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Boise on my mind

ウェブサイト「Boise on the Web アイダホ州ボイジー地域情報」の作者短信、運営裏話など

京都府警高速隊員3人、ETC割引悪用 家族旅行で(朝日新聞デジタル)

2012-04-06 | 旅行・交通
京都府警高速隊員3人、ETC割引悪用 家族旅行で(朝日新聞デジタル)

私はこのニュースのポイントをいまひとつ飲み込めていないのですが…
この警察官が咎めを受けた理由は「高速道路トルゲート内の職員用駐車場を私用で占有した」ことであって,「通行料金を不正に免れた」という理由ではない,という理解でよいのでしょうか.

通行料金の休日割引についての私の理解は「出口を通過した時刻が休日であれば休日割引適用」です.それなら,木曜日に高速道路の入口を通過して,何らかの方法でトルゲート内に2昼夜滞留して,土曜日に出口を通過すれば,その車両には休日料金を適用するのが「正当な」取り扱いなのですよね.
宿泊施設を備えたサービスエリアも存在するぐらいなので,トルゲート内に長時間滞在すること自体は(本線上への違法駐車などをしない限り)利用者の自由であるはずです.

あるいは,(勤務中の警察官や道路会社職員以外の一般利用者が)トルゲート内に車両を置いてその場を離れることを禁止する何らかのルールがあるのなら,そのルールに反したために咎められたということで,納得できます.

日本空港ビル、スカイマークを提訴=羽田利用料代理徴収拒否で(時事通信)

2011-11-03 | 旅行・交通
日本空港ビル、スカイマークを提訴=羽田利用料代理徴収拒否で(Yahoo!ニュース/時事通信)

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羽田ターミナルビルの施設利用料は、旅客の同利用料を航空各社が代理徴収し、空港ビルに納入する方法が採られている。
しかし、スカイマークは値上げに反発し、4月から8月にかけて、値上げ前の施設利用料で計算した金額しか納めていないほか、9月からは代理徴収も全面的に拒絶している。 
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利用料値上げの是非はさておき,スカイマークの言い分はまったく理解不能で,あきれてものが言えません.
利用料の水準は,空港ビル会社と旅客の間の問題,あるいは監督官庁である国土交通省が調整すべき問題で,航空会社にとっては「自分の問題ではない」はずです.自分が関与する理由のない問題に,勝手に(当事者の意向と無関係に),しかも実力を伴う方法でむりやり介入するというのは(以下自粛)

旅客が払う空港利用料を航空会社が代理徴収(チケット代に上乗せ)する制度自体は世界中の空港で行われていることで,代理徴収自体を拒否することも(いかなる言い分があろうと)理解できません.


ESTA覚え書き

2011-05-30 | 旅行・交通
アメリカへのビザ免除入国に必要なESTA(電子渡航認証システム)について覚え書き.

-- ESTAによる認証は2年間(またはパスポートの有効期限終了まで)有効.
-- ESTAによる認証は複数回の入国に有効.
-- ESTAの入力項目のうち,航空機搭乗都市,便名,アメリカでの滞在先住所は更新が可能.
-- 2回目以降に入国しようとするときには,出発前に,航空機搭乗都市,便名,アメリカでの滞在先住所を,その回の旅行についての情報に更新しておくのがよい.
-- 情報を更新するには,ESTAのサイトで申請番号を入力して申請情報にアクセスする.申請番号を忘れた場合はパスポート番号と氏名などの情報から検索することもできる.

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(追記)
ESTA とは別に,アメリカに行く航空機のチェックインの時にも,アメリカでの滞在先住所をあらためて申告することが求められる.
自動チェックイン機では,画面上の仮想キーボードでの入力を求められる.
人手でのチェックインの場合は,口頭で申告してカウンター職員が入力.私の今回の渡航では滞在先がマイナーな都市だったので,入力してもらうために都市名を spell-out する羽目になりました…

記者の目:高速道路「上限2000円」の新料金(毎日jp)

2010-04-19 | 旅行・交通
記者の目:高速道路「上限2000円」の新料金(毎日jp)

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…曜日を問わず普通車を「上限2000円」にするなど、車種別の上限を設けることが柱だ。しかし、この新制度には賛成できない。「近距離は割高、長距離は割安」という格差に合理的な理由が見当たらないからだ。…
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この記事で記者は「長距離利用者のみを優遇するのは不合理」という立場で,上限制に代えて「定率引き下げ」を提唱しています.

