BLACK SWAN

白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

100万の命の上に俺は立っている 第94話 『ガレイ防御陣形部隊』 感想: 意外と今回のクエストでは柳楽から四谷が学ぶことが増えそうだな。

2024-04-09 11:35:15 | 100万の命
すっかり書くのを失念していたのだけど、前回の感想もどうぞ。

それにしてもいきなり「イスラエルのガザ地区」って言ってくるかぁ。

さすがは社会派、時事問題は忘れないw

まぁ、実際、そうだよね。

そこでサバトラ軍曹と柳楽がいきなり悪手を交わすところは、さすがにマンガだけどw

ただ、同じ状況を見ていた四谷が、自分は利害関係でしか状況の是非を見れない人間だから・・・って嘆息するのを挟むのは忘れない。

四谷はあくまでも、個人プレイヤーが個人の合理性に則って動くこと(だけ)を基準に考える、典型的なゲーム脳の功利主義者。

対して、サバトラ軍曹と柳楽の二人は、社会の存続をまずは優先する点で、大人としての思考を共有している、ということか。

国や出身は違っても、子どもや妻という存在ゆえに、自然と正義感を共有してしまっている。

ていうか、そうした子どものいる大人の論理を今回のクエストに持ち込むために、バス運転手の柳楽がプレイヤーに選ばれたのだろうな。

要するに、クエストで新たに求められる「価値基準」に即した人が新規に組み込まれる。

特に、今回の柳楽はその線が強そう。

で、そのサバトラ軍曹も所属するガレイ防御陣形部隊だが、士気も技能もともに高いのが結構凄い。

なんていうか、今のところ、理想的な軍人さんたちだよね。

ファランクス形態をとっていく点で、わかりやすくチームプレイで勝ち進むタイプだからなのだろうけど。

裏返すと、今後、少しでもメンバーが殺されたとき、どうなるかが、気になる。

なにせ、死者はコゥルとして生き返る?わけだし。

どうやら今回の四谷のケースでもわかるように、コゥルには死体の主の魂も残存しているようなので、その幽霊的部分を、結束のかたいガレイ防御陣形部隊の面々がどう解釈するかで状況も変わりそう。

・・・ということで、次回、コゥルの聖地で何が起こるのか。

なんか琥珀生成の秘密とかも開示されそうで怖いな。

あとネナたち原住民の存在の意義とか役割とか来歴とかも明かされそうw

結局、クエストの難易度が上がるだけなのだろうけどw

それにしても、ホント、この作品は、倫理学的な物語だなぁ。

まぁ、国際関係がこれだけ身近な時代になったら、世界政府のない国際世界的な無法地帯で、ゼロからどんな国や宗教が望ましいのか、考えてしまいたくなるのもわかる。

難しい時代になったなぁ。。。

戦争、嫌だなぁ。。。

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100万の命の上に俺は立っている 第93話 『深淵からの声』 感想: まさか「人類の生存リスク」や「持続可能な成長」までクエストに盛り込んでくるとはw

2024-04-09 11:03:03 | 100万の命
とうとう未開部族を糾合して国家建設まで始めることになりそうw

もうこれ、完全にかつての、アフリカや東南アジアの未開部族に対して、先進国、というか宗主国が、国際関係の網の目の中に彼らを引き込むことで、表向きウィンウィンの関係を築こうとした話になってきたw

通貨、国、法律、軍隊などの政治概念が一切ないところで、それを教え込むところから始める、ということになったみたい。

環境主義者四谷らしい、イデオロギーに殉じるのも辞さない主義者・四谷らしい選択肢だし、展開だなぁ。

しかし、国の概念のないゼロからのスタートって、ちょっと凄いな。

確かにクエストが進むたびに、解決すべき擬似的な「国際状況」の難易度が格段に上がっていく。

だって、前回のクエストでは、一応すでにそこに「国」もあったし「宗教」もあったて、単に欧州基準での「近代化」がなされていなかっただけだったから。

なので、前回は、そこで大国と渡り合えるように、また、国際法的に問題のない民主的な国家に帰るために尽力すればよかったけど。

今回はとうとう、国興しから始めなくてはならなくなったw

しかもそんな面倒くさいことをするのを四谷に決断させるほど、自体がややこしい。

前提として、「人類という種の存続のためには未開人の命や生活など小事にすぎない」という考えを蔓延しているから。

いわゆる、人類生存リスク、ってやつだよね、最近、AIの危険性とかで言われるようになったやつ。

AIリスクでも、人類生存のために、核兵器開発をしている野蛮国にはとっとと核兵器を使って全滅させても構わない、という発想と似たようなもの。

仮に核兵器の使用で人類の9割が死滅したとしても1割残ればそれでいい、全滅でなければいい、という発想。

地球大規模のファシズムの論理。

それをもう少しマイルドにした形で、未開部族のいる土地における鉱物資源開発、という仕組みにしてきた。

あー、もう、なんでこんなムズい設定、マンガでやるんだよw

もう、めちゃくちゃ社会派じゃないかw


で、その環境問題の部分は、コゥルの目的が「ただただ生態系のバランスを取ること」というなんとも理想的なもので、なんだか、ナウシカの王蟲のような存在だったw

しかも、コゥルの発生源は人間の死体で、そこから孵化したコゥルを倒すと、実は求める「琥珀」になってしまう、というぐるぐる回りの論理w

よくもまぁ、こんなサイクル、考えつくなぁ。。。

そうなると、四谷の言う通り、未開人が軍事力をもつところまで盛っていくわけにもいかなくなる。

要するにこれって、琥珀を生態系への負荷なく採掘する方法を探る、サステイナブルな方策を探すクエストということで、めちゃくちゃ無理ゲーっぽいw

ていうか、ここまで来ると四谷のように、無駄に悪知恵も働く捻くれ者の戦略化もどきがいないと、そもそもクエストを突破できない、ってことでw

本気で難易度が上がってきたな。

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