boban のんびり 株投資日記

備忘録です。ディトレードなどの短期勝負ではないので、日々の変化はあまりありません。

スイス中銀 フラン上限撤廃・中銀預金金利一段のマイナス:識者はこうみる

2015-01-16 | 2015
2015年 01月 15日 20:32 JST ロイター


[チューリヒ 15日 ロイター] - スイス国立銀行(中央銀行)は15日、スイスフランの対ユーロの上限、1ユーロ=1.20フランを廃止すると発表した。あわせて、中銀預金金利をマイナス0.25%からマイナス0.75%に引き下げた。市場関係者の見方は以下の通り。

●ECBのQEに備えた措置

<ジェフリーズの外為戦略責任者、ジョナサン・ウェブ氏>

意表を突かれた。おそらく、欧州中央銀行(ECB)が来週、QE(量的緩和)に踏み切ると予想しているのだろう。ギリシャの総選挙も控えるなかで、ユーロを買い続けるのは困難と判断したのではないか。

●市場変動高めるイベント

<IGの市場アナリスト、クリス・ビューション氏>

欧州中央銀行(ECB)が何かを行う兆しというのがわたしが最初に考えたことだが、そうならば欧州株式市場がこれほどマイナスの反応を示していることは不思議だ。中銀がこれほどまで大規模に何らかの支援を突然中止するのは異例で、人々は何かさらに大きいことが進行しているのではないかと懸念している。

このようなイベントは市場の変動率を高める。1日だけで済むことではないだろう。

●規模縮小して介入継続か

<BNPパリバの金利ストラテジスト、パトリック・ジャク氏>

スイス中銀は今後、1ユーロ=1.20スイスフランの水準を防衛するためにユーロ建ての証券を買う必要はなくなる。普通であれば、ユーロ建て債券の重しになるが、スイス中銀は大幅なフラン高を回避するため、状況を引き続き監視するとも表明している。

結局のところ、1.20フランの水準は防衛しなくても、もし大幅なフラン高を防ぎたいのであれば、今後も、おそらく規模は減るだろうが、ユーロ建て債券を買わざるを得なくなる。

●適正水準上振れるリスク

<JPモルガン・リサーチ>

スイス国立銀行(SNB)が管理された方法で上限を撤廃しなかったことが最も意外感のあることで、ユーロ/スイスフランは下限が完全になくなったために、自由に変動している。欧州中央銀行(ECB)の政策との関連性をすべてなくすというのはSNBにとって最も分かりやすい選択肢だが、ユーロ/スイスフランが適正水準を下振れするという最大のリスクを伴うものだ。適正水準は1.10フランと考える。


スイス円






★★
ドイツ銀とバークレイズ、スイス・フラン急騰で損失
Bloomberg 1月17日(土)2時39分配信


ドイツ銀行とバークレイズが、スイス国立銀行(中央銀行)の突然の自国通貨上限の撤廃によるフラン急騰を受けて損失を被ったと、事情に詳しい関係者が明らかにした。両行は世界の外為ディーラー最大手の一角。

関係者の1人が匿名を条件に述べたところによると、ドイツ銀は15日に約1億5000万ドル(約176億円)の損失を被った。別の関係者によれば、バークレイズの損失は1億ドル未満だった。また、損失額はまだ査定中で、通貨以外の株式などの資産クラスにも拡大する可能性があると関係者の1人が述べた。


スイス中銀の15日の発表を受けてフランは同日、ユーロに対して一時41%高に達した。ブローカーのアルパリ(UK)とグローバル・ブローカーズ・NZの2社は市場の波乱が続く中で閉鎖に追い込まれた。

関係者によれば、バークレイズの損失が決算に及ぼす影響は大きくなく、同行はフランについてのスポット取引を全て履行できる。


ドイツ銀の広報担当、クリスチャン・シュトレッカート氏はフラン急騰によって損失を被ったかどうかについてコメントを控えた。バークレイズの行員もコメントを控えた。銀行の損失について米紙ウォールストリート・ジャーナルが16日先に報じていた。