ミラノはミラノ

ミラノ在住のおねえさん(うそ)おっさんの気まぐれ場当たり日記

本が好き

2012-06-20 00:11:09 | 日記

本(Book)が好きで、行く行くは、自分が書いた本が世に出せればと思っていまして、共著といいう形ですが、数年前に日本で出版することができました。
出版社が大手ではなかったので、いろいろ苦労もありましたが、見本が刷り上がってきたときは、未だにインクの匂いがする本を手にした感動は、忘れることができません。

本というものの著作者や企画者として仕事をすると、本当に出版って大変な仕事だということが分かります。

昔は、大学の教科書も古本屋でしか買えない(安いからという理由で)時代もあって、一冊の本を皆が大切に読んでいた時代もありました。
後輩にあげようと、汚さないようにブックカバーをかけたり、書き込みをしないように使ったり、今ではそんなこともないのでしょうね。

バブル時代の終わり頃から日本では、出版ブームと言われ、書店の店頭には、毎日初版本や新しく創刊された週刊誌や月刊誌が並んでいました。
創刊から1年も経たずに刊行を終わるものもある傍らで、数十年前から愛読されてきた人気の雑誌の終了が報じられ、最近では自分でも店頭ですら手にすることがなかったくせに、ひどく寂しい思いをしたこともありました。

今では、自炊する人も多く、部屋に捨てられない雑誌の山なんてのを見ることも少なくなってきました。
自慢したい訳ではないのですが、自炊なんて言葉が世に出る数十年前から、わたくし自炊のようなことをやっていまして、どういうことかと言いますと
雑誌を買ったら、家に帰ってきて、カッターを右手に、雑誌を読んでいきます
あ!これは!という記事や広告やエッセイを見つけたら、そこだけ切り取って、スクラップブックの一番安いものに貼り付けたり挟んだりして保管します。
もちろん切り取って残った部分は、廃品回収に出すことになります。
基本的に本好きなので、最初は心が痛みましたが、自分の部屋が本の重みで傾いてしまったので、これをなんとかしなくてはという止むに止まれぬ事情から、そんなことを始めた訳です。

こうして必要な情報だけ凝縮して気がついたことは、出版社や雑誌の名前が違っていても、やはり時代のトレンドがありますから、同じ傾向のものをスクラップしていて、後から見直すと、スクラップの再スクラップということも度々起こりえました。

こうなると創刊からったった3号で終刊してしまう雑誌が存在するのもなんとなく分かるような気がします。
ましてネットでなんでも情報が集まる時代ですから、本や雑誌の出版環境は、益々厳しくなっていくのでしょうね。

今日のブログで、貼り付けた画像は、ミラノにある1919年操業の製本と表紙の製作をする会社の仕事風景です。
昔は、大切な本は、皮で装丁されタイトルや背表紙には金文字が用いられてきたのが分かります。

 

ランキング参加中です
ぽちっとクリックをお願いしま~す。


にほんブログ村 海外生活ブログ イタリア情報へ

にほんブログ村