「トリアージ」は、フランス語の「triage(選別)」が由来。
まずは本事件で犠牲になられた方々のご冥福をお祈りするとともに
被害にあわれた方、その家族及び関係者の、1日も早い回復と日常への復帰を心から願っております。
さて、トリアージ(またはトリアージュ)詳細な説明はリンク先に譲るとして
日本では、オームによる地下鉄サリンテロ、その他の無差別襲撃事件、そして3.11東日本大震災等を経て
救急のみならず、一般の医師、医療チームにも浸透してきた
非常時の患者の選別法です。
素人(と言っては失礼なのですが)がトリアージとはどのようなものかと説明されると
だいたい固定的なものになりがちです。
常に症状に応じて収容治療できる医療機関のキャパシティと
患者の人数に
さらに輸送手段
などのパラメーターを
最大利益がでるように選択するため、常に相対的なものです。
ほとんど助かる見込みがない患者にリソースを割り振っていては
治療をすれば命は大丈夫であろう重症者が助からないことになります。
戦後の日本は大規模なテロや攻撃等の経験が少なく
高レベルの医療機関が比較的多いため
少人数の犠牲者であれば、ほぼ救命できることが多かった。
だから医療側は、どんな患者でもどんな人数でも助けられるものだと、やや過信しているように私には思えます。
犠牲者全員病院に収容できると信じて疑っていないのだから
ずいぶん昔の話で20年くらい前
当時の私は米軍で学んできたこともあり
当時の航空自衛隊で(海外の)邦人救出作戦?で、いろいろ研究していました。
ある災害救急のワークショップで
患者の設定(例えば,2度のやけど、骨折、自走不能…などのような負傷、病気の設定が与えられます)で
黒(治療できない、死亡)を選びました。
他の患者を助けるためには、その設定上の患者を後回しにするしかなかったのです。
例えば、頸動脈が切れていて血圧も下がって意識が無ければ…
ワークショップの救急医療のお偉い先生は絶句されていました。
「黒判定は余程のことが無い限り…」
現在はトリアージするような立場ではなく、仕事内容が全く異なっています。
今の実情は知らないので、私の書いたことは思い出話だと流してください。
しかしながら、日本はすでに安全ではなく、治安は確実に悪くなってきているといえるでしょう。
話が少々飛びますが
待合室でお待ちになっている患者さんの安全確保のために、今までもセキュリティ対策を重視してきました。
今回の痛ましい事件を踏まえ、より一層の安全対策が必要だと思われます。
具体策は後日発表することとして、皆様のご協力とご理解の程よろしくお願いいたします。
オリーブの花です。
オリーブの木の花言葉は
「平和」と「知恵」
誰もが存在を脅かされない、安全な世の中を望みます。