私の日記帳

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『高熱隧道』 吉村 昭 新潮文庫

2017-09-03 | 読書日記
昭和15年、300余名の犠牲者を出して完工した、黒部第三発電所。
大自然の猛威の中、そして岩盤最高温度165度という高熱地帯で難工事に挑む技師と人夫たち。

ホウ雪崩というのは、これを読んで初めて知りました。

高い賃金を貰えるとはいえ、命がけで働く人夫たち。
どんな犠牲を払っても、貫通させたい技師。
上にたつ人間と、道具として使われる人間。
犠牲者を出した責任感から、自ら雪山に入って自殺する技師も。
難工事の詳細と、細かい心理描写。

黒部には行ったことがありませんが、
この本を読んで良かったと思います。


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