パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

努力した人だけが報われる世界は、生き辛い

2013年04月25日 19時44分53秒 | あれこれ考えること

外に出て管理のしようがない営業さんが
案外真面目に仕事をしているのは
サボることに寄って自分が流れてしまうことを恐れるため
と何かの調査を読んだことがあった

もっとも、それぞれの性格にもよるのだろうけれど

最終的には、営業の世界は数字で判断される
サボっていても数字が上がればちゃんと仕事をしていることになり
頑張っていても数字が上がらねば無駄な動きをしているとしか
判断されない

だが長い間隔で考えると地道に活動するタイプは
いつか報われる可能性が高い

ところで、これを一般化して
こうあるべきとマニュアル化してしまうと
なかなか住み辛い世界になる

努力したものが報われる世界は
そうあって欲しいと思う
しかし、努力した者だけが報われる世界は
人間にとって幸せなのかと考えてしまう

努力しなければ幸せになれない
当たり前のようでも、なにか違う気がする
もっとも人間の知恵ではその意図が計り知れない運命を司る方は
どういう訳か一見努力していないように見える人をも
それなりの生活の確保を行なってしまう

それは理不尽に見えるが
実はかなり深い

「働かない蟻には意味がある」と言う本があった
蟻やミツバチの何%はどう考えてもサボっている
としか見えないグループが存在して
そのグループの働くようになるスイッチの入り方が
多くの仲間とは違うことによって
その種の生存率を高めている
と言った論旨の内容だったが
人間の世界でもそうなんだろうと思う

しかし、なまじっか人間には記憶力とか
知識とか感情があるものだからややこしいことになってしまう

ものの調査によれば仕事中にインターネットで
仕事以外のサイトを閲覧する人はかなりの数字になるという
それは当たり前すぎて、ほとんどの人間がするのではと思えるくらい
仕事の効率を挙げるために、仕事中のインターネットの閲覧を監視しようとする
企業やそうしたソフトさえ存在するという

だが、無駄な非効率な作業は実はある程度(ここが難しいのだが)
必要なのではないか
と思ってしまう

世の中は厳しい
皆が勝ち組になるように努力する
だが皆が勝者にはなれず必然的に敗者が生まれてしまう
この敗者が人間らしい生活をおくることができるのが
良い世界と思うのだが、、、

むかし、糸井重里だったかのコピーに
「頑張れなかった人にも、、、」
というのがあった
「頑張った人に、、、」
ではなく、頑張れなかった人に
としたところがすごいし優しい
世の中はこの位のほうがちょうどいいのでは

頑張っても幸せを感じられない不思議な国「日本」
たいがいにいい加減に生きても幸せだったかもしれない(?)江戸時代
経済が何よりも大事と考えるところから少し離れるようにしないと
今の中国を批判することは出来ないのでは

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