私の意見は,「定率引き下げ」よりさらに進めて,ETC限定での「定額引き下げ」,たとえば「一律一日1000円引き」です.同一の自動車(ETC車載器)の同一日の通行料が1000円以下なら全額,1000円超なら1000円を,クレジットカードへの請求の段階で減額するのです.
あるいは,それは乗用車のみにして,大型車は定率引き下げというのも考えられます.

簡単に言うと,乗用車の通勤での短距離利用はタダにするのです.そうすることで,課金を理由に通勤時に高速道路の利用を避けていたドライバーが躊躇なく高速道路を選択できるようになり,一般道の渋滞緩和,信号待ち停車の減少による燃費向上など,道路交通全体の最適化が図られます.
一方,長距離利用ドライバーの割引は限定的なので,鉄道やバスなど他の交通モードへの影響は少なくできます.そもそも,高速道路というのは長距離ほどドライバーにとっての価値が増大するので,短距離より大幅に料金を割り引く必然性はありません.

1000円にしろ2000円にしろ,「1回の高速道路利用(enter -> exit)ごとに料金を確定させなければならない」という先入観が合理的な割引制度設計を妨げているように思えてなりません.現在の休日1000円もいったん出口を出たら再課金です.
ETCは後払いなのですから,「利用履歴に基づく割引」を制度化して,請求ごとに利用履歴を解析して請求額を調整すればよいのです.「1回利用ごとに料金を確定」はあくまで「入口でチケットを取って出口で現金払い」というレガシー方式に由来する技術的制約であって,ETCという技術的ブレークスルーが存在する現在,「1回利用ごとに料金を確定」という方式にこだわり続ける理由はないはずです.

全米ハブ巡り!?

2010-03-21 | 旅行・交通
今回のミシシッピへの旅行では,目的地の最寄空港(ミシシッピ州コロンバス)が小さな空港で乗り入れ便が非常に少なく,それゆえ往復とも3便乗り継ぎを余儀なくされました.また,コロンバスへのフライトは1社独占で競争がないためか,航空運賃が非常に高かったので,貯まっていたデルタ航空のマイルを行使(40000マイル)して特典航空券を利用しました.
往路の経路はボイジー~ミネアポリス~メンフィス~コロンバス,復路はコロンバス~アトランタ~ソルトレークシティ~ボイジー,というわけで,往復それぞれ2ヶ所,合わせて4ヶ所のハブ空港に立ち寄ることになり,さながら「全米ハブ巡り」の旅になってしまいました.飛行機の機材も,往路はリージョナルジェット,中型ジェット,プロペラ機(SAAB340)とバラエティに富んでいて,趣味的にはおもしろいです.3便乗り継ぎで9時間の行路はけっこうしんどいですが…

ボイジー空港なう

2010-02-02 | 旅行・交通
予定より13時間遅れでボイジー空港に帰り着きました.市内バスに乗って帰宅します.

今回の旅行目的はマイアミ大学(オハイオ州オックスフォード)でのセミナー参加で,当初予定は1月29日~1月31日の2泊3日.
帰路,午後7時半ごろにシンシナティ空港を出発して,ミネアポリス・セントポール空港で乗り継いで,ボイジー空港に午後11時45分に到着する予定でしたが…
ミネアポリスから3時間飛んで,ボイジー空港に向かって高度を下げていくと,飛行機は濃い霧の中へ.そして,そろそろ着陸かと思ったら,突然急上昇して,旋回もせずボイジーから離れ去る! まもなく機長のアナウンスで「空港視界不良で着陸不可能のためソルトレークシティに向かう」との案内.さらに40分ほど飛んで,午前0時30分ごろにソルトレークシティ空港に着陸しました.

