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今日、夕飯をファミレスに食べに行って、子どもっちが食後にソフトクリームを食べてるのを見て思い出した
あれは、あたしが小学校3~4年生の頃だっただろうか。
夏場を少し過ぎた頃だったと思う。
学校から帰ると、自宅に続いた美容院(ばあちゃんと母が経営)から、あたしを呼ぶ声が
「なに? 」と言って顔を出すと、母が
「これでさ、ちょっと買い物してきて」って言って、2000円渡してきた。
cocoa「何を買ってくるの?? 」
母「ちょっとさ、オグラを食べたいのよ。ここにいるお客さんの分とか、兄ちゃんやじいちゃんの分もだから、10個は買ってきて欲しいな」
cocoa「ふ~ん。10個ね。了解 ってか、オグラって何?? 」
母「オグラったら、お母さんが好きなアレよ。」
cocoa「お母さんが好きなアレ? ああ。アレかなぁ? 」
母「そうよ、アレよ。分かった?? それから、あんたも好きなもの買ってきていいからね」
cocoa「やったっ 」
あたしは2000円を握りしめて、何を買おうかとニヤニヤとしていた
時折、こんな時があった。
お店に来てるお客さんが全員常連さんだったりすると、サービスの意味もあってか、お茶とお菓子を出して世間話に花を咲かせてたりしてたんだよね
この時に居合わせると、お客さんの方も気前が良かったりして、あたしに小遣いをくれたり、こーやっておこぼれをもらえたりもするから、しょっちゅうじゃないのもあって嬉しかったのを覚えてる
さて。あたしの頭ん中では、買うものはすでに決まってた。
それは、同じ商店街にあるケーキ屋さんのプリン
ここのプリンは、カラメルソースがほろ苦くって、しかもプリンは甘すぎず、あたし好みの味だったから、大好きだったんだ。
でも、プッチンプ○ンとかから比べると、大きさも小さく値段も高かったから、なかなか買ってなんてもらえなかったのさ
これはチャ―ンス とばかりに、一目散にケーキ屋さんへ
ケーキの並ぶショーケース越しに、ケーキ屋さんのおばちゃんが話しかけてくる。
「何にします? 」
子どものころ、あたしはこのおばちゃんがものすごーく苦手だった。
だって、ものすごくせっかちなんだもん
それに土地柄のせいか言葉はキツイし、顔もなんだか怖い。
ケーキなんて、初めから何を買うかを決めてなんて行かないから、じっくりと選びたいのに、それを許さないトコロがあった。
しかも大人のお客さんには、コロっと態度を変えて愛想良くなったりするもんだから、そんなトコロも苦手になる原因の一つだった。
あたしは、ドキドキしながら言った。
今はこのおばちゃんが苦手だなんて言ってられない。
だって、あのプリンが食べれるんだもん
cocoa「プ…プリンください。えっと~(兄ちゃんも食べたいって言うかもだから…)2個。それから…」
おばちゃん「はいよ。それから? 」
cocoa「えっと、えっと…オグラを10個ください」
おばちゃん「は オグラ そんなもんウチにはないねっ 」
cocoa「え いや、確か…えっと…えっとぉ…」
泣きたくなってきた。
おばちゃんが、ショーケースの向こうの、一段高くなったところから睨みつけてくる
(だいたい、あたし、オグラなんて知らないんだよな…。
ってかオグラって…なんだ???
