BLACK SWAN

白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

あの夏で待ってる 第6話 『先輩にライバル』

2012-02-14 13:35:25 | Weblog
うん、いいね、これ。
王道の、コメディまっしぐらで。
好きだなー、こういう突き抜けた面白さ。
テンポもいいし。
展開がわかりやすい分、CVの人たちの演技にも注目できるし。
てか、今回の、茅野、井口の両キャラは、もう初めにCVありきの人物造形でしょ。
なんだろうな、贔屓の役者さんが舞台に上がってきて、
お約束通りの演技をしてくれて、やいのやいの、言ってる感じだな。

そうコメディにとどまって、ウェッティーなラブコメにしてないところがまたいい。
いや、どうせ、最後は先輩が宇宙人ってのがバレて、そして、お別れで・・・なんだろうけどね。

物語のわりと早い段階で、圧倒的なまでの一方通行の関係、

美桜→哲郎→柑菜→海人→イチカ

を見せておきながら(OP最後がまんまそれ)、これで一見楽しげにしながら一転グロい関係にしようとするのか、と思わせておきながら、あにはからんやw 新キャラ登場で舞台をかき回すかき回す。

しかも、あからさまに檸檬監督による、劇中劇のシナリオで劇の秘密を公然とキャラの間で会話をさせ、「もしも本当だったら・・・どうする?」という問いを何度でも繰り返すことのできる仕掛けにしている。

いやー、あざとすぎるほどあざといのだけど、とはいえ、こういうのは単純に楽しいよね、見ていて。

檸檬はどう見ても長井龍雪監督の分身的位置づけで、物語の内部にガンガン介入してくるし、しかもそのCVが鉄板の彼女なのだから、もうブレるはずがないw

で、これは見てないのだけど、一応、そもそもこの「あの夏」がある作品のリメイクみたいなものなわけでしょ?

それもあってだろうけど、ホント、このお話は、お話の中と外がそのまんま繋がっていて面白い。長井龍雪一座、って具合に。監督も脚本も。スタッフもキャストも。それらを全部ひっくるめてお芝居を楽しんじゃいましょ、って感じで。

当然、長井作品の過去作も見る側から想起するような展開で。
でも、そう思うと、これは長井作品の中では一番かな。
『超電磁砲』や『あの夏』あたりの不完全燃焼なところがなくて。
前者は原作の縛りがなんだかんだあったし、後者は変にギスギスした感じ、というか、エヴァ以後にありがちな欝の変態モードが漂っていて、今ひとつすっきりしなかったのだけれど、『夏まち』はそういうのがなくて、いいね。

なんか、作り手自身が一番見たいものをガッツリ作ってる感じがひしひしと伝わってくる。

このままコメディの王道のまま走り抜けることを希望。
って、別に笑いだけじゃないからね、コメディは。

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