ミラノはミラノ

ミラノ在住のおねえさん(うそ)おっさんの気まぐれ場当たり日記

ちょっとミラノっぽい話題を

2010-12-31 03:07:22 | 日記

昨日、一昨日は、なんだかマニアックな話題になってしまったので、今日は、最近のミラノのトピックを。

年明けのミラノでは、皆様お待ちかねの冬のバーゲンセールがスタートします。
コムーネ(自治体)毎に開始日が条例で制定され、ミラノは新年6日からスタート
モンテナポレオーネ界隈の混雑や人気ショップの行列は毎度お馴染みですね。

バーゲンの開始日を条例で規制しているのは、街中の混雑等を事前に予測し、交通整理や警官の配置等の都市機能コントロールを容易にするためと、過当競争の緩和ということも考えられます。
しかし、ここのところファールが相次いで、昨日の大衆紙コッリエーレ(インターネット版)には、クリスマス商戦の売り上げ不振から、多くの個人商店では、ファールとも言うべき冬のバーゲンを開始という記事がありました。

画像は、同コッリエーレ・インターネット版から
 

イタリア語で書かれている内容は、「在庫一掃決算セール」30%~50%OFF
家庭用品店のようです。

不景気風が吹いているのは、日本もイタリアも同じなのでしょうか、クリスマス前の売り上げが伸びずに在庫を年内に現金化しないと、年越しがしんどいのかも知れません。

片や、ミラノ市では、市長の肝いりで「ミラノ」というブランド名でオフィシャルショップがお目見え。
それも、超一等地であるドゥオーモの真ん前

コンテナを改造したショップには、クリスマス時期だけで3万人が押し寄せ、店内は溢れんばかりの人だかりが連日見受けられたそうです。
商品は、コンテナに描かれたものと同じデザインが施されたマグカップにライター、冬物のコートやマフラーに、パネットーネと呼ばれる北イタリア独特のクリスマスケーキ等々
コムーネ(市役所)が超一等地でこんなゲリラ的な商戦で商品を売り出したら、一般商店の売り上げは益々落ち込むことでしょうに。

ファールを侵して、罰金を払ってまで先行バーゲンをしなければならない個人商店主のことを、市長は、どのように考えているのでしょうね。



ランキング参加中です
ぽちっとクリックをお願いしま~す。


にほんブログ村 海外生活ブログ イタリア情報へ

にほんブログ村


死都ゴモラの主張を検討してみる

2010-12-30 05:22:10 | 日記




最近は、ちゃ~んと近代化されてます(イタリアの最近の舗装事例)
 

Roberto Saviano ロベルト・サヴィアーノ著「死都ゴモラ」
この著作内容と、最近の彼のTVコメントを参照しながら、昨日のブログ「ミラノ市内の道路の穴ぼこが、1,500個もある」というテーマを比較して、簡単な検証をしてみましょう。

日本では、全くないとは言いませんが、道路の穴って、あまりお目にかかる光景ではありませんね。

さて、アスファルトの亀裂や陥没の主な原因は、劣化なのですが、それ以外に、アスファルトの厚さが不足していたり、適正な施工管理をしていない、素材そのものの質が悪い等々原因は様々。

普通の道路の断面は、こんな感じで、さらに車の下の部分を拡大してみると




着色してある部分がアスファルト層
(これは国道クラスの事例です)

さらに拡大するとこうなります
2枚の画像を比較して見ます
上の画像は、日本の地方都市でのアスファルト舗装の状況下(あまり褒められたもんじゃないですが)
下の画像は、ちょっと古いですが、ミラノの舗装の状況

まあ、大した違いはないのですが、正常な舗装の断面は、このようになります。

ミラノにお住まいの方なら、お分かりいただけると思うのですが、日常出くわす道路工事現場
こんなに厚みのあるアスファルト断面を見かけることがありますか?
しかもアスファルトの直下は、基礎石ではなく、地面そのものという光景を見ることが多いのではないでしょうか?

