ミラノってどんな色をしているのでしょう?
例えば、ここ2、3日は、北イタリア特有の秋のどんよりした天気で、昨日からの雨も未だに降っていまして、さながら薄墨の墨絵のようにグレーな感じがします。
ただこれが一転、秋晴れの良い天気になりますと、グレーがピンクや青や白のイメージに変わりますし、見ている人の心模様によっても違って見えます。
今日は、モノクロのミラノ画像を見ていただいて、そこにある色を発見していただければと思います。
もう20年も前の話ですが、坂東玉三郎監督「夢の女」(原作:永井荷風)といモノクロで制作された映画がありました。
主演は吉永小百合で、舞台は、明治時代の須崎遊郭
没落した家を救うために、主人公が妾になり、その後遊女にというやや暗い内容ですが、あえてモノクロにした理由を玉三郎は
「映画を見て下さる方がそれぞれこの作品から色を感じ取ってくださば・・・」というコメントをしていました。
今思い出してみると確かに街の様子などは、今日のミラノのようにグレーではありますが、着物の模様には、しっかり色が乗っていたように思うのですから、不思議な感じがします。
また、台詞回しがのんびりしていて、全体的にスローモーションで場面が展開していくようにも思うのですが、反面「台詞の色合い」のようなものを感じずにはいられませんでしたし、登場人物の心の動きまでもが色彩を放っているようにも思えました。
さて、皆さんが思い描くミラノの色は?
(画像は La Repubblica.it からです)
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