しかし、よくよくリムルは、人の厚情に恵まれているよな。
このタイミングで、最も知りたい情報をもってエレンがわざわざ駆けつけてくれるのだから。
いやー、最初に、この話を原作で知ったときは、え! エレンってエルフだったの?って驚いたものね。
ってことは、お供の二人もエルフってことなわけだけど。
あの二人が長耳になった姿も一度くらいは見てみたいw
ていうか、シズさんは、彼らがエルフって気づいていたのかな?
ものすごく気になってきたw
あと、今回の「おとぎ話」だけど、これ、地味にミリムが魔王になった話だったのだよね。
精霊女王のときの姿のラミリスがちらっと映っていて笑ってしまったw
加えて、ミリムの出生譚でもあって。
ヴェルドラの兄で、この世界の神に等しい星王龍ヴェルダナーヴァの娘として誕生したのがミリムだったわけで。
で、転スラ自体は、リムルが魔王になった後、このヴェルダナーヴァという存在が、ある意味、物語の大きな構図を作る存在になるわけなので、そう考えると、エレンがリムルにこの「おとぎ話」を伝えたことは、転スラ的には、ものすごく重要な「ターニング・ポイント」だったわけだよね。
なにしろ、最終的には、当のリムルが、そのヴェルダナーヴァの転生体だったんじゃないか、という疑いまで出てくることになるのだし。
ついでに、大賢者が、ヴェルダナーヴァの妻で人間のルシアの転生体じゃないか?ということまで思えてくるわけで。
つまり、リムルの中には、転生直後から、ヴェルダナーヴァとルシアが、ともに存在していたことになって。
だったら、リムルが性別のない無性体であるスライムに転生したのも納得できてしまったりして。
だって、最初からいわば夫婦の魂が2つとも一つの体の中にいるようなものだから。
そのうえで、ものすごい捕食能力をもつスライムがボディというのがね。
捕食や分裂など、性差による種の保存だとは別のルールを持った存在というのがね。
まぁ、最後にリムルはほとんど不死のような存在になってしまうから、そもそも生殖機能の有無は関係なくなるし。
それに、今回のおとぎ話にあったように、リムルが魔王になれば、彼が名付けた魔物たちも、いわば一種のリムルの眷属として、ギフトを得ることができる。死者もそうして生き返るわけだし。
だとすると、リムルが名付けた魔物たちは、リムルからすれば子どものようなそんざいになるわけで、だったら、生殖を通じた子作りも必要ない、ということになる。
まぁ、だから、本当に神様なわけだけど。
それも神話に出てくる神様ね。
自分の手や腕から子どもの神をうみだした!みたいな話で。
最初に原作(ウェブも書籍も)を読んだとき、いやー、よくできてるなぁ、考えられてるなぁ、と思ったのだよね。
いろいろなところで。
この後出てくる悪魔や天使がキリスト教的一神教の存在なのに対して、ベニマルやシオンが東洋的な「鬼」というの、実はちゃんと対になっているし。
だって、鬼って、鬼神だからねw
あるいは、この後出てくるアルティミット・スキルの名前が、最初は「7天使」や「7悪魔」だったのが、リムルと大賢者(というか後のシエル)によって、クトゥルー神話の神になっていくところとか、微妙にステージが上がった感じがするしw
ということで、転スラは、いよいよ面白いところになってきた。
で、今回のエピソードだけど、ちょっと展開が鈍いな、引き伸ばしっぽいな、と思っていたのだけれど、
エレンだけでなく、最後はミューランを解放するところまで行ったので、意外とサクサク進めてもいる。
これで、次回は、この危機の中だけど、しんみりとしたいい回になるはず!
ほんと、テンペストって、いい国だよなぁw