ジルとうなぎの 風に吹かれて気ままにキャンプ

キャンピングカーと趣味について気ままな生活のブログです。

その3 リン酸鉄リチウムイオン電池の問題点と対策

2019-12-04 |  サブバッテリー

12月 3日 火曜日

今朝は冬独特な曇り空。

正午の外の気温も10.4℃と低いので外仕事は置いといて少し面倒なブログを書くことにした。

 

今日はジルに積んでいるリン酸鉄リチウムバッテリーのこれまでに把握している問題点とその対策について少しまとめてみよう。

一連の記事

その1 究極の快適化はリン酸鉄リチウムバッテリー ?

その2 リン酸鉄リチウムのカタログスペック

 

ジルに載せているリン酸鉄リチウムイオンバッテリー(LiFePO4)で一つのセルが3.2V 400Ahのもの。

鉛バッテリーは容量の7割くらいしか使えないが、リチウムはほぼ全容量が使える。

 

 

これを4個直列につないで12.8Vとして使用中。

バッテリーだけでBMSが付いてないものを普通、生セルと呼んでいる。公称12.8Vだが、新しいうちは満充電で13.3Vくらいで、400Ah程度使用すると12.8Vくらいになる。

 

 

 

これまでに色々テストしてブログ上に載せてきたが、分かっている問題点と対策は以下のとおり。

 

1. 充電時のセルの電圧暴走 

 充電は鉛バッテリーと同じ14.6Vまでの電圧を掛けてもいいが、充電終了近くになると特定のセルが制限電圧を超えて暴走する。(グラフの左端の赤で囲ったダメージ域の部分)

ダメージ域と危険域というふうに勝手に名前を付けたが、ダメージ域での取り扱いは下手をするとLiFePO4に致命的なダメージを与える。危険域は勾配が急なので、電子レンジ等を使用するとすぐにダメージ域に入る。

 

 

対策として

 ① 電圧コントローラーを付けた

https://ja.aliexpress.com/item/32803688263.html?spm=a2g0s.9042311.0.0.27424c4dxPrzMG

                           

LiFePO4の電極に直接つないで、充電中のバッテリーが暴走し始める電圧に設定してそれ以上になったら充電をカットするリレーを付けた。これは電圧を任意に設定できて、設定した電圧になるとリレーが働いてこれにつながる充電系を全てカットする。ただし、このリレーでは710Wのソーラーの一次側をカットするには役不足なので大きなリレー(LY4)を追加した。付加したリレーに走行充電器のコントロール信号もつないでいる。

R2.6.29 追記 アリエクから購入したこの基盤は不良品が多いので注意して下さい。

 

https://www.monotaro.com/p/3508/0726/?t.q=LY4

 

          

 

セルの暴走を把握するためにリポメーターを取付けて、各セルの電圧をチェック。これはスイッチの切替で4個のセルの電圧とセル間の電圧差、合計電圧等が見れる。しかし、4セルの電圧が同時に見れるほうが便利。どちらもアマゾン等で1,000~2,000円である。

https://www.amazon.co.jp/Tenergy-01444/dp/B0178P8H9U/ref=sr_1_3?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&keywords=%E3%83%AA%E3%83%9D%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC&qid=1575443568&sr=8-3

 

 

                       

 

一番上がバッテリー電圧であとは各セルの単体電圧。これは各セルが暴走し始めたとき。セルの電圧がバラバラ。

購入先のアマゾンを調べたが現在では同じ物はなさそう。

       

 

 

② バッテリーバランサーを取付けた

  これを付けると充電中にセルが3.8V以上になるのを抑える。

  市販のLiFePO4には全てBMSかバランサーが付いている。

                       

  これは①の電圧コントローラーの設定が甘かったり、うまく動作しなかったときの予防策で必ずつけてほしい。ただし、このバランサーは最大3.8VでバランスするのでLiFePO4の最大電圧3.65Vを超えている。付けなかったら確実に3.8V以上になるので半分おまじない的につけている。このバランサーはAliExpress(アリエク)で購入すると1セット(4セル)8,000円くらい。

https://ja.aliexpress.com/item/32849758905.html?spm=a2g0s.9042311.0.0.492e4c4dcEFCLO

 

2. 放電での暴走

 市販のLiFePO4も全てこの対策が必要。
 放電を続けていくと全部のセルの電圧が一応に下がるが、ある電圧以下ではバラバラに下がりだすので、その前に放電を停止させる必要がある。下限電圧を決めて放電をストップさせるのは鉛バッテリーも同じだが、電圧が違うのでバッテリープロテクターの電圧調整して使用している。このプロテクターはふくろうさん考案のもので省電力タイプ。

 電子レンジ等は100A程度の電流が流れるので危険域で使用すると、すぐにダメージ域に達する。そのためプロテクターが働く電圧を上げて少し余裕をみて設定。

 

  

  

 

2. オルタネーターから直接充電は入りにくい

 鉛バッテリー(12.8V)よりもLiFePO4(13.3V)の方が少し電圧が高いので、一般の走行充電では入り難い。ディーブサイクルバッテリーも走行充電では入りにくいが、それよりもさらに電圧が高いので入りにくい。

  対策として

  ① 14.4V 60Aの走行充電器を取付けた。(走行充電器単体)

  ② ソーラーパネル 14.4Vで充電
   (ソーラーコントローラーの温度コントロールは動作停止すること。温度コントロールが働くと気温が低いと充電電圧が上がる。)

 

3. すぐれもの充電器が普通に使えない

 LiFePO4は満充電近くで13.3V程度あるが、かなり使用しても電圧はあまり下がらない。100Ah程度使用しても13.2Vくらいにしかならないのですぐれもの充電器が動作しない。LiFePO4が13.0~13.1Vくらいに下がるとようやく働きだす。 ただし、一旦充電器が入ると切るまで、もしくはプログラム値まで働く。

  対策として

    ① 走行充電器(60A)と、ソーラー(710W)があるので使うことが無かった。

 

 4. LiFePO4の特性として、低容量放電時に階段状に電圧変化が生じる頻度は比較的に多い。

   この事からLiFePO4は並列接続すると寿命を縮める。

 

 5. 常用使用域が13.3~12.8Vくらいとなだらかなので、電圧での残量管理が難しい

  対策として、ボトロニックの残量計をつけている。残量が数値で分かるので管理しやすい。これはLiFePO4の設定があるが、以前の黒いタイプはその設定が無い。新旧の二つを併用すると、何故かだんだん残量差が大きくなる。VOTRONICの残量計はebay USAで検索するとすぐに出て来る。(アドレスを記載しようとしたがやたら長かったので止めた。)

 

 

         

 

 

最後に・・・

市販のリン酸鉄リチウムイオンバッテリーのセル単体の最高電圧は3.8Vが多い。このリチウムも3.8Vまでいけるとは思うが、確証がない。いければ上記のBMS(バランサー)を付加するだけで難しい管理は不要になるが・・・。試して駄目だったら20万円がパーになるかと思うと簡単にはテストできないのが苦しいところ。

誰かが、試してくれればうれしいが・・・。

 

 

今年の北海道の旅はこちら

快適化やトラブル事例はこちらに沢山あります。

(上記のどちらも出来ればパソコンで見て下さい。スマホは分かりにくいです。)

 

 

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コメント (17)
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