そうです、察するところ手抜き工事なのでしょう

下の画像は、舗装後2ヶ月でアスファルトが剥離(はがれた)した事例

発注元の公共団体からは、設計書に基づいて積算した金額が施工業者に支払われ、手抜きで浮かせたお金がロベルト・サヴィアーノの言うところのマフィア側に渡るのだと推測されます。
彼の表現を借りればコンクリートは蜜の味
コンクリート(アスファルトは、正確な名称は「アスファルト・コンクリート」)とという甘い蜜に群がる建築関連業者、それに付随する組織
これこそが穴ぼこの第一原因
そして、簡単に疲弊する不良アスファルトのメンテナンスのために何度も工事発注を繰り返す政府やコムーネ(自治体)
その度にマフィアの懐は肥えるという仕組みが出来上がっているようです(あくまでウリちゃんの推測です)

2015年エキスポ開催のためにミラノ市内では、ありとあらゆる所で、建築や土木の工事が展開しています。
どのくらいの金額がアンダーグラウンドに入ることやら

さて、昨日の「ジャガーは、猫足」に1つご質問を頂戴しました。
夏にハイヒールの踵(かかと)がなぜアスファルトにめり込むんでしょう?という内容です。

日本では、あまり体験することがなくなりましたが、ウリちゃん子供時代(1960年代前半)は、よくありました。
最近では、夏の炎天下コンビニ等の駐車場にバイクを止めるとスタンドがめり込むということが間々あるそうです。
これは、アスファルトの品質が悪いことと、施工の際の温度管理や転圧が雑なために、きちんとした硬化が計られていないと推測されます。
日本の場合、あってはならないのですが、国や公共団体が発注する舗装工事と民間の企業(コンビニ等々)が発注する(駐車場の舗装等)のでは、施工管理に差があって、どうしても民間発注だと、完了検査等のチェック体制が甘いために起こってしまうようです。

アスファルトは、ア+スファルト=アスファルト
ラテン語で、「ア」は否定、「スファルト」は、剥離(はがれる)
つまり、元々のアスファルトの意味は、はがれない=「接着剤」だったことから、硬化が悪いとめり込んでしまうのでしょうね。
乾ききっていない「のり」や「セメダイン」の上をハイヒールで歩くのと同じなのです。


ランキング参加中です
ぽちっとクリックをお願いしま~す。


にほんブログ村 海外生活ブログ イタリア情報へ

にほんブログ村




 


ジャガーは、猫足

2010-12-29 06:40:10 | 日記

皆さんは、ジャガーという車をご存じでしょうか?
そうですね、あの緑色がシンボルカラーの英国車です。
このジャガーは、よく車好きの間で、ジャガーの猫足は、云々と語られることがあります。
車は、内装品とガラスとタイヤを除けば、素材は、ほぼ金属です。
従って、走行の際に道路に凹凸があれば、振動がダイレクトに伝わります。
これを緩和するのが、サスペンションやショックアブソーバーなのですが、これだけでは不十分なので、ブッシュと呼ばれるゴム製の緩衝材を用います。
ジャガーが猫足と呼ばれるのは、サスやショックが優秀なこともありますが、このブッシュの使い方と数の多さが他のメーカーの追従を許さないのだそうです。

なぜ猫足ジャガーの話をしているのかと言いますと
ヨーロッパ各国における道路舗装は、我が国と同じようにアスファルトが主に用いられていますが、未だに石畳という状況に出くわすことが間々あります。
ミラノも中心市街地ほど、石畳に遭遇する比率が高いのです。
この石畳を走行した際の振動は、文章では、なかなかお伝えしにくいのですが、タクシードライバー等は、車のサスペンションが傷むので、遠回りしてもこの石畳を避けるようにしているそうです。
きっとこのようなことがジャガーが猫足を確立する由縁なのでしょうね。

さて、ミラノで、車を走らせていると、よく目にするのが道路の穴
アスファルトが陥没したり、剥離したりで、深さ5~10cm程の穴がポコポコあります。
まあ、ウリちゃん(わたくし)都市計画の専門家なので、尚更目に付くのかも知れませんが、今朝の朝刊で「中心市街地と周辺道路に1、500コを越える穴が」というタイトルの記事を見つけました。
原因は、雨や雪でアスファルトに亀裂が入り、それが広がってクレーター状の穴になるというようなことが書いてありました。

