ミラノはミラノ

ミラノ在住のおねえさん(うそ)おっさんの気まぐれ場当たり日記

地震で祖国を憂う 遠きイタリア・ミラノから

2012-05-31 00:07:02 | 日記

イタリアでは、ここ数日かなりの大きさの地震が立て続けに勃発し、死者や行方不明者の数が今日現在30名を超えようとしています。
歴史的建造物の被害も数多く報告され、イタリア伝統の産業であるパルミジャーノ(パルメザンチーズ)にも少なからず影響を受けました。
日本とは違って、耐震というキーワードが欠落していますので、工場のような安普請の建物は、設計が新しいにも関わらず、屋根や壁が落ちて就業中の工場労働者が多く被害に遭いました。

(上の画像は、いつものミラノ中央駅 本文とはあまり関係ないのですが、ここに来ると何故か、あ!今ミラノにいるんだと実感する場所の1つです)

我が家も鉄筋コンクリートとはいえ、やはり耐震構造ではありませんから、震度3程度の地震でもかなり怖い思いをすることになります。

ミラノで長年生活をしていても、やはり日本人ですから、季節が変わった、雨が降った等の些細なことでもふと祖国を思うことがあります。

もちろん地震に遭遇すれば、その思いは強くなるばかりで、福島は、福島(それ以外の地域でも影響のあるところ)の子供達は、原発事故による放射能汚染から守られているのだろうか、仮設住宅でお年寄りが孤独死なんてしていないだろうかと心配の種は尽きないのです。

ほとんど地震とは無縁のミラノで暮らしていて、地震が多発し、時として大きな被害が出てしまう日本を振り返るきっかけが地震というのも何かせつないものがあります。

駿河湾や若狭湾に連立する原発は、地震に耐えられるのだろうか?
直下型地震であれば、津波の心配は少ないものの、地盤が大きく隆起したり陥没したいすることが多いので、そのような事象が起き、再び原発の事故が発生してしまった場合、福島を経験しているが故に、多くの日本人は、冷静ではいられなくなるかも知れないという憂いがあります。

プレートの歪みによって発生する地震は、必ずやってきます。

地震周期説という言葉をご存じでしょうか?
これまで記録に残る地震を時系列に並べてみると、そこには規則性が見いだされ、例えば70年周期とか150年周期ということが定説になっています。
つまりy=ax というグラフの一直線上に綺麗に地震の周期が並ぶということです。

プレートが歪みを解消するための挙動で地震が起きることが分かっています。
このプレートが大きく動く前には、ほとんどの場合群発性地震を観測したり、陸地部において、ある位置が絶対的にずれる(例えば、北東方向に1cmずれる)現象が見られます。
これは、国土地理院が日々観測をしていますし、GPSが使えますので、仮に日本経緯度原点ごとずれても分かってしまいます。
こういうことから地震予知をするらしいのですが、大自然を相手にする予測ですから、なかなか思いどおりには行かないのが実情のようです。
雨や雪が降らないようにする訳にはいきませんから、自然現象である地震ともわたくし達日本人は、上手に付き合って行かなければならないのだと思います。
こんな地震大国である日本には、たくさんの原発が設置されていて、つい先日までは、定期点検中のものを除いて、フル稼働していました。

地震や津波は天災ですが、原発が事故を起こしてしまえば、天災とか想定外という言い訳はできないのだと思います。


脱原発に向けた動きを考えてみると、福島以前は細波(さざまみ)であったものが、事故によって明らかにされた政府の国民を欺く姿勢と電力業界の傲慢さが波を「うねり」に変えて、今や一般の方々が日本の原子力政策に大きな疑問を持つようになりました。
やはりここでも外国からの視点なのですが、その「うねり」を1つの方向に結集する組織というのか、リーダーがいないために原発推進派である政府民主党や経団連及び電力業界に土俵際うっちゃりを食らわせられるように感じています。

原子力を推進する力は、いつの間にかとてつもなく大きくなってしまいました。
現在では、シンジケートや黒幕は存在しないのでしょうが、見えない、つかみどころがない力によって、間違った方向に引っ張られているようです。

