パンドラの箱を開けるとちむがいた

書くスピード早いですが、誤字脱字多し。

自動車業界の復活

2009-01-25 00:04:52 | Weblog
通称グロマスことトヨタのグローバルマスタープランが廃棄されることになった。
このグロマス、傘下の部品メーカーに大きな影響があり、事実上、これから2年先の
販売予想と地域までを記したもので、ウワサには聞いたことがあるが、実物は見たことなく、かつ、トヨタはそんなものが存在することを公言すること自体ご法度としていた。
しかしとうとうマスコミに抜かれてしまった。

このグロマスはたしか、奥田さんのときに、トヨタの海外展開を加速するために作ったような話を聞いたことがある。別の雑誌では、章一郎さんが、「いつからトヨタは先の計画を立てるようになったんだ!」と役員会で激怒したという話を読んだことがある。

基本的にトヨタは大きなプランは大体適当に作っておき、まずは車を売ることを考え、
売れ始めたら工場等を増強するのが常であった。しかし、グロマスでは、販売目標がある程度決まっており、ほぼ間違いなくこうなるであろうという予想の元に開発、生産を続けてきたので、修正がきかなくなっていたと考えられる。

このグロマスに縛られていたため、世界経済を読み違えたというのがトヨタの自己分析だったようだ。
よって、為替危機以上の危機にトヨタは対応できず、外国の正社員を削減したり雇用にも
手をつけ始めた。これはトヨタの歴史の中で大きな意味をなすであろう。

2008年はトヨタにとって大きな出来事が続いた。戦後数十年ぶりの赤字、正社員・契約社員の削減、豊田章男氏の社長就任、販売台数世界NO1と、本当に大きい出来事が続いた。
渡辺さんが決して悪いわけではないが、景気を読み違えて、世界一を意識しないといいながらも意識せざるを得なかったトヨタが足元をすくわれた意味で、歴史に残る経営者となってしまった。例えトヨタの意思決定が副社長以上で合議されているとしても、
責任は免れないだろう。

来年以降はどうなるか。正直いって豊田章男氏が社長になろうと何もかわらない。
むしろ、長い間危機らしい危機を経験したことのない同氏が果たしてこの危機を
乗り越えられるのか、不安である。
徐々に景気は回復するが、自動車の復活はあと2~3年はかかると思われる。
そして、そのときは新しい土俵での戦いが始まっている気がする。それは
環境技術であり、次世代の動力源であり、中国メーカーや、今後すすむ自動車会社の
合従連衡であり、BIG3が1~2社に減った後の世界であるような気がする。

つまり、これまでの延長線上で考えているメーカーは確実に乗り遅れて淘汰される。
トヨタはそのあたりは気づいているので、多分大丈夫だろう。



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