航空会社責任でないので,航空会社がやってくれるのは代替便の予約だけで,ホテル手配などは乗客任せ.地上職員から代替便の予約確認書とともに「ホテルバウチャー」を受け取りました.
バウチャーには「空港周辺ホテル緊急手配代行業」の電話番号が書いてあって,彼らを通してホテルを予約して,フロントでバウチャーを出すと割引料金が適用される仕組みです.私はこのサービスを利用してダウンタウンのホテルに投宿しました.
翌朝,ホテルのシャトルで空港に行き,予約された代替便に乗って,昼ごろにボイジーに戻ってきました.

まあ,あちこち旅行していると,いろんなことがあるものです.
今回は思いがけず時間もお金もかかって疲れましたが,それもアメリカ生活体験のひとつということで…

ソルトレークシティなう

2010-02-01 | 旅行・交通
夜半にボイジーに到着するはずの飛行機が,どういうわけか,ソルトレークシティに着陸してしまいました.
で,午前1時半にソルトレークシティのホテルにチェックイン.明日(というか今日)の昼の飛行機でボイジーに帰ります.
詳細は次の投稿で.とにかく寝ます.

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(追記)デルタ航空ウェブサイトのフライト情報(キャプチャ画像)

JAL再建なら、機内食にエコ心を(日経エコロミー 一斗ちゃんのエコ噺(山内史子))

2010-01-15 | 旅行・交通
JAL再建なら、機内食にエコ心を(日経エコロミー 一斗ちゃんのエコ噺(山内史子))

うーん,気持ちはわかるけど,外国の空港に乗り入れて外国人を乗せる以上,国際的なスタンダードを(ある水準で)保つという考えも必要なわけで…
キッズミール,ベジタリアンなどの機内食特別注文の選択肢に「機内食不要」「少食」という選択肢を入れるのも一案かも.「不要」を選択した人には到着空港で食事できるクーポンを渡すとか.

アメリカ国内線の長時間フライトでは,12年前は機内食が出たのですが(デルタ航空,ソルトレークシティ~アトランタで経験),現在はマフィンやサンドイッチを有料で販売するという形態になっています.

ニューヨーク3日目~帰路

2010-01-05 | 旅行・交通
ニューヨーク3日目の1月3日.
午前中はアメリカ自然史博物館・ローズ宇宙センターへ.
10時の会場とともに入場.宇宙センターの展示をざっと見た後に11時からドームスクリーンのショー "Journey to the stars".星の誕生から終焉をテーマにした30分弱の映画で,こういうプレゼンテーションの「見せ方」の上手さはさすがアメリカ.
カフェテリアで昼食をとった後,自然史博物館を4階から1階に順に見学.4階は恐竜の化石の展示を中心に動物の進化を解説.3階から1階は世界各地域の動物の生態と人々の暮らしを軸に「自然と人間の関わり」をテーマに展示.

1時半ごろに博物館を出て,セントラルパークを散歩がてら横切るように歩いてメトロポリタン美術館へ.
美術館では3時15分からのガイドツアーに参加することにして,開始まで20分ほど,入口近くのギリシア古代美術を鑑賞.ツアーではギリシア古代の彫刻,アフリカの彫刻,美術館建物のハイライト,エジプトから寄贈された寺院のレプリカ,中国庭園,西洋絵画など,広い美術館を端から端まで歩いて注目作品の解説.ツアー後は特別展 "Art of Samurai" で日本刀や鎧の展示を見て,そのあとはあてもなく館内をうろうろ.単に「大きい」だけでなく,展示室の構造が複雑すぎて迷子になりそうで,人ごみのせいもあって,美術品を鑑賞する心の余裕がなかった!(結局,最も落ち着いて鑑賞できたのが最初のギリシア古代美術)美術鑑賞というより「美術館」を見た,という感じ(昨日のMoMAは混雑していたけれどけっこう作品を楽しめた).
帰り道にグランドセントラル鉄道駅に寄り道.近郊・中距離列車向けのターミナル駅で,線路はすべて地下で2層構造.案内図には下の層に "Dining Concourse" と書いてあるので,何だろう? と思って行ってみると,確かに待合室全体がフードコートになっている.コンコースの端のインド料理屋台から漂ってくるカレーの香りに吸い寄せられて,夕食はインドカレーに.

