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白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

氷菓 第17話 『クドリャフカの順番』

2012-08-18 16:57:24 | 京アニ
クドリャフカの順番、の最終回。
これは、もう、ホント、京アニが凄いとしか言いようがない。
アニメ化はもうこのことに尽きる。
祭りっぽい。

で、肝心な物語の方はどうかという、これは、ちょっと。
原作は読んでたはずだけど、すっかり忘れていて、あー、こういうのだったけ?という感じ。
で、なんというのかな、わからなくはないが、
しかし、そんなに才能がある奴を羨む、というか、妬む話、が面白いのか?
とは率直に思う。
氷菓や愚者の方は、終わりを覚えていたのに、クドリャフカについては、全然覚えてなかったのも、多分、初読の時も、後味悪いな、と思ったからなのだろうな。

というか、サトシがああなるのはね。
なんか、サトシとまゆかが、える・ほうたろう組との間に大きな差が生まれたようで、なんだよね。

今回の話は、結局、千反田と奉太郎は怪物である、ということだけが強調されたわけで。

入須が最後に千反田に人の操作をするのは似合わないからやめろ、と言ったところは、好意的に捉えれば、千反田が天然のビッチになるのを見逃せなかったから、ということだけど、しかし、もっと普通に考えれば、入須は自分の女帝ポジションを千反田に奪われることが怖かったから、というのが、本音でしょ?
要するに、秀才は天才にかなわない、ということで。
だいたい、入須の入れ知恵なんかなくても、千反田は十分、奉太郎を操作しているわけで。

で、その奉太郎は奉太郎で、すっかりインテリヤクザまがいのことをしでかしているわけで。そりゃ、三年生の先輩も、こいつは末恐ろし、という気になるでしょ。襲われる側に内通者がいたら便利でしょ、というのは、さすがに高1がいうセリフじゃないよ。
どんだけ奉太郎はヤンキーなんだ、ってことだよね。
で、それを際だたせるためにこそ、このクドリャフカ事件はあった、ということで。
ここでも、秀才は天才に勝てない。

なら、それを素直に書けばいいのにな、というのは、まぁ、物語構成に対する好き好きの問題だから、別にいいのだけど。

なんというか、こういう世界を、高校生の世界でしか書けなかった作者の方が気になってくる。

とにもかくにも、千反田と奉太郎がモンスターであることが強調された話だった。
もちろん、普段のように古典部だけで活動しているだけでは、彼らの異能ぶりはわからないわけで、そのためにも学園祭のエピソードが必要だった、ということだった。

京アニの演出には毎回凄いと思わされるのだけど、その一方で話の展開のほうではいつも、ううむ、と考えさせられる。というか、後味の悪い思いをさせられる。作者は青春を美化し過ぎてるんじゃないか、とね。

ともあれ、京アニさまさまだ。次回ももの凄い演出を期待。
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