Boise on my mind

ウェブサイト「Boise on the Web アイダホ州ボイジー地域情報」の作者短信、運営裏話など

「私」的な部分と「情報」的な部分を分けるのは当然

2005-07-31 | ウェブサイト運営論
すっかり遅きに失したと思いますが、個人ウェブサイト運営と「文楽の人形遣い」に対するよしみさんのコメント(の一部分)に反応します。

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私は、読者のこういう反応をしてほしくなかったから、つまり扱う情報を「私」という一個人から切り離したかったから、別館という形にしました。だから、ある意味ストイックに情報を扱えるし、個人だとか団体だとかいう範疇で捕らえないようにやってこれました。嘉田さんも同じような感じではないですか?「私」的な部分と、「情報」的な部分を、分けて作られていますよね?
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アメリカ在住日本人のウェブサイトに思う」でも述べたことの繰り返しになってしまいますが、私は、ウェブサイトで「情報」を扱うのであれば、それを「私」という一個人から切り離すのは、むしろ「そうするのが当たり前」だと思っています。
ウェブサイトの「情報」の部分に「私」はいらない、しかも、いらないだけではなくて「邪魔」なのです。「情報」の部分に無節操に「私」を混入させてしまったら、それはもはや「情報提供」でなくなってしまい、ウェブサイトの目的そのものが「情報提供」から「私情の露出」に変質してしまう、言い換えれば、「私」が「情報」を巻き込んでウェブサイト全体を変質させてしまうのです。

私は、ある時期に、アメリカ在住日本人による地域情報・生活情報ウェブサイトを集中的にリサーチしたことがありますが(最近は新たなリサーチはしていません)、その過程で、「情報」と「私」のどっちが主なのかはっきりしない、何が言いたいのかわからないウェブサイトをさんざん見てきました。「情報」を求めてリサーチしていた私から見て、こういうサイトは、はっきり言って「しらけ」ます。
べつに「私」を露出するのが悪いのではなくて、それが「情報」の部分に入り込んで、「情報」が「私」に巻き込まれて変質してしまっているのが見苦しいのです。作者自身の私情を露出して読者の同情を得たいのなら、それはそれで、「情報」とは切り離したところで存分にやってくれればよいのです。

私がこれまでに作ってきたウェブサイトについては、Boise on the Webを含め、さまざまな変遷を経てきましたが、私は「テーマごとにウェブサイトを分離する」「テーマのある情報と私的な情報を分離する」ことを一貫して意識してきました。以前は、「嘉田 勝のWebコンテンツ一覧」というページを作って、私が運営する各ウェブサイトへのリンクを設けていたのですが、それもやめてしまいました。

高蔵寺のお気に入り(番外編):かすがいシティバス はあとふるライナー

2005-07-31 | places on my mind
かすがいシティバス ~はあとふるライナー~春日井市ホームページ
【愛知県春日井市】『かすがいシティバス はあとふるライナー』運行開始ETOK's BusCenter

高蔵寺エリアだけではなく春日井市全体の話になってしまいますが、今回の話題は春日井市が運営する市内交通「かすがいシティバス」です。

高蔵寺エリアと春日井市西部を結ぶ交通機関としては、JR中央本線があることはありますが、出発地や目的地が駅から離れている場合は、バスに頼ることになります。特に、高蔵寺ニュータウンは人口が密集しているにもかかわらず軌道系交通が存在しないので、公共交通はバスに強く依存しています。
春日井市内のバス路線は名鉄バスが運行していますが、これが、運行頻度が中途半端に粗いうえに運賃が高く、なかなか使いものになりません。おまけに、多くのバス路線が集まる高蔵寺ニュータウンならまだしも、私が住んでいるところはちょうど名鉄バス路線の空白地帯で、春日井市西部へのバスが通る最寄のバス停(中部大学東)まで徒歩20分(!)です。

