3月14日放送のTBS「夢の扉~NEXT DOOR~」。
東京慈恵会医科大学附属病院リハビリテーション科の安保雅博先生が紹介されていました。
現在、慈恵医科大学附属病院では、入院して
TMS治療(経頭蓋磁気刺激治療) と並行して集中リハビリテーションを行う「NEURO-6」または「NEURO-15」を実施しているそうです。
番組内では、脳梗塞後の上肢麻痺や失語症の患者さんに劇的な効果をもたらした症例をみることができました。
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TMS治療は、
Magstim(マグスティム)を頭部に当てるというもの。
基本的に痛みを伴わない非侵襲性であることも、特筆すべき点でしょう。
また画期的なのが、「障害側ではなく、機能亢進した健側の大脳に刺激を入れて抑制をかけ、障害側の機能回復を促す」といった考え方。
もちろん患者さんによって刺激を入力する側は異なりますが、カイロプラクティック神経学に通じるものを感じました。
「適切な刺激を適切な量、適切な場所に入力する」ことで、神経機能の回復を図るわけです。
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脳梗塞・クモ膜下出血などの脳血管障害は、後遺症が残ることが多いようです。
「4ヶ月で症状固定したら、回復は難しい。」というのが定説だそう。
安保先生は、この定説を打破し、新しい定説をつくりあげようとしています。
「脳機能は何年経っても、回復が可能なのだ」という信念を持った治療。
取材でも梗塞から5年経過した方が、「お孫さんを自分の手で抱きたい」という希望をもって治療に望み、物が握れるまでに回復されていたのが印象的でした。
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現在、TMS治療を併用した「NEURO-15」を行う病院は、2箇所のみ。
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東京慈恵会医科大学附属病院リハビリテーション科
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鳥取県倉吉市の清水病院
ただし、治療を受けるには
「基準(pdfファイル)」を満たす必要があります。
そして受診を望む方がすぐに治療を受けられないのが現状です。
患者さんが受けたいと望む治療法が早く普及し、少しでも患者さんやご家族のQOLがあがることを望みます。