心臓や呼吸が止まってからの時間経過と死亡率を表したものを「カーラーの救命曲線」というそうです。
この曲線からは「心臓停止から6分後の死亡率は約50%」と読み取れます。
119番通報から救急車が現場に到着するまでには、全国平均で約6分だそう。
とすると、心臓あるいは呼吸が止まっている人に救急車が到着するまで何もしないで見ていたら、2人に1人は死亡する確率となってしまいます。
そこで、CPR(CardioPulmonary Resuscitation:心肺蘇生法)が必要となります。
救命処置のうち、特殊な器具や医薬品を用いずに行う心肺蘇生法をBLS(Basic Life Support:一次救命処置)といいます。
詳細は省きますが、A(Airway:気道確保),B(Breathing:人工呼吸),C(Circulation:心臓マッサージ),D(Defibrillation:AEDによる除細動)の手順を繰り返します。
重要なのは心臓マッサージで、胸骨(左右乳頭のほぼ中点)を1分間に100回のペースで胸郭に対して圧迫を加え、少しでも心臓や脳に対しての血液供給を行なうことだそう。
順番からいけば気道確保が優先されますが、気道が確保できない場合でも直ちに心臓マッサージを行ないます。
圧迫の目安は胸郭の約1/3の深さで、強すぎる圧迫では稀に骨折する場合があるが、弱すぎると効果が期待できない・・・結構大変です。
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そういえば・・・
AEDに関して、大変誤解していたことがありました。
AED(Automated External Defibrillator)は「自動体外式除細動器」です。
「心室細動」が原因のとき、AEDによる電気ショックが有効となります。
そして「心停止」の場合には、電気ショックによる効果は期待できないのだそう。
この場合は直ちに心臓マッサージ
だそうです。
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ただし、AEDは「心室細動」や「心停止」などの判定を行なう検査器具として有効です。
AEDは心電図の解析を自動で行ない、音声ガイダンスでCPRの指示をしてくれます。
このため、救急隊が来るまで外さずに使用します。
私はてっきり、心停止に対しても有効かと思っていました・・・
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平成16年7月からAEDは一般市民も使用が可能となりました。
使用法も簡単で、誰でも使用が可能です。
でも、いざという時のために講習を受けておくことがオススメです。