そんな「バス空白地帯」に住む私の心強い味方が、春日井市が運営する公営バス「かすがいシティバス(愛称:はあとふるライナー)」です(運行は名鉄バスが受託)。
かすがいシティバスの運転系統には大きく分けて「地域連絡線」「施設連絡線」「病院循環線」の3種類があります。このうち、私が住んでいるところに関係するのは地域連絡線と病院循環東部線の2系統です。
地域連絡線は高蔵寺駅と春日井駅をJR中央本線南側のバス空白地帯を経由して結ぶ路線で、春日井駅に行くときに、高蔵寺駅よりだいぶ近いバス停(家から徒歩10分)から乗れるので便利です。車両は小型ノンステップバスで、ピンクとグレーのオリジナル塗装が施されています。
病院循環東部線は高蔵寺駅北口から高蔵寺エリアを縫うように走って春日井市中央部に向かう路線で、家から最寄バス停までは徒歩2分。高蔵寺ニュータウンの丘の上に行くときや、大きな荷物を持って高蔵寺駅に出るときに役立ちます。車両は名鉄バスの一般車両ですが、ノンステップバスが投入されています。
どちらも昼間1時間おきの運転で、運賃は200円均一、名鉄バスよりかなり安いです。この運賃なら短距離でも気軽に使えます。

「知る」ことへの姿勢

2005-07-29 | ウェブサイト運営論
今回は何を語っても屋上屋を架すことになりそうなので、あえて多くを語りません。「情報提供」を自覚するウェブ作者の方々に、次の2稿を読んで、そして考えていただきたいです。ものごとを「知る」とは、こういうことではないでしょうか? そして、「情報提供」を標榜するためには、まず自分自身が「知る」ことについて、こういう姿勢で臨むべきではないでしょうか?

きょうのつぶやき: 同士たちより(文中強調は嘉田による)
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さて、ずーーーっと、気になっていたことがありました。私がMercer Co-opを始めるときから、気になっていたこと。
それは、「NJ中部に住む日本人・日系人って、一体どのくらいいるのだろう?」ということ。
(中略)
そして今回、たまたまラトガース大学の図書館を訪れた(日本人初の留学生である、日下部太郎とグリフィスについての資料を閲覧しに行った)とき、その資料があったのがたまたまニュージャージーにまつわる資料室だったので、司書さんに「どうしたらニュージャージーに住んでいる日本人の数を調べることができますか?」と聞いてみました。すると「Censusのwebサイトで検索できるんじゃない?」と教えてくれたのですが、そのときにはCensusの意味がわかりませんでした(情けない・・・)。
家に帰って、早速webサイトを検索したら、米国国勢局(US Census Breu)のwebサイトが見つかりました。すぐに州ごと、カウンティごとの人種グループの人数を調べることができました。でも、どうしても「単一人種」の数、つまり「日本人のみ」の数しか、わからなかったのです。他のwebサイトで発見したアジア系アメリカ人に関するレポートで使われている数は、単一人種もしくは混合人種(In-Combination)の数でした。プリンストンには日本人とその他の人種(アメリカ人など)との国際結婚の家庭も数多く見られます。その子ども達の数が抜け落ちてしまうのはいやだ!と思った私(そういう風に思ってしまうところがやっぱり日本語学校幼稚園の教師ですね・・・)は、なんとしてもこの数を調べてみよう、と躍起になりました。そして昨日の夜数時間と、今日の夕方から数時間を費やし、Census Data相手にああでもないこうでもないと言いながら奮闘した結果、ようやくその数を探し当てることができました!!
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シンシナティの風: このサイトと私
個人ウェブサイト運営と「文楽の人形遣い」へのコメントでよしみさんが言及しています)
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ちゃんとしたことを書くために、英語のガイドブックや資料を読むことが必然となりました。おかげで、結果的には何よりも自分の英語の勉強になりました。(知識という意味でも、もちろんです。)
 そして、サイトに書くネタになりそう、と思うと、テレビでも新聞でもコミュニティペーパーでもチラシでも人の話でも、はたまた、スーパー、銀行、自分の住むアパートの中など、日常生活全てにおいて何にでも好奇心を持って接することができました。
昼間一人でスーパーやファストフードに行った時も、周りのアメリカ人の他愛無い会話に耳がダンボになっていることもたびたびでした。…もっとも、そういう時に内容がちゃんとわかるのは半分もないかもしれませんけれど(笑)。
そんな様子は、ほんの少しだけ記者やライターの真似事ができたような気持ちです。(もちろん及びもしませんが…。)
そのため、ともすれば慣れない生活の中で消極的になりがちなことにも、あえてトライしてみるという、前向きな過ごし方がちょっとだけできたかもしれません。
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メッセージボードの「荒らし」投稿

