【誕生日】
☆エリッヒ・フォン・シュトロハイム Erich von Stroheim (1885.9.22~1957.5.12)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/cf/1179ccb2f16f3586397a0332eeb91c17.jpg)
サイレント時代にリアリズムに徹して完全主義者と呼ばれたウィーン生まれのハリウッド監督です。
本人はオーストリアの貴族の子だという触れ込みですが、帽子職人の息子としてウィーンに生まれました。士官学校卒業後の
1909年にアメリカに渡り、1914年に軍服アドバイザーとして映画界に入り、同年にD・W・グリフィスの『國民の創生』、
1914年の『イントレランス』で監督助手を務めました。また、独特な容貌によって1918年の『人間の心』では冷酷なドイツ
将校の役を演じて注目を集めました。
1919年にはアルプスの高地を背景にした人間関係を綿密なリアリズムで描いた『アルプス颪』を自ら主演して初監督、続いて
『悪魔の合鍵』、『愚なる妻』を監督、この三部作は当時のハリウッドの常識を打ち破ったゾラ的な自然主義描写によって
ハリウッドにおけるサイレント映画芸術の神髄を極めました。しかし、極度に徹底した完全主義により予算がはるかに超過、
さらに一般作品の数倍にも及ぶ長尺となるなど非商業的な制作浪費に耐えられない会社と衝突を続けました。ついに1923年の
『メリー・ゴー・ラウンド』の撮影最中にユニヴァーサル社と完全衝突して監督を解雇されてしまいました。
しかし、貪欲な作家精神は健在で、翌1924年にはMGMに移って『グリード』を手がけました。この作品も完全主義に徹して
過酷な死のロケが敢行されましたが、製作社側からはシュトロハイムの陰惨な我欲だと酷評される結果に終わりました。
その後の『メリー・ウィドウ』『結婚行進曲』は映画通の評価は高かったものの長尺による制作費の浪費が災い、商業的妥協に
屈せぬ監督もついに終焉を迎えてしまいました。
トーキー後は個性俳優に徹し、ジャン・ルノワール監督の『大いなる幻影』などで存在感を示し、ビりー・ワイルダー監督の
『サンセット大通り』では、監督廃業の直接原因となったグロリア・スワンスンとの因縁の共演で大いなる話題を呼びました。
【主要監督作品】
1919年『アルプス颪』 Blind Husbands
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6e/eb/fed1ffc7bb6d427ee1aaff67ef4f197b.jpg)
1920年『悪魔の合鍵』 The Devii's Pass Key
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/8e/8cbdd78fdf3469a581d4cb8084198fe7.jpg)
1921年『愚なる妻』 Foolish Wives
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/a6/433be37b430bd620ef17cdad9d88f38d.jpg)
1923年『メリー・ゴー・ラウンド』 Merry-Go-Round
1924年『グリード』 Greed
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/e9/1f7e6f28477991c5fd7a0796471d388b.jpg)
1925年『メリー・ウィドウ』 The Merry Widow
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/ca/403a58d345832db8be13d61aea87b3f0.jpg)
1928年『結婚行進曲』 The Wedding March
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/8f/edec5220e81f396a76a1cd28cdeccfaf.jpg)
【主要出演作品】
1932年『お気に召す儘』 As You Desire Me
1935年『アンナ・カレニナ』 Anna Karenina
1937年『大いなる幻影』 La Grande illusion
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/9a/e22d7119cffa4d9362710264d9fdb313.jpg)
1943年『熱砂の秘密』 Five Graves to Cairo
1950年『サンセット大通り』 Sunset Boulevard
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6e/53/885094aba7d0bd0a83e3675e27b5796e.jpg)
1955年『ナポレオン』 Napoleon
☆アンナ・カリーナ Anna Karina (1940.9.22~ )
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7a/fb/34b41b56c8b1fdd30352f11f37a004e5.jpg)
ゴダールとのコンビで多くのヌーヴェルヴァーク作品に出演したデンマーク出身の女優です。
デンマークのコペンハーゲンに生まれ、家族が離散して祖父母に育てられました。小さい頃から女優に憧れ、キャバレーで
歌ったりモデルなどをしていましたが、運よくコペンハーゲンの撮影所で出演した短編映画がカンヌ映画祭で注目されたのを
機に18歳の時にパリに移りました。そこで写真家のモデルや雑誌のカヴァーガールをしていた時にジャン・リュク・ゴダール
監督から誘いを受けて1960年にヌーヴェルヴァーク作品『小さな兵隊』で映画デビューを果たしました。
1961年にはそのゴダールと結婚して彼の作品に出演を続けていましたが、ジャック・ペランと不倫の噂が流れて離婚しました。
それでもその後もゴダール作品には欠かせぬ女優として出演しました。
1960年代後半も数多くのフランス映画に出演していますがその多くは日本では公開されておりません。また、1972年には
自前のプロダクションを設立して監督を務めたり、女優業のかたわらで小説を書くなど多才ぶりを発揮しました。
【主要出演作品】
1960年『小さな兵隊』Le Petit Soldat
1961年『女は女である』Une femme est une femme
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4d/57/66d70cef920f60402c88ab0603c3f2a3.jpg)
1962年『女と男のいる舗道』Vivre sa vie: Film en douze tableaux
1963年『シェラザード』Shéhérazade
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/14/fa/40f73e7d0c838d78a43c01dcac105466.jpg)
1964年『輪舞』La Ronde
1964年『スタンダールの恋愛論』De l'amour
1964年『国境は燃えている』Le Soldatesse
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/50/5b/dca984e1a5251ba0b6b26dbd42a7e362.jpg)
1965年『アルファヴィル』Alphaville
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/20/83/1152aa3be2d39f42c2f7d64b585c9267.jpg)
1965年『気狂いピエロ』Pierrot le fou
1966年『修道女』La Religieuse
1966年『メイド・イン・USA』Made in U.S.A.
1967年『愛すべき女・女たち』Le Plus vieux métier du monde
1968年『異邦人』Lo Straniero
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7c/d8/28bdda02b2ad7403b94d78c2161a340f.jpg)
1969年『悪魔のような恋人』Laughter in the Dark
【ご命日】
★エディ・フィッシャー Eddie Fisher (1928.8.10~2010.9.22)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3e/56/89d7a1034ed33c52a56029bdffdeaab0.jpg)
1950年代を代表するトップスターの一人ですが女性遍歴が激しくて人気を落としたアメリカの歌手・俳優。
主要歌唱曲として『エニー・タイム』『オー・マイ・パパ』『いとしのシンディ』などがあり、また
映画出演作品として『歓びの街角』『バタフィールド8』がある。