見えないもの、つかみどころがないものと漠然とした表現をしましたが、実は、個々具体的に羅列することは可能なのです。

政府民主党(自民党時代も同様)原子力の平和利用と言いつつ、核兵器開発の火だねとして原子力開発を存続してきたこと。
原子力産業の市場の大きさと国家予算の配分(大学への研究費も含めて)
誘致によりもたらされる交付金と雇用機会の拡大
政府や電事連のスポークスマンに成り下がったマスコミ(政策情報源喪失の恐れとスポンサー収入)
そこに共通するのは「金」であると言えましょう。
そしてこのことを日本では、いつの日からか「原子力村」と呼ぶようになりました。

「お金」という鎧を纏ったこの見えざる力に立ち向かっている脱原発の「うねり」は、やはりそれをしっかり受け止める組織や力がなければ、原発推進を打ち負かすことができないのかも知れません。

震度3弱のわずかな揺れからそんなことを考えさせられた1日でした。

 


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揺れるとやっぱり怖い 今日もイタリアで地震被害

2012-05-30 00:21:08 | 日記



イタリアでまたも地震被害、死傷者は、前回以上

先ほど速報を出しましたが、地震発生から約8時間が経過し、死者の数が15名と訂正され、当初工場作業員のみと発表されていましたが、それ以外でも死亡が確認されたようです。
なお、行方不明者の数は、7名であると先ほどTVニュースで確認
イタリア対ルクセンブルグのサッカー国際親善試合は、中止になりました。

ミラノ-ローマ間の鉄道は、一時ボローニャを中心に不通となりましたが、現在はユーロスターを含め全線が復旧したものの、最大で2時間の遅れが出ています。

震源は、前回の地震と同様にエミーリア州モデナ県モデナ市近郊

大小さまざまな余震が、60回ほど観測されていますが、大きなものは、12:56にマグニチュード5.3,13:01にマグニチュード5.1を観測(いずれも現地時間)

このお昼過ぎの地震は、ミラノ、フィレンツェ、ジェノヴァ、オーストリアの一部でも揺れを感じました。
ミラノでは、我が家で体感震度3弱だと思いますが、耐震構造ではない建物ですから、かなり怖い思いをしました。
ゆっくりとした横揺れが10秒ほど続きましたが、幸いに縦揺れがなく、その後体に感じるような揺れは、ありません。

ミラノでは、多くの市民が建物から外に避難をしましたが、特に被害はないようです。
画像は、ミラノ中央駅前のピレッリビル等から避難したミラノ市民

一方前回の地震で倒壊はしなかったものの、耐震に疑問が残る建物のいくつかが倒壊しているようです。
また、前回と今回の地震による被害を受けた建物が約4,000棟で、モデナ及び近郊の町では、現在14,000人が避難と報道があります。

在ミラノ日本領事館からは、在留邦人(日本人)の被害は確認されていないとのことです。

 

 

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地震速報です またモデナ近郊

2012-05-29 20:28:31 | 日記

現地時間で今朝9:00(日本時間午後4時)エミーリア州モデナ県モデナ市でマグニチュード5.8の地震が発生、現在確認されているだけで、11名の方が建物の下敷きになって死亡
モデナは、ミラノから約170m東南
この地震で1時間弱鉄道が不通になりましたが、現在は、復旧しているということです。
震源は、モデナ市近郊で、震源の深さ等は、約10km。


死亡した11人は、全て工場の従業員で、報道と報道写真を見る限りでは、工場建屋は、鉄骨プレハブ造で、耐震設計を全く考慮しておらず、破壊された画像から判断して、建物基礎もとても浅いように見えます。

一般の市民には、怪我等の被害が報告されていますが、建物の大きな損壊や市民の死亡は、確認されていません。

震源は、前回の地震で大きな被害が出たカンポサント市に非常に近い場所です

数日前の地震により避難していた人々にさらなる恐怖がもたらさせました。
テント生活を余儀なくされた人たちが、自宅に復帰しようとしていたところにまた地震ですから、とてもお気の毒だと思います。

現地時間12:54(日本時間午後7時54分)ミラノでやや大きな揺れを感じました。

こちらは、未だ詳細な速報がありませんが、我が家での体感震度は、震度3弱といったところですが、地震慣れしてないミラネーゼにとっては、かなり怖かったことでしょう。
学校や公共の建物からは、避難する人が多く見られますが、ミラノでの被害はないものと思われます。

今後さらに詳しいことがわかれば、ここでまたお伝えします。

 

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市長自ら箒を持って道路掃除 ナポリ近郊

2012-05-29 00:00:04 | 日記

ナポリ近郊に所在する小さな自治体チェントラ-パリヌーロ市
チェントラとパリヌーロという2つのコミュニティが合併して1つの行政体として運営されています。
一昨日市長であるカルメオ・スタンツィオーラさんは、公園や街路や海岸の清掃を外部に委託するほど財源が豊かではないから、自ら清掃道具を手に街に出ました。