ああ、あん時ちゃんと聞いとけば良かった。
好きなもの買っていいって言われて、ハッキリ聞くのを忘れちゃった。
でも、今さら出直すなんて出来ないよ…。
だって、そんな事言ったら、おばちゃん怒りだしそうだし… )
あたしの頭ん中は、フル回転で色んなことを考えている。
おばちゃん「分かんないんだったら、出直してくるかい?? 」
意外にもおばちゃんの方から、出直して来いと言ってくれた。
でも、そーなったらそーなったで、また違う考えがあたしの頭の中を占める。
(…おばちゃんの言うとおりに、いったん戻ってお母さんに聞いて来ようか。
いや、そんな事したら、お使いもまともに出来ないってお客さんに思われて、お母さんが恥をかくかもしれないしな…
いやいや、それよりもまず、プリンを買おうとしてた事を止められるかもしれない。
後からバレても、仕方ないねで済みそうだけど…。
そ、それは困る やっぱし出直すなんて出来ないっ )
おばちゃん「どーすんだい?? 」
明らかにおばちゃんがイラついてきてるのが分かる。
cocoa「あ、あのっ わ、分かりました コレですコレ 」
あたしは、ショーケースの中に並んでいるケーキを指差した。
おばちゃんはいぶかしげに眉を寄せて、
「そりゃ、オグラじゃないよ。モンブランって言うんだ」と言った。
cocoa「いえ、コレですコレ。だって、お母さんの好きなアレって言ったから。だからコレです 間違えありません 」
おばちゃん「ふ~ん。ま、そう言うならいいけど。で、10個だったっけな? あとプリンが2個」
cocoa「はいっ 」
終わった…。
めっちゃホッとした…。
ショーケースからモンブランを取り出す、おばちゃんを見る時の気分ったらない。
清々しかった
これでやっとプリンが食べれる
あたしは、しばらく前に食べたプリンの味を思い出して、ヨダレが止まらなかった
おばちゃんが箱をショーケースに置いて言った。
「はいよ。2860円ね」
再び、まいあがってたあたしを突き落とす現実。
お金…たんないじゃん
おばちゃん「ん 聞こえなかったかい? 2860円だよ」
で、結局あたしは、出直すことになった。
家に戻りながら、あたしはブツブツと文句を言った。
「お母さんが悪いんだよ。ちゃんと足りるように考えてお金持たせてくれたらいいじゃん 人にお使い頼んどいてさっ 」
面倒くさくもあったし、愛しのプリンをお預けにされたのもあったけど、自分のせいじゃないだけに、気持ちはさほど沈んでもいなかった。
家に帰ると、一応気を使ってお母さんをお客さんから離れた所に呼んだ。
母「遅かったじゃない。あら? どうしたの? オグラは? 」
cocoa「オグラは? じゃないよ お金、足んなかったじゃん 全くぅ。 もっかいお金を払いに行かなくっちゃなんだからさ、早くちょうだいよ 」
母「なんで? なんで足りないの?? ってか、あんたどこに何を買いに行ったのさ? 」
cocoa「だってお母さんが好きなアレって言うから、ケーキ屋さんだよ。そしたらさ、オグラなんて名前じゃないし、お金足んないし、散々だよ」
母「ケーキ屋さん?? 」
cocoa「そうだよ お母さんの好きな、上に栗の乗っかった…」
母「あははははははは。そっか、そっか。ごめんね。お母さんが欲しかったのはさ、アイスよアイス。小倉のアイスよ。ほら、棒が付いてる50円くらいの。
まあいいわ。お母さんがちゃんと言わなかったんだもんね。
じゃあ、ケーキ屋さんに足りないお金を払って、その後に駄菓子屋さんで小倉のアイスを買って来てくれる? 10個ね」
そうだったんだ…
そしてあたしは、やっとまともにお使いをこなし、家に戻ってプリンにありついたのだった
しばらくは家族中、その話題で持ちきりだった。
あたしは照れ臭かったから、ブスッとしてはいたけど、プリンも食べれてアイスも食べれて…そしてあの買い過ぎたモンブランケーキも食べられた
かなり得した気分だった
そのお店は、今はもうない。
夏場になると、そこにソフトクリームをよく買いに行ったのを思い出して、そして当時散々その店と共に語られたこの話を思い出したのだ
なんとも間抜けな話だけど、当時のあたしは必死だったよな~
あのおばちゃんは、今も元気なんだろか。
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ってさ、
なんか、普通に納得した。
今の性格も、この頃のまんま来てるのね。
いやぁ、ホントに納得したわ。
けど、子どもの頃の切ない思い出ってさ
思い出すと「チクッ」て心が痛くなるけど、
そんなのもあるから、大人になって頑張れたり、子どもの気持ちがわかったりするんだよね。
僕もあの50円をなくした事、タバコを間違えて買ってきた事、いろいろ思い出しちゃった。
子どもって、大人が思ってる以上に繊細せ傷付きやすかったりするもんだもんね。
大人相手に言えないこと、いっぱい抱えながら、「大人になった時、自分は絶対にしないぞ」な~んて思いつつ、忘れちゃうんだもん
ってか、納得したってなに??