1月4日朝,4時50分にホテルを出て,タクシーでケネディ空港へ.ガイドブックやウェブの情報では所要時間40~60分となっているけれど実際は25分ほどで到着.
6時40分発のソルトレークシティ行フライトは満員.スケジュールでは所要5時間半ぐらいのところ,追い風で4時間半ぐらいで到着.
ソルトレークシティ空港内で朝食とも昼食ともつかない食事をとってからボイジーへのフライトに乗り継ぎ,12時30分ごろボイジー空港に帰着.往路は4日がかりで旅した道のりを8時間弱であっけなく戻ってきました.

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ニューヨーク観光の印象は,とにかく「寒い」「人ごみ」「セキュリティチェックが厳しい」それに「休む場所がない」(繁華街のスターバックスなどはどこも満員!)で,気分的に疲れてしまいました.気ままに散歩しようと思うと寒い,美術館などの施設に入ると人ごみに圧倒される,というわけで,唯一ストレスなく楽しめたのは客席に座っているだけでよいミュージカル鑑賞.だからニューヨークの感想は?と聞かれたら答えは "Supercalifragilisticexpialidocious!" の一語!
次にニューヨークを観光で訪れるなら,冬は避ける,徒歩や地下鉄で回るだけでなくバスツアー,クルーズ船,ヘリコプターツアーなども利用する,ミュージカルやスポーツ観戦を組み入れて明確な目的のある訪問にする,など,ストレスを避けて楽しむための周到な計画が必要ですね.

ニューヨーク1日目~2日目

2010-01-03 | 旅行・交通
とりあえず行動記録.感想などは後日.

1日目(1月1日)
ホテルチェックイン後,エンパイアステートビル86階展望台へ.7時にホテルを出て帰ってきたのは10時過ぎ(ものすごい混雑!).

2日目(1月2日)
朝8時半に行動開始.
午前中は自由の女神(リバティ島)~金融街~WTC跡地.自由の女神見学はセキュリティチェックが厳しくフェリー乗船時と展望台(台座部分)入場時の2回も検査されてそのたびに行列.
午後はまずMoMA(近代美術館)を見学.MoMAの中もすごい混雑.そのあとはロックフェラーセンターやタイムズスクエアなどを散歩してから,ホテルに戻って小休止.
とにかく寒い! 気温が低いうえに風が強い!
夜はお楽しみのブロードウェイミュージカル「メリーポピンズ」鑑賞.心温まる物語と華やかな演出に感激,Bravo! …もとい, Supercalifragilisticexpialidocious!

今日はダウンタウン・ミッドタウンを歩いたので,明日はアップタウンのセントラルパーク,自然史博物館,メトロポリタン美術館あたりがターゲット.限られた時間でどれだけニューヨーク体験を積み増しできるか…

アムトラック鉄道の旅:シカゴ~ニューヨーク

2010-01-02 | 旅行・交通
ニューヨークのホテルに到着.
さらに自分用メモの続き.

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午後8時30分ごろ,シカゴ・ユニオン駅からニューヨーク行の48列車「レークショアリミテッド」に乗車.Room 4, Car 4811.
乗車後,食堂車で寝台客向けレセプションとして,ワインとチーズが振舞われる.ちょっとした New Year's Eve Party の雰囲気.9時発車.
しばらくワインを飲みながらほかの寝台客と歓談した後,部屋に戻る.

部屋は座席状態.寝台のセットは客室係を呼べばやってくれたのだろうけれど,すぐに寝たかったので自分でした.まず座面を引き出してベッドを作る.上段ベッドからパッドを取り出す.パッドはすでにシーツと毛布を巻きつけた状態で三つ折になっていて,ベッドにのせるだけでセット完了.
シカゴより東の列車は2階建て車ではないノーマルな車両(ビューライナー).
ビューライナーのルーメットは2階建て車(スーパーライナー)とはだいぶつくりが違う.上段ベッドは電動で昇降するしくみで,窓が2段になっていて上段ベッド部分にも窓がある.スーパーライナーのルーメットとの最大の違いは室内にトイレと洗面台のユニットがあること.座席(というかベッド)のすぐ横の「台」のフタを開くと洋式便座のユニットになっている.部屋の他の空間との仕切りは何もないので「部屋の中で用を足す」のは人によっては抵抗があるかも.洗浄は飛行機のトイレのような真空吸引式.トイレの上側に折りたたみの洗面台がある.120Vコンセントが2個,洗面台のすぐ横についている.
トイレユニットの関係で,ベッドの半分は幅が狭まっていて,マットもベッドと同じ形で足の側が狭くなっている.上段寝台も同じ形に切り欠かれていて,おかげでトイレユニット部分に立ち上がれる空間が確保できる.
車両はやや古びているけれど,天井が高い,室内照明が明るい,トイレがついている,など,スーパーライナーのルーメットより高機能で快適.やはり基本は「一人部屋」なんだろうけれど,これなら二人で使ってもそれなりに快適かも(スーパーライナールーメットの上段寝台は非常に狭そうで,二人使用はちょっときついかも,と思った).