2005-07-14 | ウェブサイト運営裏話
メッセージボード#489からのスレッドが、ちょっと険悪な雰囲気になってしまいました。
一般的には、こういう「荒らし」目的の投稿は、相手にしないで「放置」するのがベストなのでしょうけれどね…

とりあえず、次に元記事投稿者からの反応があったら、1週間程度放置します。そのうえで、「嫌がらせ」と認定しうる部分があればスレッドごと削除、そうでなければ当分の間放置、という対応を考えています。

メッセージボードの返答に困ったことは過去にも何度かありますが、今回のような「荒らし」「挑発」のパターンは初めてです。管理者として対応の巧拙が試される時だと思っています。

私が「ガクッときた」掲示板投稿

2005-07-02 | ウェブサイト運営論
前回の記事で、「Web更新作業」(キマグレ ヒトリゴト)の「ガクッときた」にコメントしましたが、最近考えが変わって、chaiさんの「ガクッときた」気持ちがわかったような気がしました。

掲示板への投稿を掲示板外で批判するのも気がひけますが、きっかけは、Boise on the Webメッセージボードの記事#486です。この投稿を読んで、私はガクッときました。どうしてこの掲示板でこういう内容の質問をするかなぁ、という、疑問・不満・いらだち・失望… そんな入り混じった気持ちで、この投稿に接しました。

何が不満かというと、それは、投稿者が「Boise on the Webがいかなるウェブサイトであるかをわかったうえでの投稿とは思えない」、というか、「Boise on the Webがいかなるウェブサイトであるかを気にせずに投稿している」ということです。
こういう投稿やメールでの質問は以前にもありました。ひところ多かったのは運転免許関係(現在はありませんが、以前は運転免許関係情報のコンテンツがありました)と留学関係の質問。ほかには、航空券関係、ボイジーとは関係ないアイダホ州の都市・観光地関係、現地ガイドの紹介依頼など、いろいろありました。
掲示板への投稿で、もうひとつ気になるのは、そういう質問投稿の多くは、質問のみが目的の一方的な投稿でコミュニケーションの意図が感じられないこと、そして、回答が得られてもお礼の投稿がないことです。
ひどい投稿になると、メッセージボードを検索エンジンで見つけたのか、Boise on the Webのコンテンツを読んでいないのが投稿内容から明らかにわかったり…
もっとも、こういう「困ったちゃん」の質問に悩まされるのは、ウェブサイト運営者共通の悩みのようですが。

それで、chaiさんのブログの記事を思い出して、「もしかして、『ガクッときた』というのは、こういう失望感のことだったのかな」と思い始めました。
つまり、「個人が非営利で運営している」ことをわかってもらえないのでなく、「そのウェブサイトが何を目的に運営されているか」をわかってもらえないために、期待はずれの反応をされてしまったことに「ガクッときた」というのが、chaiさんの真意ではないか、と思い至ったのです。
ただ、そうだとすると、それはやはり「運営者が個人であるか団体であるか」「利益があるかないか」とは違う問題でしょう。chaiさんの記事ではその点の区別があいまいなので、私はchaiさんの意図を読み取れずに混乱したのです。
もっとも、chaiさんの真意はさらに別のところにあって、私はまだそれに気づいていないのかもしれませんが…

ところで、件のメッセージボード投稿については、無視するのは後ろめたく思えて、「それなり」の返答をしておきました。皆さんは、私の返答のしかたをどう思われますか?

1. 不親切。もっと親身になって返答すべきだ。
2. 妥当。ちょうどよい手加減のあしらいだ。
3. 質問者に甘すぎる。もっと冷たい返答でもよかった。
4. 返答すること自体がお人好し。無視すべきだった。