先ほどの記事で「トラックバック=言及自己申告」という見解を述べたついでに、ブログのトラックバック機能について、私の考えを述べておきます。
私は、ブログの本来の姿は、「日記ツール」ではなく「言論ツール」だと考えています。そして、トラックバックという機能は、ブログを言論ツールとして捉えたときに、最もその本質がはっきりします。
ブログAのライターa氏と、ブログBのライターb氏が、それぞれ自分のブログに自分の意見を投稿し続け、それぞれの「論陣」を張っているとします。
あるとき、b氏はブログAに載せられたa氏の記事を読み、a氏の意見に反対する感想を持ちました。
そこで、b氏はどうやってa氏の記事に対する反対意見を表明するか? ひとつの方法は、ブログAの当該記事に反対意見をコメント投稿すること、そして、もうひとつの方法は、ブログBに反対意見を載せて、ブログAの当該記事にトラックバックを送ることです。
後者の方法が前者より優れている点は何か? それは、b氏が自分のブログBに意見を表明することによって、a氏に対する意見表明と、b氏自身の論陣の強化が同時になされることです。同様に、a氏がb氏への再反論を行うときにも、ブログAに再反論の意見を投稿し、ブログBにトラックバックを送ることで、b氏への再反論とa氏自身の論陣の強化を同時に実現できます。
そして、議論を追ってブログを読む第三者にとっても、すでに張られているa氏とb氏の論陣から、両者の基本的立場を知ったうえで、議論を観察することができるというメリットが生じます。
さらに、意見表明を「相手の場所」に乗り込んで行うのではなく「自分の場所」で行うことで、発言者は自分の発言により慎重になるでしょう(その発言も自分の論陣の構成要素になるのですから)。そのことによって、議論の過熱が抑制され、健全で正々堂々たる議論が行われることが期待されます。トラックバックによる意見交換では、某掲示板のような罵詈雑言の応酬になることはまずないでしょう。
そもそも、多くのブログツールにおいて、コメントとトラックバックは明らかに異なる性格づけがなされています。コメントは基本的には「短い」メッセージの投稿を想定していて、本格的な意見表明を行う場としては適切ではありません。それに対して、トラックバックなら、相手のブログには「私の意見はここに書いたぞ」というポインタだけ置いて、自分の意見を思う存分「自分のブログで」披瀝することができるのです。(逆に、記事に関する質問、ミスの指摘、賛意表明のメッセージなどには、コメントのほうが適しています。)
マスコミなどの論調では「ブログ」=「個人日記」という見方が主流のように思えますが、私はあえて、「ブログは日記でなく言論ツール」という立場を明確にします。そして、トラックバックという機能こそが、言論ツールとしてのブログの本質を最も顕著に表していると考えます。
ここで述べた「トラックバックの本質」に鑑みれば、トラックバックスパム、すなわち、当該記事への言及を伴わないトラックバックが、いかに「許しがたい」行為であるかがはっきりするでしょう。私が先ほどの記事のタイトルに「怒り!」という言葉を使った理由は、まさにこの点にあります。
ついでに言うと、「トラックバック=言及自己申告」が私の立場ですが、「トラックバック=リンク自己申告」である必要はないと考えています。トラックバックが伝達するメッセージはあくまで「言及しました」であって、トラックバック元記事の中にトラックバック先記事への「リンク」が存在するかどうかは本質的ではない、という考えです。
もっとも、WWWの意義はハイパーリンクにあるのですから、言及するからにはリンクするのが自然だと思いますけどね。
「ウェブサイト運営論」というより「ブログ運営論」になってしまいましたが、新たにカテゴリを設けるほどでもないでしょうから、このまま「ウェブサイト運営論」でいきます。
私は、ブログの本来の姿は、「日記ツール」ではなく「言論ツール」だと考えています。そして、トラックバックという機能は、ブログを言論ツールとして捉えたときに、最もその本質がはっきりします。
ブログAのライターa氏と、ブログBのライターb氏が、それぞれ自分のブログに自分の意見を投稿し続け、それぞれの「論陣」を張っているとします。
あるとき、b氏はブログAに載せられたa氏の記事を読み、a氏の意見に反対する感想を持ちました。
そこで、b氏はどうやってa氏の記事に対する反対意見を表明するか? ひとつの方法は、ブログAの当該記事に反対意見をコメント投稿すること、そして、もうひとつの方法は、ブログBに反対意見を載せて、ブログAの当該記事にトラックバックを送ることです。
後者の方法が前者より優れている点は何か? それは、b氏が自分のブログBに意見を表明することによって、a氏に対する意見表明と、b氏自身の論陣の強化が同時になされることです。同様に、a氏がb氏への再反論を行うときにも、ブログAに再反論の意見を投稿し、ブログBにトラックバックを送ることで、b氏への再反論とa氏自身の論陣の強化を同時に実現できます。
そして、議論を追ってブログを読む第三者にとっても、すでに張られているa氏とb氏の論陣から、両者の基本的立場を知ったうえで、議論を観察することができるというメリットが生じます。
さらに、意見表明を「相手の場所」に乗り込んで行うのではなく「自分の場所」で行うことで、発言者は自分の発言により慎重になるでしょう(その発言も自分の論陣の構成要素になるのですから)。そのことによって、議論の過熱が抑制され、健全で正々堂々たる議論が行われることが期待されます。トラックバックによる意見交換では、某掲示板のような罵詈雑言の応酬になることはまずないでしょう。
そもそも、多くのブログツールにおいて、コメントとトラックバックは明らかに異なる性格づけがなされています。コメントは基本的には「短い」メッセージの投稿を想定していて、本格的な意見表明を行う場としては適切ではありません。それに対して、トラックバックなら、相手のブログには「私の意見はここに書いたぞ」というポインタだけ置いて、自分の意見を思う存分「自分のブログで」披瀝することができるのです。(逆に、記事に関する質問、ミスの指摘、賛意表明のメッセージなどには、コメントのほうが適しています。)
マスコミなどの論調では「ブログ」=「個人日記」という見方が主流のように思えますが、私はあえて、「ブログは日記でなく言論ツール」という立場を明確にします。そして、トラックバックという機能こそが、言論ツールとしてのブログの本質を最も顕著に表していると考えます。
ここで述べた「トラックバックの本質」に鑑みれば、トラックバックスパム、すなわち、当該記事への言及を伴わないトラックバックが、いかに「許しがたい」行為であるかがはっきりするでしょう。私が先ほどの記事のタイトルに「怒り!」という言葉を使った理由は、まさにこの点にあります。
ついでに言うと、「トラックバック=言及自己申告」が私の立場ですが、「トラックバック=リンク自己申告」である必要はないと考えています。トラックバックが伝達するメッセージはあくまで「言及しました」であって、トラックバック元記事の中にトラックバック先記事への「リンク」が存在するかどうかは本質的ではない、という考えです。
もっとも、WWWの意義はハイパーリンクにあるのですから、言及するからにはリンクするのが自然だと思いますけどね。
「ウェブサイト運営論」というより「ブログ運営論」になってしまいましたが、新たにカテゴリを設けるほどでもないでしょうから、このまま「ウェブサイト運営論」でいきます。