけては、
 逃げ惑う姿に、がはがはと笑うデカイおばあさん。
 そんな感じ

 「やっぱ、ロ○ットババアってこわい…」って思った。



 5年生の宿泊学習で学校に泊まった時、
 校庭で親子花火大会をやった。
 手持ち花火や、打ち上げ花火なんかで楽しんでいると、急きょ終りになった。
 「え~~~

 まだまだ始めたばかりで、不完全燃焼な子どもたちは、先生たちに詰め寄ったけど、先生は
 「ご近所の迷惑になるから…」としか言ってくれなかった。
 そのあと、
 「さっき花火がやれなくなったのは、ロ○ットババアが学校に、文句の電話をしてきたらしいぜ」って、誰かが言った。
 みんなで、
 「くっそ~ ロ○ットババアめ~~」って、ブリブリ言ったっけ。
 その日から、ロ○ットババアの語りには、
 『どうやら、花火が嫌いらしい』ってのが加わった。



 6年生の秋。
 
 「え~っと、みんなで学校周りの枯れ葉を掃除しよう! 」
 先生が言った。
 「え~~ なんで今 
 「6年間、お世話になった学校だから、きれいにして出ようよ」

 …そ~言われたら、いたしかたない。

 みんなで、ほうきやチリトリを手に、掃除をした。
 
 ウチの学校は、3クラス編成。
 順番に掃除をするって事だったけど、一番最初のあたしたちは、かなり大変だった
 1時間たっぷりかかって掃除を終えたとき、
 「あ~、ご苦労さんだね~」っていう、野太い声が聞こえた。
 振り返ると、そこにはロ○ットババア。
 一瞬にして、みんなは固まった。

 「ほれ、キレイになったじゃね~か。やりゃ~できんだな。…おい、おまえ
 
 …あたし??? 

 「そうだよ、おまえだよ。 こっち来て手伝え

 ロ○ットババアのご指名を受けたあたしは、ビクビクと後ろをついて行く。
 クラスの女の子たちは、心配そうに見守り、
 男の子たちは、ニヤニヤと笑っていた。

 …怖かった。
 何をさせられるんだろう…

 「お前、ちょっとそこで待ってろ」
 ロ○ットババアは、そう言うと自宅へ入って行った。
 …てか、こんなに近所かよっ って、ビックリするくらい近かった。

 みんなの緊張が伝わってくる。

 あたしだけじゃない。
 呼ばれてないみんなも、ドキドキしていた。

 しばらくすると、ロ○ットババアは、片手に何かを抱えて出てきた。

 「おいっ、お前。これを、そこのブロック塀に2つずつ並べろ」

 そう言って渡されたのが、「チロルチョコ」の入った箱だった。

 「いいか、ブロックのつなぎ目を使えばいいんだ。
 ほれ、お前たち全員で何人だ」
 「はいっ 38人ですっ
 「先生は入れたかっ」
 「いっ…入れてないっす 入れて、39人ですっ

 「おう…。んじゃ、並べろっ」
 「はいぃ~~~

 あたしは、渡された箱を抱えると、ロ○ットババアの家の塀にチョコを並べた。
 全部並べ終わると、ロ○ットババアは、
 「に~、し~、ろ~…」と言って、確認した。

 「おし、ちゃんとあってるじゃねぇか」
 そう言って、ニヤリと笑った。
 笑ってる顔なんて、初めて見た。
 …てか、6年生ですんで、そのくらい出来ますがな

 「よし。おい、お前ら、ひとりずつそこに並べ。
 そんで、そのチョコ持ってけ。頑張った褒美だ」

 ロ○ットババアの言葉に、みんな一瞬戸惑ったものの、
 「ありがとうございます」って言って、チョコをいただいた。

 「わしはな、別に意地悪じゃないんじゃ。
 お前たちに人として、やるべきこと、やって欲しいことを言ってるだけじゃ」

 ロ○ットババアは、誰に言うともなく、そんな事を言っていた。

 案外、いい人かもしれないって思った。
 ほんの一瞬ね。
 だって、犬をけしかけるんだもん。
 子どもながらに、ちょっと矛盾してんなって思ったし
 とは言え、そんなことはもちろん言えないんで、ただ黙ってチョコを食べた。