11時15分ごろ,客室係の女性があいさつに来る.この車両のトイレが一時的に使用不能になっていて午前2時30分に回復するから,その間は隣の車両の空き部屋のトイレを使え,との案内.
その後,すぐ着替えて就寝.

寝心地は昨夜のデンバー~オマハよりはずっとよい.アメリカの鉄道は全般に線路の整備状態が悪くて列車の揺れが激しいけれど,今夜の夜行区間は昨夜よりはだいぶまし(もしかしたら,ワインで酔っ払って気づかなかっただけかも…?).

7時半ごろ起床.外の風景は林と雪原.曇り.
寝ている間にイースタンタイムゾーンに入り(1時間forward),インディアナ州,オハイオ州,ペンシルベニア州を通り抜けてニューヨーク州バッファロー付近に到達している."Lake Shore Limited" といいつつ,ミシガン湖・エリー湖の湖岸は夜のうちに通り過ぎてしまった.
客室係が新聞を持ってきて「トイレは使用可能になっている」と案内.
食堂車に出向いて朝食(チーズオムレツ).カリフォルニアゼファーの食堂スタッフはみんなフレンドリーだったけど,この列車の食堂スタッフの応対はぶっきらぼうでだいぶ印象が違う.
部屋に戻ると座席にセットされている.ほどなく客室係が昼食の予約をとりに来た.1時に予約.どうやら予約といっても厳格な座席確保という性格ではなく単に負荷分散のためらしい…

9時半ごろ,列車内を探検.
列車はニューヨーク行とボストン行の併結で,前方がボストン編成,後方がニューヨーク編成,オルバニーで切り離し.
列車は後方から,ニューヨーク編成荷物車,寝台車4812,寝台車4811,食堂車,ラウンジカー(ラウンジカウンター非営業,スナックは隣の食堂車で売っている),コーチ4両.そこから前はボストン編成で,ボストン編成の最後部が営業中のラウンジカー.
ラウンジといっても,カリフォルニアゼファーのラウンジ車のような「展望車」ではなく,食堂車のような4人がけテーブル席が並んでいるだけで,雰囲気は今ひとつ.部屋でごろごろしているほうが気楽かな.
コーチを通りかかったところで,ちょうどロチェスター駅に到着.近くの女性が車掌に「タバコ休憩」を申し出てプラットフォームに降りたので,ついでにプラットフォームに降りて列車の写真を撮る.乗車口の前で車掌が乗ってくるお客の改札をしているので,スモーカー以外は長時間停車でも気軽にプラットフォームに降りる雰囲気ではない.まあ,降りても駅弁を売ってるわけでもないけど… それに,むやみに列車内をうろうろすると「落ち着きがない」と見られる気がするので,食事以外ではおとなしく自分の部屋にこもっているのがよさそう.
ちなみに列車内は寝台・コーチともに完全禁煙.長距離列車の場合は停車時間の長い「タバコ休憩」(designated smoke stop)が3時間に1回ぐらいある.

コーチは盛況.座席はそれなりにゆったりしているけれど,しょせんは「ただの夜行列車」で,客層はさまざま.
食堂車を通り抜けてベッドルームに戻ろうとすると,お前は寝台客か?と食堂スタッフから声をかけられる.カリフォルニアゼファーと同じように,食堂車を境に寝台車とコーチが分け隔てられていて,コーチ客が寝台車に立ち入らないようにしているのだ.

