みずほ銀行の行員が2億円の不正を働いて首になったそうな。
産経の記事によると、
○○被告は立教大を卒業後、平成10年に入行。八重洲口支店などをへて、
19年8月から築地支店渉外課課長代理となり、21年9月に自主退職した。
「一人で大手家電販売企業の新規融資を取ってきた」
「半年で新規の融資を20件取った」
みずほ銀関係者によると、仕事ができると評判の行員だった。
成績優秀者に贈られる「みずほアワード」という賞を十数回も受賞していたといい、
「一度受賞できたら、それだけで自慢できる。十数回も取る人なんて聞いたことない」(同関係者)。
一方で、別の行員は「全く協調性がなく、一匹狼タイプだった」と話す。
「課長を飛び越して、上の副支店長や支店長とやり取りをして決裁を取ることもあった」とも明かす。
今回の事件でみずほ銀は詐欺の「被害者」だが、メガバンクのずさんな審査態勢、行員のモラル低下が改めて問われる形となった。
とある。
まず、立教大学卒で平成10年入社ならば、第一勧銀、富士、日本興業銀行のどれかの出身。
平成13年からがみずほ採用になるからだ。
多分、配属店が八重洲口なので富士銀行だろう。
平成10年は採用が落ち込んでいる時期で、このときに入社しているのは優秀な人が多い。
平成19年に築地支店の課長代理。この築地もメガバンクの中では重要支店なのでコース
としては悪くない。しかし、エース、エリートコースではない可能性がある。
入社9年目で課長代理というのも微妙。普通はストレートに行くと、7年目か8年目に第一選抜があるので、
多分、1回か2回は昇進が遅れているはず。この昇進の遅れは銀行では堕ちこぼれのレッテルを
はられる。
みずほアワードを十数回というのも異常。みずほアワードは、
ノルマにたいして大幅に過達した場合に与えられ、かつ、
支店長の推薦がないとエントリーされない。また、みずほアワードは年に1回か2回のチャンスしかなく、
入社12年目で十数回(ということは年に2回?)というのは、毎回名前が出ているので、
行内で知らない人はいないはず(みずほアワード受賞者は通達か何かで全社発進される)。
人数的にも毎回百人もいなかったと思う。
みずほアワードはそれほど価値が高く、2回連続受賞ともなれば神のような扱いで、
確かに仕事はできるし、運も強くなければ受賞できない。
これを十数回というのは、本当だとすれば、この人一人にかなりの支店収益や成績を依存
していることになる。一方で、その割りに昇進が遅れたのは、本部で「怪しい」という疑いが
もたれていたのかも知れない。また協調性がないというのも銀行ではマイナスになる。
半年で新規20件も異常。普通は新規専従者で半年で2~3件程度が取れればOK。
新規といっても業績基準やらで簡単には取れない。
全く協調性がなく、一匹狼で、支店の収益に貢献するなら、課長を飛び越して支店長、副支店長に
話をしても、ノルマ至上主義の銀行では問題ない(支店収益に貢献している限りにおいて)
ただし、通常のできる行員は課長を通して上に話を挙げる。
話は戻るが、入社10年目で支店の課長代理というのは、微妙で、エース・エリートならば、
本社の人事か企画部門にいることが必須。この人の詳しいキャリアはわからないが、
築地が本社へのステップならOKだが、それまで支店しか経験していないのなら、
銀行ではよくある、私立大学の営業要員。支店ばかりをまわって、常に目標を振られる側であり、
目標を振る側にはいけない。最終的にはどこかの支店長で終わるタイプだろう。
銀行では目に見えない差別がまかり通っていて、私立は早慶以外は出世は厳しい。
立教、明治クラスでも執行役員級にいけないことはないが、大半は支店周りで終わる。
おそらく、この人は立教クラスではトップエリートであるが、銀行同期では2番手グループ
だったと考えられる。
最後に、メガバンクのずさんな審査態勢、行員のモラル低下とあるが、これは違う。
真に問題なのは銀行のノルマ体制である。過剰な競争意識を促す仕組みと、軍隊的な組織と
大学学歴による差別主義だと思う。大半の行員は真面目に仕事をしており、こんな社員一人で
十把一絡げにされると、たまらないだろう。
出世のために家族や私生活をなげうって仕事をしたにも関わらず、平気で冷遇人事で
冷や飯を食わすのが銀行である。そうされた人間、そうした人間を沢山見てきた。
必要ないなら、事務センターや関連子会社、ローン部門へぽいっである。
何の専門知識もつけさせずにこの処遇では、自分の人生を切り開けない。
