”Derecho Viejo” Juan D'Arienzo
この曲は1916年にエドゥアルド・アローラスが作曲、ガブリエル・クラウシが作詞した古典の名曲です。
タイトルの”Derecho Viejo”は直訳すれば「古い法律」なのですが、転じて「一本気な男」といったところでしょうか。邦題としては
『わき目もふらず』とか『頑固者の爺さん』などと訳されています。
歌詞は場末の酒場で飲みながら身の上話を語る形式をとった長い物語になっています。内容としては、惚れた女房に逃げられ
残された娘も亡くなってしまい、恨みつらみの末にやっと出会えた彼女をナイフで刺す、という昔風の刃傷沙汰物語です。
『センチミェント・ガウチョ』と相通じる場末のタンゴ酒場の本質がよく表れて哀感がにじみ出る逸品ですが、現在では唄われる
ことはなくダンス向きの演奏曲となっています。
↓はファン・ダリエンソ楽団の『デレーチョ・ヴィエホ』 YOUTUBEより