BLACK SWAN

白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

東京レイヴンズ 第20話 『over-cry -花火-』

2014-02-26 15:56:03 | レイヴンズ
いやー、これはひどい。
いくらなんでも酷い。
東レはアニメ化大失敗だな。
2クール目に入って酷くなる一方だと思ってはいたけど、それも最終話、つまり、8巻から9巻にかけての内容に尺も画力も費やすためだと思っていたのだけど。。。

これ、もう原作レイプに近い酷さでしょ。

いや、アニメ化して原作を知ったから、そこまでひどくはいいたくないのだけど、でも、今回はさ、山場なんだよ、山場。
9巻の、第一部最終話に向けて物語が一気に加速する回のはずなんだよ。

それがなんだよ、
この体たらく。

鴉羽が春虎を憑依するところは、最大の見せ場なんだよ、東レの中で。
それが、何で、あんな、夏目も含めて、周りに突っ立てる感じの演出なんだよ。
春虎が苦しみに悶えるところをマジメに描写しろよ。

それに、なんだよ、あの鴉羽をまとった春虎の、
なんちゃってガッチャマンみたいな酷さは。

まぁ、冬児の鬼姿が、あんな無様な落ち武者のような形になってしまったところから、イヤーな予感はしていたけどさ。

これ、単純に、スタッフの想像力がないからだろう?
手近なところにあった、落ち武者の雰囲気を冬児に与え、
手近なところにあった、ガッチャマンとかバットマンのイメージを鴉羽に与えただけだろ。
最悪だな。

鴉羽は単に闇深いマントでいいんだよ。
なぜなら、鴉羽は夜光のいわば外部記憶装置みたいなもので、鴉羽経由で春虎に夜光の記憶や技能が流れ込んでいくところが鍵なわけだから。

もともと気になっていた、陰陽道という呪術や闇を扱う物語のくせに、妙に画面が明るい、キャラが軽い、というのが、ここに来てホントにネガティブの方に思い切り触れてしまった感じがする。

原作は、もっと妖しくて、もっと闇深い世界なんだよ。暗いんだよ。
で、この鴉羽を分け与えられて、最後に夏目が春虎の封印を解く代償として殺されてしまう場面は、もっととんでもないくらい、やるせなさが漂う、悲壮な場面なんだよ。

それがなんだよ、あれは!
あんな半端な描き方をして。
相当、コンテが酷いってことだよね。

それに、冬児にしても、鈴鹿にしても、もっと動かし方があるだろ?
なのに、あの冬児の描写はないでしょ。
冬児は鈴鹿に術を掛けさせるだけの時間を与えるために、いわば囮として蜘蛛丸に襲いかかっているのに、その、冬児と鈴鹿の連携が微塵も感じられない。

それに、無駄に力の入ったなんちゃってガッチャマンの春虎を追う鈴鹿の式神のトリの安っぽさはなんだよ。紙使いとしてのかっこよさをもう少し強調しろよ。

いやー、これほどまでに酷くなるとは思ってなかった。

最大の山場でこんな描写しかできないんじゃ、もうこの先の、9巻の内容の映像化には全く期待できないね。

間違いなく、東レは、アニメ化、失敗だよ。

この先はアニメなんか見ずに、原作9巻を読んだほうがいい。
いや、6巻や7巻あたりから、原作を読みなおしたほうがいい。

平安時代の、安倍晴明の時代から続く陰陽道の闇深さもそちらのほうがよく分かる。
蘆屋道満と大友の術比べも文章で読んだほうが遥かにビビる。
天海のオッサンの渋さも格段に上(というか、天海のしぶとさはこの先の一つの鍵だし)
夏目が女子バレしてからの、京子、夏目、そして、鈴鹿の間の微妙な心の揺れも、原作の描写の方がはるかに上。

今回の中では地味な部分ではあるけど、角行鬼の、実は付かず離れず春虎を警護している様子も後で飛車丸との関わりで効いてくるはずなのに、全くそれらしく描かれていない。
なにより、徐々に、陰陽道に取り憑かれていく春虎が全く描かれてきていないから、実は、鴉羽を得た時に春虎が感じているはずの矛盾もわからない。

