cafe break

忙しい毎日を送っている私。
唯一PCに向かうこの時間が、
ほっと一息付ける瞬間だったりするのです。

ロ○ットババア、再び。

2008-04-19 21:33:18 | 思い出

  

 今日も、ぽちっとよっろしくぅ~


 前回の、あたしの思い出話。 「ロ○ットババア」 は~い♪クリックどぞどぞ。
 思ったよりも、好評だったんで、続編でっす。

 あの、心温まる(?)チロルチョコの日から約2年ほど経過した、あたしが中2の時のお話。
 ロ○ットババアの伝説を、痛感する日が来るのだった


 夏も終わりに近づいた日の夜。
 あたしは、数人の女の子たちと一緒に、学校へ向かった。

 なぜ?

 そう。それは…。


 友だちのEちゃんが、
 「花火が余ってんだけど、やらない?? 」と持ちかけたのが、発端だった。

 あたしを含めた数人の女の子が行くことになり、週末の空が暗くなった頃に集合した。 
 とりあえずは、みんなの家の真ん中ら辺にある、Eちゃんの家に集合して、どこでやるかを考えた。


 考えてるうちに、みんなの頭の中に、あの、5年生の宿泊学習の親子花火大会の事が思い浮かんだ。

 なんとな~く、みんなの顔が、それを言ってる。
 だけど、口火を切る子はいない。

 しばらくの沈黙の後、Eちゃんが言った。

 「小学校でやろうよ! 」

 「マジで 」

 「うん! 」
 ニヤリと笑うEちゃんの顔が、反対することを許さない感じだった。

 よし!

 みんなは、意を決すると花火を手に、小学校へと向かった。

 向かってるうちに、何となく気が大きくなってきた

 いっくら、ロ○ットババアがこわいとは言っても、中2の女子数人ばあさん一人じゃ、どうやったって負ける気がしない。

 小学校に着くころには、
 「ロ○ットババアなんて、クソくらえ~ 」ってなくらいになってた。

 
 夜の小学校は灯りも少なく、花火をやるにはあつらえ向きだった。

 とは言っても、ちょっとロ○ットババアが気になるあたしたちは、ぐる~っと校庭を回ってみた。

 …いない

 ホッとすると、あたしたちは安心してハジケだした

 きゃ~きゃ~、って言いながら、花火を楽しんだ

 中学生になってから、テストや校則に縛られて、ちょっとストレス溜まってたしね。
 こんな風にして友だちと花火を楽しむのが、すっごく楽しかった

 

 花火も残すところ、あと一握りになった時、校庭周りのフェンスの向こうに、何やら黒い影が。

 
 …何だろう。

 じっと見てても、微動だにしないけど、何か異様な殺気を感じる。

 しかも、デカイ。

 ゆうにフェンスを超えてる。


 その影に気づかずに、花火を振り回して笑ってるEちゃんに、誰かが声をかけようとした時、

 「おりゃ~~~~~

 影が一気に飛び込んできた

 それが一体何なのか、把握するまでに、すごい時間を要した。

 あたしたちが、それがロ○ットババアなのだとわかった時には、Eちゃんの髪の毛をつかみ、ブンブンと振り回しているところだった。


 負けん気の強いEちゃんは、振り回されてもなお、
 「ロ○ットババア~ やめろ~~ 」って叫んでた。

 その声に、ババアはますますエキサイトする。



 「お願いしますっ もう、Eちゃんを放してくださいっ
 「花火をやってごめんなさいっ


 周りで震えていたあたしたちは、Eちゃんの姿に、黙ってはいられなくなった。
 ほんとに、殺されるんじゃないかと思った。

 てか、
 そんなに花火が嫌いなんだ。

 「お前ら~ 学校で花火やっちゃいかんって、知ってるだろ 」

 鼻息荒く、ロ○ットババアが言う。

 「はいっ ほんと、ごめんなさいっ だから、だから、Eちゃんを放してくださいっ 」

 「だめだ ルールが守れんヤツは、警察に突き出すんだ 」

 「もう、やりませんからっ
 「だめだ 」


 う~~~~っ

 その時、一瞬の隙をついて、Eちゃんがババアの手を放れた。

 「あっ こらっ おまえらっ まて~~~ 」

 走って逃げるあたしたちの後を、すごい形相で追いかけてきた。


 怖かった。
 マジで怖かった。

 しばらくは振り返ることも出来なかった

 やっとのことで振り返った時は、もう、小学校からかなり離れた場所だった。

 さすがにロ○ットババアは追いかけては来ていなかった。



 あたしたちは、恐怖にひきつった顔を見合せて、
 お互いの無事を確認して、喜び合った。


 翌日から、ロ○ットババアの怖さ、そして、あたしたちが勇敢に立ち向かったと、捻じ曲げられた噂話が飛び交った。








 あれから、10年くらいたったころ、
 ロ○ットババアは、天に召された。

 その時に、再びロ○ットババアの、数々の話が話された。

 その中で、一つだけ訂正として流れた話があった。

 それは、なぜロ○ットババアが、花火を嫌いなのか?って事。

 ずいぶん昔に、ロ○ットババアは貰い火で、自宅が火事になったことがあったんだそうだ。
 その時の事を思うと、花火が…というより、その始末が怖くて、あんなに必死になっていたんだと…。

 ロ○ットババアは、やっぱり、いい人だったのかもしれない。

 ただ、とてつもなく、不器用だったけど…。 

 



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4 コメント

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ロ○ットババア殿ヘ (JOE)
2008-04-20 12:39:13
伝説の戦士のご冥福をお祈りします・・・。一見奇行と見られることにも訳があるのかもしれないな~?と考えさせられるお話でした。ためになりました、cocoaさん、ありがとう!

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あはっ♪JOEさん! (cocoa)
2008-04-20 17:58:42
ためになったとは…。

ふふ。ビックリですでも嬉しいな。

そうだよね。人間、上っ面だけじゃ、分からない真意ってもんがあるよね。

大人になった今なら、ちょっと分かる気がするな…
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そっかぁ (fatmama)
2008-04-20 22:34:20
面白うてやがて悲しき……
そうか、奇行の陰にはそういう理由があったんだねえ。
それにしても髪の毛つかんで振り回し……って、マジ恐いわ!今や伝説になってるなんて、空の上の本人が聞いたらどんな反応するんだろ

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ほんとほんと。fatmamaさん。 (cocoa)
2008-04-20 22:46:14
だよね~。
マジで怖いよね。
ってかさ、ほんとにデカイおばあさんなんだよ

あたしにしたらね、その振り回したのも、充分怖かったけどさぁ、それより何より、
あの、フェンスの向こうで、じーっと立ってた時のが、鳥肌もんだった。

怖かったわぁ…

あは。
空の上でも、ロ○ットババアらしく、怒ってたりして
とは言え、こんな風にブログに書かれてるなんてことは、思ってもみないだろうね~
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