う~ん。ちょっと突っ込みが足りないなと思ったのは、先にも書きましたようにウリちゃん都市計画の専門家なので、穴の状況がどうなっているのやらと思い、時々つぶさに観察させていただくのですが、アスファルトの厚さが不足してるのが原因のようです。

皆さんの家が直接面している市道レベルの道路の舗装厚は、最低でも5cm
その下には、基本的に30cmの厚さで基礎砕石が施されています。
幹線道路に出ると、アスファルトの最低厚さは一般的に10cm以上となるのですが、ミラノは薄いことこの上ないのです。
これじゃあ穴だらけになるのは、当たり前
日本と設計基準が違うのでは?というご指摘もあろかと思いますが、多少の違いはあってもさほど変わりませんし、まして必要な舗装厚が半分でOKなんてことは、あり得ません。

なぜ?って疑問は、ありますね。
それは、明日のブログで検証してみましょう~
どうか明日もお楽しみに~

こんな画像のような穴があちらこちらに






ランキング参加中です
ぽちっとクリックをお願いしま~す。


にほんブログ村 海外生活ブログ イタリア情報へ

にほんブログ村


 


イタリア国内での外貨両替は、要注意

2010-12-27 22:53:48 | 日記
日本から渡航される皆様に、外務省の渡航情報や地球の歩き方にも掲載されていない最新情報

こんなボードを空港や街中で見かけることがありますが、レート表示の下には、とても小さな文字で「別途○○%を両替手数料として申し受けます」のような内容が記載されています。
 

日本から、観光でイタリアを訪れる皆様は、ほとんどの方が成田空港や最寄りの銀行支店窓口で円をユーロに両替されてから入国なさると思うのですが、時間がないから円貨をミラノやローマで両替してもいいやって方もいらっしゃるかも知れません。

また、手持ちのユーロがが不足して、カードを使用するまででもないから、円をユーロに換えて使いたいという方もいらっしゃることでしょう。
今日付のイタリアの主要紙CORRIERE DELLA SERA(コリエッレ デッラ セーラ)によりますと、ローマ市内の民間両替商(銀行ではない)の手数料が高騰し、200ユーロを英ポンドに両替したら、なんと22ユーロのコミッション(手数料)を請求されたという記事が掲載されていました。
なんと両替だけで11%の手数料、しかもヨーロッパ主要通貨のユーロから英ポンドの手数料がこんなに高いのですから、日本円からユーロでは、これ以上請求されることはあっても、これより安いということは、先ずありえません。
ちなみに、ローマ・フィウミチーノ国際空港の中に設置してある両替商のブースで200ドルをユーロに両替してくれるように頼んだところ、渡された金額は、122ユーロあまり

TTS (Telegraphic Transfer Selling rateの略で対顧客電信売相場)を考えると遥かに10%を上回っていますね。
記事は、クリスマスバカンスに出かける前に両替を依頼したとありますから、為替レートの関係もあり、具体的な数字を示すと混乱しますので、興味がある方は、日本の主要銀行の両替相場を確認して電卓をたたいてみてください。

ローマの情報ですが、ミラノもさほど変わらないとお考えいただいて間違いないです。

ただ、日本の銀行窓口でもユーロは、ほぼTTSプラスマイナス6円に設定されていますから、ドルに比べるとあまり効率が良くないのですが、イタリアの手数料に比べたら、半分以下です。

円貨からユーロへの(またその逆も)両替は、日本の主要銀行よりも、ちょっとだけ安い質屋の大黒屋を確認してみるものいいかと思います。
またシティーバンクの普通預金カードがあれば、ヨーロッパ内でしたらどこの国の銀行ともオンライン取引ができますので1枚あると便利です。
どうしてもユーロでキャッシュが必要になったら、銀行の窓口で両替を依頼するか、クレジットカードのキャッシングを利用して、帰国後にすぐ返すというのもお勧め。

