スミレ科のコスミレです。
本州から四国、九州に分布する多年草、空き地や公園などで見られます。
地下に栄養をためて、株から葉や花茎をのばします。
葉は長い葉柄を持ち、少し細長いハート形です。「スミレ」ほどは長くなくて、タチツボスミレのように円形でもありません。
葉の周りにはギザギザの鋸歯があります。
花茎を葉より高くして花がさきます。高さは5センチから10センチ。
花弁は紅紫色で、上部に2枚、左右に2枚、下向きに1枚の5枚です。
下向きの花弁は白っぽく、紫色の模様が入ります。
花の中には雌しべの柱頭がのびて、付け根側を筒形に雄しべが囲んでいます。
花の後ろ側には「距(きょ)」とよばれる袋になっています。
距には蜜がたまっていて虫が蜜を吸おうとすると、入り口付近の雄しべにふれて体に花粉がつきます。
受粉した花は莢になり、内部の種子が熟すと莢が3枚に割れて種子があらわれます。