港町のカフェテリア 『Sentimiento-Cinema』


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60年代ポップス変遷史 1963年9月

2015-05-23 19:56:37 | 60年代ポップス変遷史

1963年9月にはこんな曲が流行していました。

大脱走マーチ ミッチ・ミラー楽団
悲しき悪魔 エルヴィス・プレスリー
禁じられた恋の島 エリオ・ブルーノ楽団
悲しきカンガルー パット・ブーン
サマー・ホリデー クリフ・リチャード
ラッキー・リップス クリフ・リチャード
ヘイ・ポーラ ポールとポーラ
けんかでデート ポールとポーラ
アイ・ウィル・フォロー・ヒム リトル・ペギー・マーチ
ワン・ボーイ ジョニー・ソマーズ
地下室のメロディー サウンド・トラック
パフ ピーター、ポール&マリー
夕焼けの戦場 ホルスト・フィッシャー
女王蜂のテーマ オリジナル・サウンド・トラック
太陽は傷だらけ サウンド・トラック
サンライト・ツイスト ジャンニ・モランディ
(註・『夕焼けの戦場』のリンクはスクリーンランド・オーケストラです)


『大脱走マーチ』がベストワンを大疾走して、プレスリーでも止めることができませんでした。
また、今月は映画音楽を中心に新曲が目白押しです。
『ワン・ボーイ』は映画『バイバイバーディー』の挿入歌で映画に先行してジョニー・ソマーズで、ジャン・ギャバン
とアラン・ドロンが競演ということで話題になった『地下室のメロディー』はミシェル・マーニュ楽団のサントラ盤で、
映画『夕焼けの戦場』のインスパイア曲はホルスト・フィッシャーのトランペットで、18歳未満入場制限であった
イタリア映画『女王蜂』はオリジナル・サウンド・トラックで、さらにはマカロニ・ウエスタンのハシリともいわれる
『太陽は傷だらけ』と名曲が出揃い、すでにベストテン入りしていた『大脱走マーチ』、『禁じられた恋の島』、
『サマー・ホリデー』、『サンライト・ツイスト』と合わせて9曲の映画音楽がベストテンを賑わしました。
映画音楽以外では、日本のポップスファンの心をがっちりと掴んだクリフ・リチャードの『ラッキー・リップス』、
そしてポールとポーラの第3作目の『けんかでデート』がベストテン入りしました。

↓はクリフ・リチャードの『ラッキー・リップス』 YOUTUBEより


ベストテン入りはしませんでしたが、ブレンダ・リーの『愛の讃歌』、カスケーズの『悲しき北風』などもこの頃の
ヒット曲でした。
『愛の讃歌』は言わずと知れたエディット・ピアフの名曲で、これにジェフリー・パーソンズが英詩をつけて1954年に
ケイ・スターが唄ったもののリメイク版です。ラジオ関西の『電話リクエスト』では毎週のようにかかっていました。

↓はブレンダ・リーの『愛の讃歌』 YOUTUBEより



60年代ポップス変遷史 1963年8月

2015-05-16 21:35:54 | 60年代ポップス変遷史

1963年8月にはこんな曲が流行していました。

大脱走マーチ ミッチ・ミラー楽団
禁じられた恋の島 エリオ・ブルーノ楽団
ヘイ・ポーラ ポールとポーラ
サマー・ホリデー クリフ・リチャード
アイ・ウィル・フォロー・ヒム リトル・ペギー・マーチ
悲しき雨音 カスケーズ
サンライト・ツイスト ジャンニ・モランディ
悲しきカンガルー パット・ブーン
パフ ピーター、ポール&マリー
悲しき悪魔 エルヴィス・プレスリー
キューティ・パイ ジョニー・ティロットソン
暑い夏をふっとばせ ナット・キング・コール
サーフィンUSA ビーチボーイズ

映画の影響もあって『大脱走マーチ』と『禁じられた恋の島』が上位を占めました。
以前にも書きましたが、アル・スティルマンが歌詞をつけたミッチ・ミラー盤の『大脱走マーチ』は
浮気男のダレ言を並べただけで何とも締まらない歌になっていますね。
今月の新曲としてはパット・ブーンの『悲しきカンガルー』、エルヴィス・プレスリーの『悲しき悪魔』、
キング・コールの『暑い夏をふっとばせ』、ビーチボーイズの『サーフィンUSA』がランクインしました。
『悲しきカンガルー』はロルフ・ハリスとの競合でしたがパット・ブーン盤でヒットチャートを駆け上がりました。
しかし、このパット・ブーンもこれ以降鳴かず飛ばずとなり彼の最後のヒット曲となってしまいました。
また、ビーチ・ボーイズの『サーフィンUSA』は全米3位のヒットでしたがこの当時の日本のポップス界では
まったく受け入れられず、たった一度だけベステン10位にランクされただけでした。