両替手数料でお土産が1つ減ったなんてことにならないよう、賢く両替しないと。

これからミラノを始めとする北イタリアにご旅行の計画がある方は、できるだけ暖かい格好でいらした方がよろしいでしょう。
連日雨や雪の天気が続いていますし、日中でも相当寒いです。


ランキング参加中です
ぽちっとクリックをお願いしま~す。


にほんブログ村 海外生活ブログ イタリア情報へ

にほんブログ村



レモンのお酒 リモンチェッロ

2010-12-26 23:32:28 | 日記


お詫びとご挨拶
4月初旬以来数ヶ月に渡って、ブログをお休みさせていただきましたが、やっと再開できることになりました。
沢山のコメントやメールを頂戴して、大変恐縮しております。
「継続は力なり」と申しますように、今後は、できるだけ長期のお休みをしないように頑張って更新してまいりますので、どうか変わらぬご愛顧をお願い申し上げます。

さて、ミラノは、クリスマス前から悪天候が続いておりまして、毎日ミゾレまじりの雨という鬱陶しい日々です。
こんなときには、南イタリアの眩しい太陽を彷彿できるように、日の光の恵みをいっぱいに浴びたレモンで、果実酒でも仕込んでみましょう。
イタリアを代表する果実酒と言えば、やはりレモンの皮の色素と香りを凝縮して醸成するリモンチェッロ
ソーレント地方(ナポリ)の伝統的なリキュールで、レモンも同地方のものを使用するのが本来なのですが、我が家では、毎年シチリア産のレモンを使います。
シチリア産ということにこだわりはないのですが、オレンジと一緒に契約農家から送ってもらっているので、たまたまそうなっているだけなのです。

作り方は、いたって簡単で、レモンの皮を薄く剥いて、純度の高いアルコールに2週間ほど漬け込むと、レモンの色と香りがすっかりアルコールに溶け込みます。
その後で、真っ白になった皮を取り出し、お砂糖を溶かしたぬるま湯(ミネラルウォータ)を入れれば完成です。
レモンの皮は、表皮だけを使用するようにして、白い綿のような部分は苦味となってしまいますので用いません。
もちろんオレンジで、アランチェッロというのも可能です。
日本の皆様は、高純度のアルコールが入手できないと思われますので、果実酒用焼酎等で応用してみては如何でしょうか。

画像は、左から
昨日完成したアランチェッロ(オレンジの表皮だけを使用)
昨日漬け込み始めたレモンチェッロ
12月初旬に漬け込んで、5日前に仕上げたコーヒー酒

アルコール純度95%を使用しています

アルコール1リットルで仕込むのが何かと簡単なのですが、ジャムの空き瓶等で少量ずつ試してみるのも面白いです。

ちなみにリモンチェッロの場合アルコール1リットルに対する分量は
小さめのレモン(日本のスーパー等でみかける大きさ)15~16個の表皮だけ
農薬やワックスの成分をアルコールに入れたくないので、熱めのお湯でレモンを洗います
たわし等でゴシゴシこすり洗いしましょう
その後できちんと乾かしてからピーラー等で薄く剥いてください
白い綿のような部分が付いていれば、丁寧にそぎ落とします
これを密閉できるガラス瓶に入れ、アルコールを入れて冷暗所に2週間
アルコールが綺麗なレモン色に染まって、レモンの皮が白くなれば、皮を取り除いたアルコールに砂糖600~800gをぬるま湯1リットル(ミネラルウォータ)で溶かしたものを加えて完成です。
出来上がりのアルコール純度は45度以上になりますので、甘くて美味しいのですが飲みすぎに注意です。
完成したリモンチェッロは、小分けにして冷凍庫に入れて、キンキンに冷やして飲むと美味しさがさらに倍増します。

アルコール純度が高いので、ご家庭の冷凍庫なら凍りません。
アランチェッロの場合は、レモンをオレンジに置き換えるだけです。
普通程度の大きさのオレンジならアルコール1リットルに対して8コ程度です。
こちらもできるだけ表皮だけを用いるようにします。


ランキング参加中です
ぽちっとクリックをお願いしま~す。


にほんブログ村 海外生活ブログ イタリア情報へ

にほんブログ村