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白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

アルゴノゥト 前章 道化行進/後章 英雄運命  ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 英雄譚  感想: 滑稽な道化が無理やり開いた、ベルたちの時代にまで続く「英雄の物語」。

2023-10-01 16:13:01 | ダンまち
上巻はちょっとたるかったけれど、下巻になってアルゴノゥトが雷の精霊の加護を受け戦う力をもってからは、いつもの『ダンまち』だったw

しかし、そうかぁ、ティオナって、ベルくんの物語を紡ぐ語り部の役回りだったんだ。

にしても、アルゴノゥトが最後にラスボスのミノタウルスと戦う時にそばにいるのが、アリアドネ、フィーネ、オルナだったのは意味深だよね。

だって、これ、本編でベルくんがラスボスと戦う時、一緒にいるのが、アイズ、レフィーナ、ティオナ、ってことの暗示でしょ?

みんなロキ・ファミリアじゃんw

ついでにいえば、アルゴノゥトがミノタウルスに接敵するまでの道を開いた英雄候補のガルムスとユーリって、どう見てもガレスとベートだし、アサシンのエルミナにしもてもティオネでしょ?

みんなロキ・ファミリアじゃんw

逆にロキ・ファミリアではないのって、エルフのリュールゥが一応リューさんっぽいのと、あとは、唐突に上巻の最後に現れた鍛冶師のクロッゾがベタにヴェルフの先祖であることくらい。

つまり、『アルゴノゥト』の最後が『ダンまち』本編の最後の雛形?だと考えれば、黒竜討伐の最終局面でベルくんの傍らに立つのは、ほとんどロキ・ファミリアの猛者たちってことになるよね。

もちろん、端的にレベルの高さで選別された結果なのかもしれないけれど。

もっとも、単に示唆しているだけのことで、『ダンまち』の最後が、そのまま『アルゴノゥト』を踏襲するわけでもないだろうけどね。


でもまぁ、ベルくんの物語の原典としての位置付けであり、簡易版とはいえ『アルゴノゥト』の物語が、ベルくんたち現役冒険者たちの間でテンプレの物語になっていることが重要なんだろうな。

その点で重要なのは、実際にあったアルゴノゥトの冒険譚に、雷神ゼウスがいたく感激していたことで、下巻になったアルゴノゥトに加護を与えた雷の精霊ジュピターは多分、雷神ゼウスの舎弟wだよね。

だって、ジュピターってローマ神話におけるゼウスだし。

そうなると、精霊って、神の分身みたいな位置づけになるのかな。

途中、確かアルゴノゥトの発言から、あれ、もしかしてこの物語で「精霊とはなにか?」という疑問に答が与えられるのか?と思って、結構、期待していたのだけど、結局、そのことは明かされずじまいだった。

ヴェルフの先祖であるクロッゾの登場も含めて、精霊のことについてもう少し突っ込んでくれるものと期待していたのだけど。。。

アイズの母親もたしか精霊だったはずだから、ダンまちの世界において、精霊という存在は、物語の終盤で重要な役割を果たすはずなのだけど。

なんとなく精霊という存在がいるのは知れ渡っているけど、でも、その本質は何なのか、いまだに本編でも明らかにされていないだよね。

ただ、アイズの魔物嫌い、さらにはゼノス嫌いを考えると、皮肉にも、存在的には、人間と精霊の子であるアイズは、人間よりもゼノス側に近い・・・という嫌なオチがそのうち明らかにされるのでは?と踏んでいるのだけど。。。


閑話休題。

アルゴノゥトの一部始終を観察し興奮したゼウスが、後にベルくんに育てられているのだが、どうやらベルくん本人よりも、ベルくんのお父さんのほうがアルゴノゥトの生まれ変わりっぽい。

まぁ、それはそれとして、神側の語り部らしくエルメスだけが、真のアルゴノゥトの顛末を知っている、というのも、いつもらしい。

しかし、シリーズ全体の構成として上手いな、と思ったのは、この『アルゴノゥト』で示された物語が、真のアルゴノゥトの冒険譚なのだけど、これ自体は、ベルくんたち後世の冒険者達に対しては秘匿されている、という事実。

知るのはゼウスとヘルメスのみ(いまのところ)。

しかも、どうやら「滑稽な、英雄の物語」の童話は、ゼウスが広めたみたい。

そうして、本当のアルゴノゥトの物語は、皆が知っているものとは違う、という、いいかにも神話にありそうな建付けになっていたw

それが、『ダンまち』本編の終盤でどういう意味を持つのか、今から気になる。

ということで、『アルゴノゥト』については、お話自体は、予想していたどおりの、、ある意味、予定調和の終わり方で、期待していたほどではなかったけど、でも、この物語の顛末が、あとあと、本編の展開に影を落としていく可能性が高い、という点では、やっぱり必読なのかも、と思った。

アルゴノゥトの性格が正直、これじゃない感があったのと、あと、ヒロインをアリアと思わせておいて、実質的にはオルナだった、というのは、ちょっとひねり過ぎで微妙だっかなぁ。。。

こんな感じで、ちょっと今ひとつ乗り切れなかったところがあったので、あとで思いついたら、書き足すかも。
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