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白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

魔女の旅々 第9話 『遡る嘆き』 感想:これまでで一番ドラマティックだったけど、超バッドエンドだったのは悲しい。魔法って怖い。

2020-11-28 00:23:37 | 魔女の旅々
うーん、これは、心底胸糞の悪い話。

でも、イレイナは全然悪くないけどね。

むしろ、心的障害を受けた被害者だけど。

でも、それ以上に、エステルが報われない。

だって、なんとかして親友と思っていたセレナが、道を誤るきっかけをなくして、つつがなく人生を生きる世界を望んでいたのに、

そのために、自らの血を使って時間遡行魔法まで完成させたのに、

その結果、わかったことは、単にセレナが根っからの殺人鬼でしかなった事実。

で、結局、10年前の世界でセレナを殺すために、自らの記憶を対価にしてその場でセレナを殺害して・・・バッドエンド!

でも、結果として、セレナと過ごした記憶を全てなくすことが出来たのだから、エステル個人の人生にとっては、差し引きゼロでまぁ納得できるのだろうけど。

問題は、まさに、その二重三重に不幸な出来事の一部始終を、いわば強制的に見せられてしまったイレイナ。

今回ばかりはイレイナに同情するほかない。


でも、それもまた、傍観者を決め込む「旅人」をきどってここまで来ている報いといえば報いなのかもしれない。

ちょっとかわいそうな気もするけどね。

それに、もともと金に目がくらんで、エステルのところを訪ねたのも事実だし。

にしても、あの冒頭の、エステルとバカな話をしていたときが最も幸せな時になるとは。

でもまぁ、いろいろと教訓の多い回ではある。

過去を変えようとしてはいけない。

記憶は常に自分にとって都合の良いものに書き換えられている。

他人を巻き込まなければならない善行は善行足り得ない。

等々。

旅先でこういう経験を重ねることで、イレイナは、きっとイレイナになっていくのだろうな。

でもそうした「旅の試練」を、イレイナ母もくぐり抜けた上での『ニケの冒険譚』だったのだろうから。

イレイナが望んで引き受けた試練だった、ってことなんだろうな。


でも、さすがは「旅物語」のことだけはあって、喜劇もあれば悲劇もある、ギャグもあれば惨劇もある、笑いもあれば絶望もある、という、このイレイナのお話。

思っていた以上に面白いと思えてきた。

これ時間をかけてもいいから、いつまでもエピソードを映像にしていってほしいな、と思ったよ。

そういう意味では、今回のエステルの魔法、どれをとっても気合の入っている作画で素晴らしかった。

ホント、ものすごくドラマのある回で素晴らしかった。

でもそれがトラウマになったであろうイレイナには心から同情する。


さて、次回は、悲劇?喜劇? どちらだろう?
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