産経の記事によると、
○○被告は立教大を卒業後、平成10年に入行。八重洲口支店などをへて、
19年8月から築地支店渉外課課長代理となり、21年9月に自主退職した。
「一人で大手家電販売企業の新規融資を取ってきた」
「半年で新規の融資を20件取った」
みずほ銀関係者によると、仕事ができると評判の行員だった。
成績優秀者に贈られる「みずほアワード」という賞を十数回も受賞していたといい、
「一度受賞できたら、それだけで自慢できる。十数回も取る人なんて聞いたことない」(同関係者)。
一方で、別の行員は「全く協調性がなく、一匹狼タイプだった」と話す。
「課長を飛び越して、上の副支店長や支店長とやり取りをして決裁を取ることもあった」とも明かす。
今回の事件でみずほ銀は詐欺の「被害者」だが、メガバンクのずさんな審査態勢、行員のモラル低下が改めて問われる形となった。
とある。
まず、立教大学卒で平成10年入社ならば、第一勧銀、富士、日本興業銀行のどれかの出身。
平成13年からがみずほ採用になるからだ。
多分、配属店が八重洲口なので富士銀行だろう。
平成10年は採用が落ち込んでいる時期で、このときに入社しているのは優秀な人が多い。
平成19年に築地支店の課長代理。この築地もメガバンクの中では重要支店なのでコース
としては悪くない。しかし、エース、エリートコースではない可能性がある。
入社9年目で課長代理というのも微妙。普通はストレートに行くと、7年目か8年目に第一選抜があるので、
多分、1回か2回は昇進が遅れているはず。この昇進の遅れは銀行では堕ちこぼれのレッテルを
はられる。
みずほアワードを十数回というのも異常。みずほアワードは、
ノルマにたいして大幅に過達した場合に与えられ、かつ、
支店長の推薦がないとエントリーされない。また、みずほアワードは年に1回か2回のチャンスしかなく、
入社12年目で十数回(ということは年に2回?)というのは、毎回名前が出ているので、
行内で知らない人はいないはず(みずほアワード受賞者は通達か何かで全社発進される)。
人数的にも毎回百人もいなかったと思う。
みずほアワードはそれほど価値が高く、2回連続受賞ともなれば神のような扱いで、
確かに仕事はできるし、運も強くなければ受賞できない。
これを十数回というのは、本当だとすれば、この人一人にかなりの支店収益や成績を依存
していることになる。一方で、その割りに昇進が遅れたのは、本部で「怪しい」という疑いが
もたれていたのかも知れない。また協調性がないというのも銀行ではマイナスになる。
半年で新規20件も異常。普通は新規専従者で半年で2~3件程度が取れればOK。
新規といっても業績基準やらで簡単には取れない。
全く協調性がなく、一匹狼で、支店の収益に貢献するなら、課長を飛び越して支店長、副支店長に
話をしても、ノルマ至上主義の銀行では問題ない(支店収益に貢献している限りにおいて)
ただし、通常のできる行員は課長を通して上に話を挙げる。
話は戻るが、入社10年目で支店の課長代理というのは、微妙で、エース・エリートならば、
本社の人事か企画部門にいることが必須。この人の詳しいキャリアはわからないが、
築地が本社へのステップならOKだが、それまで支店しか経験していないのなら、
銀行ではよくある、私立大学の営業要員。支店ばかりをまわって、常に目標を振られる側であり、
目標を振る側にはいけない。最終的にはどこかの支店長で終わるタイプだろう。
銀行では目に見えない差別がまかり通っていて、私立は早慶以外は出世は厳しい。
立教、明治クラスでも執行役員級にいけないことはないが、大半は支店周りで終わる。
おそらく、この人は立教クラスではトップエリートであるが、銀行同期では2番手グループ
だったと考えられる。
最後に、メガバンクのずさんな審査態勢、行員のモラル低下とあるが、これは違う。
真に問題なのは銀行のノルマ体制である。過剰な競争意識を促す仕組みと、軍隊的な組織と
大学学歴による差別主義だと思う。大半の行員は真面目に仕事をしており、こんな社員一人で
十把一絡げにされると、たまらないだろう。
出世のために家族や私生活をなげうって仕事をしたにも関わらず、平気で冷遇人事で
冷や飯を食わすのが銀行である。そうされた人間、そうした人間を沢山見てきた。
必要ないなら、事務センターや関連子会社、ローン部門へぽいっである。
何の専門知識もつけさせずにこの処遇では、自分の人生を切り開けない。