ていうかさ、多分、2クール目に入ってからの恐ろしく内容を端折った展開では、そもそも、初見の人は、何が起こっているのか、全くわからないと思うよ。

とにかく、もうアニメはいいから、原作を読め、ってこと。

もっとも、いくら2クールあるからといっても、9巻もある内容を一気に消化しようとしたことが最大の敗因なんだろうけどね。

でも、それにしたって、映像化にあたっては、もう少し何とかできたんじゃない、って部分は多い。

来週から、原作では9巻になるわけだけど、基本的に、同時多発的な描写が増えて、時間の制約の中、各人各様に良かれと思ったことを行っていくんだよね。そんな緊張感のある描写が、今までの描写を見たら、描き切れるとは到底思えない。

少なくとも乱戦模様になるところを、また、周囲でボケーと棒立ちになるような描写になるのは間違いないだろうから。だったら、特定の人物にフォーカスをあわせて、その人物の動きだけを丁寧に描けばいいのに。

なんだかなー。
原作は素晴らしいのにね。
とりわけ、7巻以後の展開は、徐々にギアが入って加速していく感じがゾクゾクして凄いのに。
ホント、残念だよ。

これじゃ、夏目も死に損だよ。

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UQ HOLDER! 第24話 感想  UQHとネギま!を繋ぐ線

2014-02-26 12:50:10 | UQH/ネギま!

キタネ! やっとキタネ!
いやー、ようやくネギの登場だよ!
まぁ、2065年の回想場面だけどね。

前々回、刀太がマギアエレベア(闇の魔法)を発動させたところから、これは今後の展開に鍵になるかな、と思っていたけど、その通りになったね。

今回の展開のポイントは、瞬動とか虚空瞬動とか、は全く関係なく、要は、マギアエレベアを発動した刀太を、不死狩りの南雲が偶然にも目にする、ところにあったのね。

で、一気に話は、南雲も参加した2065年の「始まりの魔法使い」討伐作戦に飛び、そこで彼が目にした、完成形のマギアエレベア形態となって文字通り無双だったネギを回想する。で、その回想シーンを通じて、ネギま!とUQHの間に何が起こったか、を間接的に示すことになった。

うーん、これはUQHにとってはものすごい大転換点だよね。

まぁ、それを南雲の回想で説き起こすというのは、ありえないくらい迂遠な展開なわけだけどw

それにしても、幾つかわかったことはあって。

まずは、始まりの魔法使いの討伐が2065年に行われた、ということは、直接的にはUQHの世界の話は、ネギま!の352時間目「百年の記憶」の中で示された、その百年間の間の出来事を語っているということで、ほぼ間違いがない、ということ。

というのも、352時間目の中で示されたように、ネギは2065年6月12日に亡くなったことになってるんだよね。で、その年は、今回示された、始まりの魔法使いの討伐の年と一緒。

しかも、今回のマギアエレベアを発動したネギの無双っぷりを見ると、衰弱とかでなくなったとは到底考えられず、ほぼ間違いなく、この討伐戦を通じて起こった事件によって消滅した、というあたりが妥当なところ。

最初に考えられるのは、ネギま!の中で記されていたように、始まりの魔法使いの「コア」は一種の霊体のようなもので、どうやらヒト型の形代を渡り歩いて現在にまで続いている、ということ。なので、始まりの魔法使いの形代がナギのままで、そのナギを、マギアエレベア状態のネギが倒したのだとすれば、当然、始まりの魔法使いのコア=霊体は次の憑依先を求めるはずで、その時、その憑依役としてネギが名乗りをあげたのだろう。で、そのまま、何らかの形で封印してくれ、とかになって、まぁ、一番先に思いつくのは、エヴァンジェリンによって永久凍土の魔法で生涯凍りづけにされた、とかいうことなんだろうな、と。その場合は、ネギは形式的には存命、ってことになるけど。

まぁ、とにかく、ネギは封印=消失し、表向きは討伐戦の中で落命した、という扱いになった。

で、そこで気になるのが、無双すぎた「闇の魔法」の力で、これを「始まりの魔法使い」の憑依したネギに残したままにすると余りにもリスクが高すぎるので、何とか、マギアエレベアのみを引き剥がして、あるいは、その能力をもったネギ本来の霊体を何とか創りだして、その憑依先を近衛の血統に託した、ってことなのかな、と。

マギアエレベアをどうやって取り外すんだ?って疑問は残るけど、そこはまぁ、ネギの「魔法開発力」という、都合のいい超絶能力で開発したってことで。

で、そのいわば「ネギの魔法力の塊としてのマギアエレベア」を継承したのが、近衛刀太だった、ってことなのだろうな。

で、そうなると、UQH冒頭で、エヴァが刀太と共同生活することで刀太を監視してきたのも理解できるし、そうまでして守ってきた刀太をUQH本部まで連れてきたら放ったらかしにしていたのも理解できる。

