映画の初期は連続活劇やドタバタ喜劇が主流で大衆娯楽的存在となりました。
当初は単なる見世物的な存在でしかなかったのですが、やがて映画に芸術の可能性を見出します。
1911年にリチョット・カニュードが、映画は時間空間(文学・音楽・舞踏)と空間芸術(建築・彫刻・絵画)
を統合する芸術であるとして第七芸術という名称を付与します。
これを機に、映像への美学が激しく進化し映像理論が体系化され、リズム理論やモンタージュ理論が登場しました。
映画芸術という概念が認められるようになったのはこの時代でしょう。
サイレント映画はイメージ連鎖のみで成り立っており、各ショットのモンタージュが主体となっています。
映画がサイレントであったからこそ映画芸術が誕生したと言っても過言ではないでしょう。
さらに抽象的な表現手法が加味されて映画芸術が完成していきます。
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ヴィクトル・シェストレーム監督『霊魂の不滅』