あるマーケティングプロデューサー日記

ビジネスを通じて出会った人々、新しい世界、成功事例などを日々綴っていきたいと思います。

ヘンリー王子入隊の記事

2005-05-10 18:40:32 | マスコミ関連
昨日の新聞に、小さな記事が載っていました。

イギリスのヘンリー王子が、イギリスの陸軍士官学校に入隊するというものです。

しかも、入隊後のカリキュラムは他の士官候補生と全く同じ中で、特別待遇することは一切ないそうです。

そう言えば、ヘンリー王子が友人宅の仮装パーティーでナチスの軍服を着て、世界中から強い批判を招いた騒ぎでは、チャールズ皇太子はヘンリー王子に「憤怒」し、ホロコーストについてもっと理解を得させるため、強制収容所を個人訪問させるという意向を示しました。

こんな記事を読むと、王室の子弟の教育について、イギリスと日本では大きく違うなあという気がします。

欧米には、「ノブレス オブリッジ」という言葉があります。

社会のエリートは、権力と同時に背負うべき責任もあるというものです。

第二次世界大戦時、イギリスのエリート層であるオックスフォード、ケンブリッジ卒の若者が多くを占める空軍では、自ら危険な戦いにも進んで立ち向かい、死亡率も非常に高かかったそうです。

日本軍の場合、全てがそうだとは言いませんが、軍部の幹部が真っ先に満州から脱出したり、高級将校自ら軍需物資を隠匿したりするケースが非常に多かったのは事実です。

特別扱いしながら育てるのと、フェアな状況下で頑張るとでは、どちらがリーダーシップが育つかは明白です。

今回のJR西日本の件も、問題の本質は同じ気がします。

JR西日本の幹部は、学歴的にはおそらくかなりのエリートだと思います。
しかし、彼らは今回の事件でリーダーシップを全く発揮できませんでした。

日本のエリート教育に一番欠けているもの、それはリーダーシップ教育だと思います。

アメリカのハーバード大学では、3分の1は頭の良い学生、3分の1は運動神経の良い学生、3分の1はボランティアなどの活動で特別な働きをした学生を採るそうです。

学力だけではなく、様々な活動を通じ経験を深め、かつメンバーからも信頼され、結果を出す。

リーダーシップ教育、それはその国の将来の国力に影響を及ぼす重要なテーマだと思います。