普通の日々

ごく普通の日々の事

笑える不思議なステルス艦

2005-09-19 21:34:20 | 趣味関連
 昨日のテレ朝日曜洋画劇場で放送された『007/トゥモロー・ネバー・ダイ』。ステルス艦が登場する各シーンではタップリ笑わせてもらいましたよ。あのメディア王はいったい何を考えてあんな艦を建造したんだろうか?
 最初に笑ったのが、ボンド達がステルス艦に潜入するシーン。いったいどうやって潜入するんだと思っていたら、ゴムボートに乗って真正面から接近しやがった。真夜中ならそれも許せるが、あのシーンではまだ空は明るかった。現実的に考えればアレでは発見されない訳が無い。ボンド達も馬鹿だが、ステルス艦側も馬鹿が揃っている。
 次に笑ったのが、艦中央にデンと据えられた巡航ミサイル。連中、巡航ミサイル発射時のブラストを全く考慮していない。あの状態でミサイルを発射したら、あの部屋は瞬時に爆風と煙に席巻されるだろう。
 ボンドが敵兵士達に使用したミサイルランチャーも同じ様に笑える。恐らく近接防御用ミサイルの発射機なんだろうけど、艦内に剥き出しの状態で装備する訳無いだろう。巡航ミサイルもミサイルランチャーも普通は専用区画に装備すべき物だ。それを艦内に剥き出しの状態で装備しているというのは、あのステルス艦を設計・建造した連中がケチで馬鹿だという事の証明みたいなもんだろう。

 ウェイ・リンが海に突き落とされるシーンは、笑いはしなかったけど凄く不思議でしたね。あの空間の床は何時の間に開いたんだろうかと。いや、それ以前に何故あの床はあんな構造になっているんだろうかと。初期のシーンに登場したシードリルを運用する為なのかもしれないが、本来ならアレだって専用区画を設けて運用すべき代物です。あんな所にぶら下げておく代物じゃない。
 ステルス艦の運用についても不思議がいっぱい。シードリル発射のシーンでは英艦にかなり接近していたが、あそこまで接近するといくらステルス艦でもレーダーに何かしらの反応は出る筈なんだけどね。それに自艦のレーダー発信も止めていないような気がするんだよな。止めていればミグ編隊の位置や、英国・中国双方の艦隊位置も、他から情報を貰わなければ分らない筈なんだから。

 まあ、兎に角あのステルス艦はシナリオの都合に合わせて造られた、笑いと不思議が満載の艦ですよ。とてもじゃないがまともに見れたものじゃない。
 脚本家よ、頼むからシナリオの都合に合わせて舞台を作らないでくれ。舞台に合わせてシナリオを書くようにしてくれ。そうじゃないと今回の様に笑える作品しか産み出せないぞ。