ルーメットの最大の欠点は,車両の中央が通路で両側に個室が並ぶ構造なので,部屋と反対側の風景が見えないこと.部屋と反対側に風景のハイライトがありそうな区間では,風景を楽しむにはラウンジに行くしかない.
ベッドルームだと,車両の端が通路で残りの車幅が個室なので,通路越しに部屋と反対側の窓も見えそう.

11時ごろ,部屋のドアとカーテンを開けていたら,客室係が「紅茶はいかが?」とすすめてくれたので持ってきてもらう.ついでに水のボトルももらう.カリフォルニアゼファーの男性客室係もフレンドリーだったけど今回の女性客室係のホスピタリティはさらによい!(というか,日本人観光客が珍しいから親切に話しかけてくれるのかも)

11時,シラキュースに到着.
考えてみれば,この列車は1夜だけでシカゴ出発が夜だから,寝台客はほとんどシカゴで乗って,あとはお客が減っていく一方(翌朝以降に乗る人は寝台車を選ぶ理由がない).その点でも2夜以上走るカリフォルニアゼファーなどの長距離列車とは違う.この列車では食事も朝食と昼食だけで夕食は提供されない(夕食がないかわりにウェルカムパーティがあったということか?).

12時ごろ,空が明るくなってきた.車窓風景はあいかわらず林と平原.
…と思ったら,また曇り空に.
12時30分ごろ,ウティカ駅.構内にいろんな色の古い客車が留め置かれている.旅客列車の運営がアムトラックに統括される前は,いろんな鉄道会社がああいう客車で旅客列車を走らせていたのだろう.

1時,昼食(豚肉のグレービー煮込み).

2時20分ごろ,オルバニーの手前で駅でないところで停車.その後車内の電源がストップ.この時点でボストン編成は切り離されて先に行ってしまった模様.ニューヨーク編成は次の機関車が来るまでこの位置で止まって待つ.
2時40分ごろ,機関車が連結されて電源が復活.ほどなく列車は動き出してオルバニー駅に到着.切り離されたボストン編成がすでに隣の線で停車している.
3時ごろ,時刻表より30分も早く,ボストン編成より先に発車.オルバニー~ニューヨーク間は降車のみの扱いで,オルバニーから先は状況に応じて早く出発して早く到着するようだ(よく見ると時刻表にそう書いてあった).ニューヨークに早く着くのは歓迎!

オルバニーからはしばらくラウンジで過ごす.列車は凍ったハドソン川を右に見ながら走る.ときおり対岸に工場らしき建物が見える.長大な道路橋もところどころに架かっている.
曇り空ながら,夕暮れが近づいて雲の切れ目の空がうっすらと赤く染まっていく.

5時を過ぎると真っ暗.
ニューヨーク市街に入るとトンネルの中を行き,6時ごろにペンステーションに到着.
長かった,でも楽しかった!

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寝台車/コーチ選択問題の結論は「やっぱり寝台車を選んでよかった」.
寝心地とかプライバシーの問題以前に,寝台客とコーチ客では客としての扱いが雲泥の差! 寝台客には客室係が何から何までお世話してくれるし,食事も全部ついてくる.でもコーチだと「ただ乗ってるだけ」という感じ(コーチの客室係もいるけど…).食堂車はコーチ客でも食事代を払えば利用できるけど,基本的には食堂車は寝台客のためにあるという印象.
そのかわり,一人旅だと寝台料金は非常に高い.この列車のルーメット料金は1泊2食で3万5000円ほどで,カリフォルニアゼファーは2泊5食で5万円ぐらい.コーチならソルトレークシティからニューヨークまで2万円弱のところ,両方寝台だと10万円! でも,どうせ列車の旅を楽しむならそれだけ払ってぜいたくな時間を過ごすのがよさそう.安く行くだけならグレイハウンドバスか格安航空会社を使えばよいわけで…
「寝台車にしてよかった」と思った決定的な要因は,コーチと寝台車では室内の清潔感がまるで違うこと.コーチの車内はなんとなく薄汚れていてほこりっぽいし,トイレもあまりきれいでない.グレイハウンドのバスのほうがまだ清潔感がある(窮屈だけど).
むしろ,一方の列車をコーチにするならカリフォルニアゼファーのほうがよかったかも.カリフォルニアゼファーのコーチはもっと清潔感があったし,この列車のコーチほど混雑していなかったし,2階席だから眺めもよいし,退屈になったら展望ラウンジ車でくつろげばよい.それらの点で,寝台客とコーチ客の「階級」のギャップが,カリフォルニアゼファーでは比較的小さく感じられたけれど,レークショアリミテッドでは歴然としている(後者のほうが「寝台料金を払う値打ちがより大きい」ともいえる).
次にアムトラック旅行の機会があれば(あるのかなぁ)「シカゴから西はコーチ,東はルーメット」にしようかな.

