あくまで私見ですが、日本語のある程度長い文章をストレスなく「画面上で読める」ようにするためには、フォントサイズは16ピクセル以上(Windowsで画面解像度が 96dpi なら12ポイント以上)が理想的で、小さいほうの限界は14ピクセルだと思っています。「字が小さい」ブログのテンプレートの多くは、これを満たしていません。
パーソナルコンピュータで本格的な日本語処理が可能になったのは、1982年ごろ、NEC の PC-9800 シリーズの登場によります。そして、PC-9800 シリーズが本体に内蔵していた日本語フォントのサイズが「16ピクセル」だったのです。
「16」という数字の意味するところは何か? 2のべき乗はコンピュータとの親和性が高い、当時の PC-9800 の標準画面サイズであった「640×400ピクセル」との親和性も高い(行間ゼロなら40字×25行)、などの理由もありますが、もうひとつ、「多くの漢字の字形を『ウソ字』にせずに表現するためには最低16ピクセル必要である」という、当時の設計者の見識を反映しているようにも思えます。
16ピクセルの漢字フォントにも『ウソ字』は存在します。憂鬱の「鬱」や親鸞上人の「鸞」は言うまでもありませんが、もっと一般的な漢字の中にも、横線を間引かないと16ピクセルに納まらない字がけっこう多くあります(たとえば「量」は横線が9本あるので16ピクセルでは表現不可能)。16ピクセルでさえ『ウソ字』が発生するのですから、12ピクセルぐらいに小さくなってしまうと、まともに字形を反映できる漢字はごく一部で、ほとんどの漢字が『ウソ字』になってしまいます。
字が小さいことの問題点は、単に「目が悪いと読みにくい」だけでなく、「文字を表現するピクセル数が少なくなるために、字形が極端に潰れる」という点にもあるのです。これは「スクリーンが解像度の低いメディアである」「漢字は字画が多いために、字形を表現するためにより多くのピクセルを必要とする」という事実からくる制約ともいえます(アルファベットなら、少ないピクセル数で字形を表現できるので、「字が小さい」ことの読みやすさへの影響は、日本語よりは少なくなるでしょう)。
ともかく、PC-9800シリーズの時代からPCでの日本語処理に接してきた私にとって、画面表示用の日本語フォントといえば「16ピクセル」が常識で、その「大きさ」と「字形」(正確には「字形表現力」)にすっかり慣れ親しんできました。
Windowsでは文字サイズは自由に変更できるようになり、16ピクセルより小さな文字を自由に使えるようになりましたが、14ピクセル未満で表示された漢字の字形は、やはり「読みづらい」と感じます。字の大きさだけでなく、字形表現力が乏しくて字形が潰れるからです。読みやすさを損ねない最小のサイズは14ピクセルで、それ未満のサイズはもはや「読んでもらうための長い文章」には適さないと思います。
パーソナルコンピュータで本格的な日本語処理が可能になったのは、1982年ごろ、NEC の PC-9800 シリーズの登場によります。そして、PC-9800 シリーズが本体に内蔵していた日本語フォントのサイズが「16ピクセル」だったのです。
「16」という数字の意味するところは何か? 2のべき乗はコンピュータとの親和性が高い、当時の PC-9800 の標準画面サイズであった「640×400ピクセル」との親和性も高い(行間ゼロなら40字×25行)、などの理由もありますが、もうひとつ、「多くの漢字の字形を『ウソ字』にせずに表現するためには最低16ピクセル必要である」という、当時の設計者の見識を反映しているようにも思えます。
16ピクセルの漢字フォントにも『ウソ字』は存在します。憂鬱の「鬱」や親鸞上人の「鸞」は言うまでもありませんが、もっと一般的な漢字の中にも、横線を間引かないと16ピクセルに納まらない字がけっこう多くあります(たとえば「量」は横線が9本あるので16ピクセルでは表現不可能)。16ピクセルでさえ『ウソ字』が発生するのですから、12ピクセルぐらいに小さくなってしまうと、まともに字形を反映できる漢字はごく一部で、ほとんどの漢字が『ウソ字』になってしまいます。
字が小さいことの問題点は、単に「目が悪いと読みにくい」だけでなく、「文字を表現するピクセル数が少なくなるために、字形が極端に潰れる」という点にもあるのです。これは「スクリーンが解像度の低いメディアである」「漢字は字画が多いために、字形を表現するためにより多くのピクセルを必要とする」という事実からくる制約ともいえます(アルファベットなら、少ないピクセル数で字形を表現できるので、「字が小さい」ことの読みやすさへの影響は、日本語よりは少なくなるでしょう)。
ともかく、PC-9800シリーズの時代からPCでの日本語処理に接してきた私にとって、画面表示用の日本語フォントといえば「16ピクセル」が常識で、その「大きさ」と「字形」(正確には「字形表現力」)にすっかり慣れ親しんできました。
Windowsでは文字サイズは自由に変更できるようになり、16ピクセルより小さな文字を自由に使えるようになりましたが、14ピクセル未満で表示された漢字の字形は、やはり「読みづらい」と感じます。字の大きさだけでなく、字形表現力が乏しくて字形が潰れるからです。読みやすさを損ねない最小のサイズは14ピクセルで、それ未満のサイズはもはや「読んでもらうための長い文章」には適さないと思います。