そこには、市長だけではなく、議員や学生や一般のサラリーマンの姿もありました。
イタリアの不景気は深刻で、GDPは縮小し、税金は高くなって、ほとんど全ての国民が小さくなって、頭を低くして、この災難をやり過ごそうと歯を食いしばって頑張っています。

 

イタリア人は、楽天家で怠け者で、今が良ければ明日のことなんて知るか!という国民性だと言われることがよくありますが、実は、困難に立ち向かった時、人の生死に関わるようなときには、一致団結して頑張るという不屈の精神も持ち合わせています。

ベルルスコーニ政権からモンティ政権に変わったばかりのころは、あちこちでストや騒動が勃発しましたが、前首相のベルルスコーニマジック(悪夢)から目覚めたように、失った20年を取り戻すように、みんなで頑張る姿をよく見るようになりました。
もちろん全てがそうではありませんから、既得権を失いたくない人や、優遇税制の延長を求めて悪あがきしている面々もいますが、社会的な風潮や世論は、みんなでどうにか我慢しようというところに落ち着いて行きそうです。

幸いなことにイタリアは、基本的には工業国ですから、基幹産業が大きく変貌を遂げれば経済が活性化する望みは小さくありません。
かつてイタリア車が世界のあこがれであった頃のように、アルファ社やフィアット、ランチャがトヨタや日産、メルツェデス、VWと互角な自動車を開発できるようになれば、必ず経済は上向きます。

グローバルな視点で見ること、考えることの重要性も必要でしょうから、教育改革にも十分な配慮が必要でしょう。

ヨーロッパと陸続きで気候は温暖、自然災害も少なく、観光資源は豊富にあり、食料自給率は、約65%とさほど高くはありませんが、お隣フランスが農業国であり輸入関税がありませんから、100%に近いと言っても過言ではありません。

こんなに恵まれた国が緊急経済対策で不景気の煽りを受けているのは、やはり前ベルルスコーニ政権のツケが多きいのでしょう。

先に書いたように、市長がみんなのお手本となるような行動は、とても大切でしょうし、今後は、ドイツやフランスの大国から富や材を引っ張ってくるような大胆な政策も求められると考えています。

イタリアに住む外国人の一人として、イタリアにエールを送りたいと思います。

そして、わたくし達日本人も、行政費用は、等しく国民全体が負担するという原則を忘れてはならないのだと思います。

 

 

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ハーブオイルを作ろう

2012-05-28 00:00:02 | 日記

おうちにハーブ苗があると、必要の都度、必要なだけちょん切って使えばいいのですが、スーパー等でパック入りのを買ったり、お友達にもらったりすると、少し余ってしまうことがありますね?

そんな時には、こんなのを利用して、ハーブオイルにしてみましょう

唐辛子をつけ込んでピリ辛オリーブ
適当な大きさに唐辛子(鷹の爪)を指でちぎって、オリーブオイルを入れるだけピッツァやパスタにかけて召し上がれ
2~3日で辛みが移ります。

こっちは、ローズマリーとセージを入れてみました。
香りがしっかり移るまで1週間必要です。

このように生ハーブを入れる場合は、必ず熱湯に3秒ほど浸してから、よく水気を切ってつけ込んでいきます。
お肉やお魚のグリルしたものかけると美味しいです。

ニンニクと唐辛子をつけ込んで、アーリオ・オーリオ・ペペロンチーノにしてしまうという手法もありなのですが、これはパスタと和えたときにちょっと??ってなことになることが多く、お勧めできません。
スパゲッティ アーリオ・オーリオ・ペペロンチーノは、その都度ニンニクと鷹の爪をオリーブオイルで温めながら、香りと味をオイルに移していく方が格段に美味しくできます。

おうちでハーブがワサワサ育っている場合

キッコーマンのこの小さなお醤油の瓶のプラスチックの中ブタまで保存してあれば、2本セットにして、100均で綺麗な箱を買って、ラッピングをすると気の利いたプレゼントにもなりそうですね。

実際に使ってみると、このキッコーマン君、穴の大きさが絶妙なバランスで、オイルの粘度と相性抜群なのです。
ちょろちょろっと出てくるので、かけ過ぎということがなく、我が家では大変重宝しております。

 

 

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