アムトラック鉄道の旅:ソルトレークシティ~シカゴ

2010-01-01 | 旅行・交通
シカゴ・ユニオンステーションのメトロポリタンラウンジ(寝台客専用待合室)にて.
以下は自分用のメモで,日記とか旅行記といえるものではありませんが…

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アムトラック鉄道の旅:ソルトレークシティ~シカゴ

3時40分にホテルをチェックアウト.ホテルのシャトルでアムトラックディーポへ.
ディーポはグレイハウンドバスディーポの近くで,通勤電車の駅の隣.アムトラックの待合室は平屋の小さな建物で「それ」と言われないと気づかないぐらい小さい.
思ったよりたくさんの人が待っている.シカゴ行きの列車を待つ人だけでなく,本来昨夜11時ごろに出発する西行の列車が大幅に遅れていて,西行きの列車を待つ人もいた模様.
シカゴ行6列車「カリフォルニアゼファー」は30分ほど遅れて4時10分ごろに到着.
降りてくる人も結構いる.
部屋は Room 9, Car 632.
編成は中央のラウンジカーと食堂車を境に,後方がコーチ,前方が寝台車.
632車両は食堂車から2両前寄り.
9号室は2階部分の最も後ろ,進行方向右側.
先客はみな寝ているので,こっそり部屋に入る.室内はベッド状態にセットされていた.とりあえず布団にもぐりこんで寝なおす.

7時ごろ目がさめた.食堂営業開始のアナウンス.ほどなく客室係の男性が来て部屋をソファ状態にセットしてくれる.その間に食堂車を訪れて朝食(チーズオムレツ).

ルーメットはまさに「立って半畳寝て一畳」と言うべき機能重視のコンパクトな構造.昼は向かい合わせのソファ,夜はソファを引き出してベッドを作ったうえにパッドを置いてベッドメークしてくれる.折りたたみの上段寝台を降ろせば2人部屋としても使えるが,どうやら「一人部屋」として使うのが基本らしい.たたんだ状態の上段寝台は寝具の収納場所を兼ねている.
寝台車は,2階の半分がルーメットで残り半分がベッドルーム(「2人部屋」の豪華版,ルーメットの倍ぐらいの広さで室内にトイレとシャワーがある),1階はルーメット,家族用4人部屋,車椅子用寝台,共用トイレ,共用シャワールーム,荷物置き場.乗降口は1階の中央にある.車両間の移動通路は2階部分でつながっている.
コーチは4列座席で,シートピッチは十分広く,まあまあ寝心地はよさそう.今回は2列車ともルーメットにしたけど,短いほうのシカゴ~ニューヨークはコーチでもよかったかも(両方寝台車を選んだのは,寝台車体験の後にコーチだと落差にがっかりするかもしれないと思ったから…).

ユタ州東部~コロラド州境付近は砂漠に一面の雪で真っ白,曇り空でときおり吹雪,空と地面の区別もつかないほど.

ラウンジカーでしばらく風景を楽しんだ後,12時ごろに昼食(本日のランチスペシャル:豚肉のアップルソース煮).
信号トラブルで列車は大幅に遅れ,この時点で2時間半ほどの遅れに.

寝台料金には食事代が含まれていて,寝台車の客は食事はタダ(チップのみ).コーチの客はお金を払って利用できる.
朝食,昼食は予約なしでokだが,夕食は予約制.寝台車にはウェイトレスが予約を聞きに来てくれる.

昼食後もしばらくラウンジカーで過ごす.ロッキー山脈に近づくと風景は砂漠から峡谷に変わり,見上げるほどの赤茶色の岩肌が線路に迫ってくる.川は凍っている.トンネルも多くなる.