↓はエルヴィス・プレスリーの『悲しき悪魔』 YOUTUBEより


ベストテン入りはしませんでしたが、レスリー・ゴーアの『涙のバースデーパーティ』、スーザン・シンガーの
悲しきハート』、ジミー・フォンタのイタリア映画『太陽の下の18歳』の主題歌などもこの頃のヒット曲でした。
レスリー・ゴーアはクィンシー・ジョーンズの秘蔵っ子として『涙のバースデーパーティ』で全米No.1に輝いたものの
日本ではパッとせず、残念ながらベストテンに顔を出すことはありませんでした。
スーザン・シンガーはヘレン・シャピロの従妹なので声質もよく似ていますね。

↓はレスリー・ゴーアの『涙のバースデーパーティ』 YOUTUBEより





60年代ポップス変遷史 1963年7月

2015-05-09 13:15:11 | 60年代ポップス変遷史

1963年7月にはこんな曲が流行していました。

ヘイ・ポーラ ポールとポーラ
悲しき雨音 カスケーズ
禁じられた恋の島 エリオ・ブルーノ楽団
アイ・ウィル・フォロー・ヒム リトル・ペギー・マーチ
サンライト・ツイスト ジャンニ・モランディ
恋のバカンス カテリーナ・ヴァレンテ
パフ ピーター、ポール&マリー
サマー・ホリデー クリフ・リチャード
ミスター・ベースマン ジョニー・シンバル
大脱走マーチ ミッチ・ミラー楽団
さすらいのマーチ ニニ・ロッソ
キューティ・パイ ジョニー・ティロットソン
ヤング・ワン クリフ・リチャード
(註・『さすらいのマーチ』のリンクはフィルムシンフォニック楽団です)

この月は『ヘイ・ポーラ』『悲しき雨音』のビッグヒット曲に映画主題歌の『禁じられた恋の島』が迫る展開となりました。
今月の新曲としてはピーター、ポール&マリーの『パフ』、クリフ・リチャードの『サマー・ホリデー』、ミッチ・ミラー楽団の
映画主題歌『大脱走マーチ』、ジョニー・ティロットソンの『キューティ・パイ』がランクインしました。
そのピーター、ポール&マリーは、ピーター・ヤロー(テナー)、ポール・ストーキー(バリトン)とマリー・トラウァース(アルト)
による三人組。出世曲となったこの『パフ』はピーターの作品でリード・ボーカルも彼が唄いフォークの名曲となりました。
今日ではフォーク・ソングという名称は歴としたジャンルですが、当時はフォークもロックンロールもインストゥルメンタルも
全てがポピュラーという括りでしたね。

↓はピーター、ポール&マリーの『パフ』 YOUTUBEより



ベストテン入りはしませんでしたが、ポールとポーラの『ヤング・ラバーズ』、ベルト・ケンプフェルト楽団の
『面影のブルース』、ジョニー・アリディーの映画主題歌『甘い暴力』などもこの頃のヒット曲でした。

↓はベルト・ケンプフェルト楽団の『面影のブルース』 YOUTUBEより




60年代ポップス変遷史 1963年6月

2015-05-02 21:44:22 | 60年代ポップス変遷史

1963年6月にはこんな曲が流行していました。

ヘイ・ポーラ ポールとポーラ
悲しき雨音 カスケーズ
恋のバカンス カテリーナ・ヴァレンテ
さすらいのマーチ ニニ・ロッソ
ミスター・ベースマン ジョニー・シンバル
サンライト・ツイスト ジャンニ・モランディ
ヤング・ワン クリフ・リチャード
渚のデイト コニー・フランシス
禁じられた恋の島 エリオ・ブルーノ楽団
アイ・ウィル・フォロー・ヒム リトル・ペギー・マーチ
アラビアのロレンス サウンドトラック
ラブ ナット・キング・コール
恋の渚 ロジャー・スミス
ガール・ガール・ガール エルヴィス・プレスリー
(註・リンクされた『さすらいのマーチ』はフィルム・シンフォニック楽団です)