 でも…なんか、大人の味だった。
 いつも、駄菓子屋で買って食べてるのに、この時のチロルチョコは、コーヒーの味がすっごく大人な感じがした。
 ロ○ットババアに、褒められたからかもしれないし、もうすぐ卒業するってのもあったのかもしれない。

 なんか嬉しかったのを覚えてる。
 


 仕事をしながら食べたチロルチョコ。
 なんか、そん時のほろ苦い味がした。
 
 だから、こんな思い出が蘇ったんだね…。

 えへ


 後日談。
 
 その後、残りの2クラスも掃除をしたけど、
 ロ○ットババアは、チョコをくれなかったどころか、褒めてもくれなかったそうな。
 ウチのクラスの話が先行していただけに、
 他のクラスの子たちの、ロ○ットババアへの感情は変わらんかった。
 ってか、むしろ期待を裏切られて、さらに悪化した。
 ……あは…。


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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
わはは! (fatmama)
2008-04-18 12:22:41
面白い!なんかこのままドラマか短編(掌編?)小説になりそうなお話
いや~ロ○ットババア恐るべし。
昔は居たねー、こういう強烈なお年寄りが。

ほろ苦いチロルチョコ…なんか久しぶりに食べたくなってきた
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(*´∀`*)ノ。+.・*こんちぃ.・+. (とうふ)
2008-04-18 15:02:09
強くて心は優しいロ○ットババアさんなのね(^_^)
良い思い出ですね♪

チロルは昔も今も美味しいよぉ(@ ̄¬ ̄@)ジュルリ♪
返信する
あはっ。fatmamaさん。 (cocoa)
2008-04-18 18:36:08
なんか、うれしいなぁ

そう?? 小説になりそう???
えへ。実は、その2もあるんだよね~。(近々アップ予定)

ありゃ~
こりゃ、アップする場所間違えたかな

でも、こーゆー人がいたから、良かったんだよね~昔は

あたしも、目指すはロ○ットババア

かなぁ~…
返信する
だよね♪ とうふちゃん♪ (cocoa)
2008-04-18 18:38:11
あたしも、チロルだ~いすき

あれって、ちっちゃいから、色んな味を楽しめていいんだよね~

強くて心優しい、ロ○ットババア…。

う~…

なんか、かぶる…。あたしに
返信する
突然ですが (JOE)
2008-04-19 08:06:39
初めまして!ジョーといいます。
チロルチョコとロ○ットババアの物語、楽しく読ませて頂きました!面白かった。都市伝説風味ですね♪とっくにご存知かもしれませんが、チロルチョコには「塩ヴァニラ味」があるそうです。僕は少年時、チョコはアレルギーで食べられず、悲しい思いをしました・・。余談ですが、タイトルだけを見て、「ロボットババア」かな~?と勝手に想像しちゃっていました。「絶対祖母!」みたいな。では、その2も期待していますよ☆グットラック!

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あはっ♪ JOEさん! 初めまして♪ (cocoa)
2008-04-19 10:04:34
わ~い♪ 書き込みありがとございますぅ~
ふふふ~。楽しんでもらえた??
うっれしいなぁ~

おお~ロボットババア
それいいねぇ~
なんか、おもろい話が思い浮かびそう!!ニヤニヤ
その2。
期待して待っててねん。にゃは。

ところで、塩ヴァニラ味
知らんかったぁ…。
今度見つけたら、食べてみるね!

あたしが最近気になってるのは、紫芋味。(←記憶があいまい)
手に取ろうとすると、ど~も東国原知事のイラストが気になって、ついつい躊躇しちゃう

あれは、食欲失せるなぁ…
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