3時ごろにディナーの御用聞き.7時の回に予約を入れる.
4時ごろに西行のカリフォルニアゼファーとすれ違い.時刻表を見ると向こうの列車は6時間以上遅れているらしい…
4時ごろからだんだん暗くなってきて,5時を過ぎると真っ暗.夕食まで部屋にこもってぼーっとするしかない.

7時に夕食(エビの煮込み).
ディナーの予約は5時,5時30分,7時,7時30分の4回.1回ごとに席数の半分のお客を入れて2回転(30分ずらすのは調理とサービスの負荷分散のため).
テーブルはすべて4人席で,1人,2人のお客は次々に相席にしてテーブルを効率的に使っている.
お皿やカップは薄いプラスチック.テーブルクロスも紙製.ディナーのナプキンだけは紙でなく布.

8時15分ごろ,デンバーの夜景が見えてくる.
デンバー到着直前,9時ごろに客室係がベッドをセットしてくれた.

列車は横揺れが激しく寝にくい.ルーメットだとベッドがレール方向だから左右に揺られる格好になる.

寝ている間にネブラスカ州,中部タイムゾーンに入る(1時間forward).
翌朝6時半ごろ,起床してシャワールームを利用.お湯は十分熱く水圧も十分,欠点はドライヤーがないこと(持ち込んでもそれを使うための電源は乗客用に用意されていない).
7時半ごろ,朝食(野菜オムレツ).
列車の遅れはさらに拡大して4時間近くに.

9時ごろ,オマハに到着.窓の外を見ると駅員が車両の脇の給水口にホースを挿して給水している.(汚水の抜き取りはどこでどうやっているのだろう…)

列車はネブラスカ州からアイオワ州へ.
窓の外の景色は平原で一面の雪.お天気は晴れ.ときおり野生動物の足跡を見かける.
午前中は個室でうとうとしながら過ごす.

12時30分ごろ,昼食(ハンバーガー).終点が近づくとメニューの売り切れアイテムが多くなってくる(なにしろこの列車としては3回目の昼食).
食堂は基本的に相席.いろんな人と同席する.たいていは寝台客だが,たまにコーチの客も.寝台客は年配の人が多いが,中には帰省の学生も.アムトラックのいくつものルートに乗って知り尽くしている常連客(?)もいる.

昼食後は3時半ごろまでラウンジカーで過ごす.
3時半,アイオワ州最後の停車駅 Burlington に到着.
遅延に関するアナウンスあり.「シカゴで**列車,**列車に乗り継ぐ予定だった乗客は次の Galesberg で降りよ.専用のバスで目的地に送り届ける」とのこと.
私が乗り継ぐ48列車「レークショアリミテッド」は午後9時発で,遅れを考えても十分間に合う(この時点での到着予想時刻は「7時15--30分」).本来はシカゴでちょっと観光する余裕があったはずだけど…
4時20分ごろ,イリノイ州 Galesberg に到着.すでに日は西に傾き夕暮れ空に.

6時半に車掌のアナウンス「Good News,**列車はシカゴで出発を待ってくれている.乗り換える人は荷物を持って隣のプラットフォームへ!」.
6時半ごろから,客室係がゴミと枕カバーの回収巡回.

7時ごろ,3時間半遅れでシカゴ・ユニオンステーションに到着.
寝台客専用のラウンジでちょっと休憩したら,48列車「レークショアリミテッド」に乗り込む.

次はいよいよニューヨーク!

アムトラック鉄道の旅(1):ボイジー~ソルトレークシティ

2009-12-30 | 旅行・交通
まずはボイジーをバスで出発して「最寄り駅」のユタ州ソルトレークシティへ.
5:55pmに到着予定でしたが,途中事故渋滞の影響で1時間ほど遅れて到着.
ホテル(Shilo Inn)にチェックインと同時に翌朝のシャトルを手配.3:40出発予定.
ホテル内のグリル&バーで軽く夕食を済ませ,あとは部屋に引きこもり.
あと5時間ほどしか寝る時間がありませんが,とにかく寝ます.
まあ,寝台車だし,乗ってから夜が明けるまで3時間ぐらいあるから,列車内で寝直せばよいのですが…