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白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

アクダマドライブ 全12話 感想: 久しぶりに最初から最後まで次回が気になる最上のオリジナル作品だった!

2020-12-25 12:01:33 | アクダマ
第1話を見たときは、コテコテの「カンサイ」設定に、おいおい、これ大丈夫か?と思ったけれど、話が進むにつれて、そのコテコテ感がいい感じでケレン味のあるドラマづくりに役だっていることがわかってきて、どんどん、面白くなっていった。

7人のアクダマという、全くキャラも性格も異なる男女7人を物語の核に据えたかと思ったら、そのアクダマを追う権力側の犬として「処刑課」なんて物騒な存在を出してくる。

もともとネコが依頼しようとしていたの5人のアクダマだったのが、それが勢いで7人になってしまったけど、

物語が進むうちに、その偶然巻き込まれた一般人/詐欺師とチンピラの二人が、一方は主人公、一方はトリックスターへと変わっていく。

もちろん、もともとのアクダマ5人は、はじめからキャラ全開だし!


で、物語的には、まずは、シンカンセンに積まれた荷物の強奪劇から始まり、その中身が、不死者として人工的に調整された兄と妹の二人となった途端、一般人/詐欺師の音頭で、兄と弟を逃がすための逃避行に変わっていく。

このあたりの物語構成のスイッチの切り替えの速さは素晴らしい。

一般人/詐欺師が、たんなる巻き込まれキャラから全体を仕切る主人公に変わっていくわけだから。

しかも、いや、それってちょっと調子よすぎじゃない?と思うであろう視聴者の不満を見越して、しっかり医者という、一般人/詐欺師の対抗キャラも用意しておくのだから。

そうして、ひとしきり医者に一般人/詐欺師に対する不満を作中で爆発させながら、そこにもちゃんとチンピラによって落とし前をつけさせるのだから。

って、医者の場面もそうだけど、要所要所で、モブ=大衆による暴動という暴力で、そうした個人の悪意を無残にも消し去るところも痛快だし。

そういう意味では、万博パーク(笑)から、月に向けたロケットが発射されたり、とガジェットの配置も粋だし。

いやまぁ、それを言ったら、シンカンセンの設定やカントウの設定もそうなのだけど。

微妙に、関西人が東京をディスる快感も込められているのがニクイ。

でもまぁ、そういうトウキョウ馬鹿野郎!という感じも含めて舞台がカンサイというのがホント、ズルいw

で、最後の「人生を変える500イェン玉」w

あれはもうホントにズルい。

でも、詐欺師からすれば、すべての始まりはあの500イェン玉だったわけで、彼女がいうと確かに「人生が変わる」不思議な力を持つもののように思えるし、

最後にそのコインが兄と妹の二人の手に渡ることで、しっかり彼らの希望をつなぐという終幕もニクイ。

いやー、ホントよくお話が構成されている。

これは、マジでちょっと凄いよ!


とはいえ、最後に気になったのは、あの一般人/詐欺師の殺害シーンを全モニターに映し出すハッキングの場面だったのだけど、あれって、誰がやったの?

詐欺師? それともハッカーの残留意志?

それとも、ウサギちゃんとサメくん?

ウサギとサメの位置づけが最後までよくわからなかったのだけど、
でも、あれもきっと「因幡の白兎」にあやかってるんだよね?

ワニの代わりにサメ、ってことで。

だとすると、ウサギ&サメは、カンサイに潜伏した、反カントウを掲げる地下組織とかだったりしたのかな?

最初は、カントウがカンサイの洗脳用に用意したプロバガンダキャラかなにかと思ったけど、どうも、最後の様子を見ると違うような感じがした。

とはいえ、それも含めてすべての謎が明かされたわけでもない、というのがいい。

というわけで、いやー、面白かった。

とりあえず、時間ができたら通しで第1話から見直したいと思うけど、きっとそうしたら、いろいろと細かい仕込みがあったことにも気づきそうな気がするんだよねw

いや、マジで素晴らしかった!

映画バンザイ!だよ!
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