『悲しき雨音』と入れ替わってポールとポーラの『ヘイ・ポーラ』がベストワンです。
デュオのポールの本名はレイ・ヒルデブランド、ポーラはジル・ジャクソン。当初ジル&レイとしてデビューしましたが
歌詞に合わせるようにポールとポーラに変えたとのことです。しかし、このコンビも約一年の短命に終わりました。
今月の新曲としては、イタリア映画『太陽の下の18歳』の挿入歌でジャンニ・モランディが唄った『サンライト・ツイスト』、
同じくイタリア映画『禁じられた恋の島』の主題歌がランクインしました。
『禁じられた恋の島』はカルロ・ルスティケッリ楽団やフィルム・シンフォニック楽団などのレコードもリリースされましたが
日本のチャートでは正体不明の和製オーケストラ、エリオ・ブルーノ楽団で大ヒットとなりました。
他にもリトル・ペギー・マーチの『アイ・ウィル・フォロー・ヒム』やナット・キング・コールの『ラブ』もベストテン入りです。
ただ、ロジャー・スミスの『恋の渚』もベストテンに登場しましたがこの曲は私の記憶から飛んでしまっています。
その『アイ・ウィル・フォロー・ヒム』は元々フランク・プウルセルとポール・モーリアが作ったインストゥルメンタル曲で、
ヨーロッパではぺチュラ・クラークやベテイ・クルティスなどが『愛のシャリオ』としてヒットさせていた曲でしたが、英詩を
つけてペギー・マーチが唄うと全米で大ヒット、彼女は15歳1か月で全米No.1ヒットの最年少記録を打ち立てました。

↓はリトル・ペギー・マーチの『アイ・ウィル・フォロー・ヒム』 YOUTUBEより


ベストテン入りはしませんでしたが、カテリーナ・ヴァレンテの『イスラエルの子守唄』、コニー・フランシスによる
映画『渚のデイト』の挿入歌『星影で愛して』などもこの頃のヒット曲でした。
カテリーナ・ヴァレンテの『イスラエルの子守唄』は素晴らしい楽曲なのですが、YOUTUBEにUPされておりません。
手元の音源をお聞かせできないのが残念です。



また映画『シベールの日曜日』のマリー・ラフォレの主題歌もごく静かなヒットに終わりました。
↓はマリー・ラフォレの『シベールの日曜日』 YOUTUBEより



先週、出題しましたクイズの回答です。
1.ノートルダムのせむし男=ジーナ・ロロブリジーダ
2.誇りと情熱=ソフィア・ローレン
3.裸足の伯爵夫人=エヴァ・ガードナー
でした。オールド・ファンなら簡単でしたね。

60年代ポップス変遷史 1963年5月

2015-04-25 06:17:05 | 60年代ポップス変遷史

1963年5月にはこんな曲が流行していました。

悲しき雨音 カスケーズ
さすらいのマーチ ニニ・ロッソ
ヘイ・ポーラ ポールとポーラ
シェリー フォー・シーズンズ
ヤング・ワン クリフ・リチャード
ミスター・ベースマン ジョニー・シンバル
内気なジョニー ジョニー・ソマーズ
アラビアのロレンス サウンドトラック
テルスター トルナドーズ
想い出の冬休み コニー・フランシス
ガール・ガール・ガール エルヴィス・プレスリー
渚のデイト コニー・フランシス
恋のバカンス カテリーナ・ヴァレンテ
(註・リンクされた『さすらいのマーチ』はフィルム・シンフォニック楽団です)


梅雨入りを目前にしてカスケーズの全米No.1『悲しき雨音』がベストワンに輝きました。
この曲はメンバーの中心的存在であったジョン・ガモーの失恋を唄った曲だといわれています。カスケーズは
その後『悲しき北風』などをリリースしたもののイマイチ伸び悩み、日本では一発屋で終わってしまいました。
新曲としてはジョニー・シンバルの異色曲『ミスター・ベースマン』が注目を浴びました。彼の唄と掛け合って
いるのはベースマンことロニー・ブライトで、見事なボイス・パーカッションを披露しています。
また、来日したカテリーナ・ヴァレンテが『恋のバカンス』でトップテン入りです。
カテリーナ・ヴァレンテと言えば、『愛の誓い』『マラゲーニア』『チャオ・チャオ・バンビーナ』『そよ風と私
月影のナポリ』などのヒットを飛ばしていましが、この曲は『情熱の花』以来の大ヒットとなりました。
彼女はパリ生まれのイタリア人で仏・伊はもとより英・独・西語などマルチ・リンガル、この『恋のバカンス』も
流暢な日本語で唄い上げています。
他にも、プレスリーとコニー・フランシスの映画主題歌が登場しました。

↓はカテリーナ・ヴァレンテの『恋バカンス』 YOUTUBEより


ベストテン入りはしませんでしたが、ナルシソ・イエペスの『金色の眼の女』、ヘンリー・マンシーニ楽団の
酒とバラの日々』等の映画音楽、フォーチュン・テラーズの『バラの乙女』などもこの頃のヒット曲でした。

↓はフォーチュン・テラーズの『バラの乙女』 ニコニコ動画より

私の想い出の一曲でした。


それにしてもこの『マラゲーニア』の動画は見事に作られていますね。



さて、ここでクイズです。
この動画は三つの映画から構成されていますがそのタイトルと主演女優は誰でしょう?
答えは、60年代ポップス変遷史・1963年6月(一週間後)にてお知らせします。