というのも、刀太が本来の両親?とともに魔族?に襲われたのは、多分、刀太の身に、ネギ(の魔法力)が封印されていたからで、ネギとしての力が覚醒する前に刀太を殺害するのが目的だったのだろうな、と。

で、多分、エヴァが刀太を吸血鬼化するのに躊躇したのは、吸血鬼化が引き金になっていつかマギアエレベアを開放してしまうだろうと思っていたであろうから。であれば、刀太の吸血鬼化が二段階に分けられていたのも何となく分かる。刀太が子供の頃の吸血鬼化はむしろ、魔法による強制治癒のようなものであって、それくらいであれば、エヴァが監視していれば抑えこむことも可能だった。しかし、本格的に吸血鬼になってしまえば、もうエヴァの手では扱えない。なので、それまで住んでいた田舎を後にして、第1話の最後で、エヴァは刀太を連れてUQHの本部に向かったわけだし、その旅の途中で刀太を修行していたのも、修行が引き金になって刀太の隠れた力が覚醒するかもしれないと思っていたのかもしれない。そして、本部到着以後、刀太を放っておいたのは、部下による監視下にあれば、いつマギアエレベアが発動しても構わない、むしろ、発動を望んでいたのかもしれない。

ともあれ、ネギと刀太の間には、そういった繋がりが想像できる。
多分、遠からず、刀太の出生の話が出てきそうだよね。



今回の討伐戦の描写でもう一つ大事なところは、ネギの討伐隊に加わっていたのが、エヴァ、フェイト、アル、茶々丸、ザジ、龍宮隊長、といった、UQ能力を持った人たちであるというところ。

2065年だとさすがにUQ能力がある人たちでないと参戦できないってことは当然として。

この面々の登場は結構意味深だと思う。

というのも、彼らはどう考えても、ネギという好人物がいたからこそ共に戦うことができる存在だということ。逆にいえば、ネギという中核を失ってしまうと、容易にバラけてしまう存在である、というところ。

つまり、彼らが現在のUQ大戦?とでもいうべき状況を、討伐戦後に作ってしまった張本人かもしれない、ということ。

だって、魔族もロボもいるわけでしょ。

ネギま!の最後のほうで、ネギは魔法世界を救った英雄として魔法世界各地に遊説に回っていた描写があったし、雪広財閥を通じて地球側の要人と会談する描写もあった。だとすれば、ネギは英雄であると同時に超有名な政治家でもあったわけで。その彼が死去してしまったら、彼によって束ねられていた世界がバラけてしまってもおかしくはないよね。要するに、ネギはカエサルとかナポレオンみたいな存在だったわけで。つまり、ネギは新世界の皇帝だった(実は、その圧倒的英雄性も、ある人びとにとってはやっかみの原因担ったと思う)。

UQHとして永遠の命が約束されているネギがいたからこそ統合されていた世界が、まさかの不死者の死によって、統合の象徴が消失してしまい、世界はバランスを失ってしまって、本来あるべき混沌に戻ってしまった。

本来あるべき「混沌」というのは、多分、ネギたちの尽力によって、魔法世界の人たちが現実世界で実体化して生活したり、あるいは、地球の人たちがテラフォーミングによって居住可能になった火星に移住して、相互に交流が生まれていたと思うのだけど、それによってそれまで以上に複雑な利害関係が生じていたはず。

でも、その複雑さは、大戦の英雄であるネギがいたからこそ抑えられていたわけで、そのネギがいなくなれば、利害は噴出してしまう。不死者や魔族への差別も生じるだろうし、それこそ、ロボットの人権なんてことも生じるのだろう。それが一気に生じたために、紛争にならざるを得ない。そして、その紛争当事者の中核に、ネギの仲間となった各地の要人たちがそれぞれ祭り上げられてもおかしくはない。たとえば、ザジは魔族の姫?だったりするわけで。

このあたりは、完全に「政治」の話だよね。

もしかしたら、エヴァがお尋ね者扱いされているのも、実はネギを封印(永久凍結?)した張本人としてなのかもしれない。いわば、世界の英雄を殺害して、世界の混沌を引き起こした極悪人として位置づけられてしまっている。もちろん、側近の人びとはそんなことはないことはわかっているから、姐さん!として慕われてしまう。

