Chiakiの徒然日記

大学の教授の思い出 Part1

出身大学から同窓会の会報誌が届いた(これは毎年のこと)。

昨年度をもって定年退職となり、「名誉教授」となった教授方が載っていた。
それを見て驚いた。
「この先生って今いくつよ!?」と思っていた先生が2人、「名誉教授」となっていた。

その1人、I先生。
私の専攻の教授だった。
全然私の名前を覚えてくれない先生だった。
「いい加減、覚えてくださいよ~」「ごめーん」で済んでいたし、別にイヤな思いをさせられたことはない。

大学院時代のある日。
同期の友人と一緒にI先生の教授室まで授業を受けに行った。
在室なら基本的に鍵が開いているのだが、このときは閉まっていた。
教授室に行く前に、ゼミ室も覗いていて、そこにもI先生は不在だった。
「あれ~?」友人と2人で考え込んだ。
ちょうどそこへ、別のゼミのS先生が通りかかり、「どうしたの?」と聞かれた。
I先生がいないことを告げて、見たかどうかを訊ねると、S先生も知らないとのこと。
とりあえず、再度ゼミ室に向かってみることにした。
エレベーターで下りた後に、教授棟の管理をしている人に「I先生を見なかったか」を確認し、
見ていないという返事を受けて、とにかくこの建物内にはいないと判断した。
ゼミ室が入っている建物の管理人さんにも聞いてもよく分からない。
ゼミ室に行ってみても先生どころか学生すらいない。
入れ違いになっていないかを確認しようと、内線電話を使ってI先生の教授室の電話を鳴らす。
誰も出ない。
私の指導教授や友人の指導教授にも会えたので何か知らないか聞いてみたけど、どちらも知らないと言う。
授業時間が半分ほど過ぎた頃、ようやくI先生のゼミ生(学部生)が1人捕まった。
「I先生、どこにいるか知らない?」
という問いに驚くべき回答が返ってきた。
「I先生、出張です」
はい!?出張!?
いやいやいや、出張はいいとして、ゼミ生しか知らないっておかしいでしょ!
少なくとも他の先生や管理人さんたちくらいは把握していて欲しかった。

次の授業の時に、I先生を問い詰めたら土下座に近いくらい深々と謝られた。
「先生~、せめて管理人さんには伝えておいてくださいよ~」
探し回るという無駄な時間を過ごさせてしまった負い目があったらしく、しおらしくしていたけど…。
まあね~、授業の存在自体忘れていたのだから呆れるばかりなんだけど。

I先生、結構なトラブルもあったけど、それはそれで楽しかったです。
お疲れ様でした!

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