ともあれ、そんな始まりの魔法使い討伐以後の、ネギ消失以後の世界の混沌こそが刀太たちの住む世界。



そして、そんなネギ消失後の世界の混沌=紛争がようやく多少は収まったな、と思ったところで開催されたのが、刀太が参加を求めてやまない、軌道エレベータ上の「オリンピック」なんだろうな。

つまり、軌道エレベータ上の「オリンピック」はこの世界の平和の象徴。
そして、どんな異能であっても尊重されるべきであるから、単なる体力勝負ではなく、刀太が行おうと思っている「歌唱力」も対象となる。

火星と地球を結ぶ?(そんなことが可能かどうかは知らないけれどw)軌道エレベータという象徴的な場所で行う競技会だからこそ、異種、異形の民を含む世界の平和や融和の象徴となる。

多分、この大会は、雪広コンツェルンの開催で、きっと、いいんちょ、が出てくるんだろうな、いずれは。

そういう意味でも、刀太がオリンピックに行くのは物語の当座の目的になるし、さらには、軌道エレベータの発射地である、麻帆良学園跡地へ向かうことも必然になるんだろうな。

ともあれ、今回の話からは、次に挙げることが今後の展開上大事になってくるんだろうな。

刀太の出生の秘密
ネギ消失の真相
始まりの魔法使い討伐戦後の世界の混沌の元凶
討伐隊の面々の現在
エヴァの狙い
雪広あやかの再登場
(超包子の存在)
軌道エレベータ上のオリンピックの真の目的

当面は、始まりの魔法使いの討伐戦としていったい何があったのか、そのあたりを軸にしながら、刀太のことやUQH世界の真相に迫りながら、最終的には、軌道エレベータとオリンピックに向かう、という流れかなと。

意外と、最後まで、討伐時にいったい何が起こったのか、というのがひっぱられるのかもしれない。

あと、この世界は神楽坂明日菜が存在しない世界なので、その分、他のネギま!の面々がフィーチャーされる可能性はあると思う。雪広あやかは当然として、ザジや龍宮隊長も登場しそう。あと、明日菜がいない代わりに、むしろ、ネギま!本編では徹底してネグられてしまったアリカが登場してくる可能性もあるよね。と

ということで、一気に、ネギま!とのつながりを深めたUQH。

問題は、これからも今までみたいにバトルでお茶を濁すのかどうか。
せっかく、様々な情報を開示(夏凛の秘密を含む)してきたのだから、ここは、一気に話を進めて欲しいところ。

討伐隊繋がりで他のUQHを一気に紹介して欲しいところ。
不死ロボの真祖は茶々丸と葉加瀬とか、
魔族の棟梁はザジとか、
その魔族と人間の調停役として奔走しているのが龍宮隊長とか。。。。

ていうかさ、ネギ君ラブだったフェイトが、実は、ネギを凍結封印したエヴァをお尋ね者呼ばわりしたのが、世界の亀裂の開始じゃないの?って思ったり。

いやー、ありそうな気がするなーw

そうそう、刀太と過ごしている今のエヴァは、ネギま!352時間目で超とともに明日菜を迎えに来るエヴァなわけだけど、その時、エヴァは麻帆良学園の制服を着ていたじゃない。できれば、超との再会を含めてエヴァ視点で物語を語って欲しいところだな。

さてさて、どうなることやら。

今後が楽しみといえば楽しみだが、しかし、上に書いたこともテンポよく進めないと、平気で30巻ぐらい超えそうだからな―。

ともあれ、UQHは、魔法世界や魔族、吸血鬼などのネギま!世界の設定、というか舞台裏事情を描くためのものとして、ネギま!本編から切りだされたものなのだな、ということはよくわかった。そのために、ネギま!の終盤があのように駆け足になったこともわかった。というか、ああしないと、とりあえず麻帆良学園の学生たちの物語に終止符を打てなかった、ってわけで、苦肉の策だったこともよくわかった。

裏返すと、始まりの魔法使いを始めとした、ネギま!の舞台裏を描くのがUQHってことであることも改めて確認できた気がする。

しかし、そうなると、ホントのところ、刀太って何なのだろう?

それが当面の最大の関心になるね。

そういう意味で、バトルを飛ばして、一気に核心に迫ることを希望。

てか、ぶっちゃけ、UQHの一巻の売れ行きが芳しくなかったことから発した、盛大なテコ入れのように思うのだよね、今回の動きは。

そういう意味では、ネギま!世界のその後、というか、「空白の百年」を描くものして位置づけ直されたのだと期待したい。

ともあれ、次回、どうなる?

てか、全部、南雲に説明させちゃうのを希望!w

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