パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

本に書かれていた忘れてはいけない部分

2021年09月15日 09時38分47秒 | あれこれ考えること

またもや本からの話
付箋を付けておけばよかったと思う部分をやり過ごして
後で、どこにあったかな?
と該当するページを探しても見つからないときがある

つけ忘れて、しまったと思うその例は、少し前に読んだ「絶望を希望に変える経済学」
の中のある調査の結果が紹介された部分だ
その中に、金銭(報酬)がある程度保証されて、やってもやらなくてもその差がない場合、
人はモチベーションを失ってあまり積極的には働かないというステレオタイプの認識は
必ずしもそうではないという調査結果が紹介されていた

人が真面目に働くのは、金銭的な要素だけでなく、そのその人の人生観に
よる部分も大きく作用しているとしたものだ
(なぜかどんな時でも真面目に働く人がいる)
つまりは人の行為を金銭の損得だけで判断するのは、一見合理的なように見えても
片手落ちということだ

ところで最近の行動経済学における人間という生き物の認識は
「人は必ずしも合理的な行動をしない」ということらしい
その証拠にいろんな例が挙げられ、その一つ一つが心理的に
「そうそう」と納得がいく
行動経済学は、経済の話なのか心理学的傾向の話かよくわからないところもあるが
「アンカリング」やら「損は得よりも心理的に大きな影響を果たす」とする
誰もが実感する経験は、人というものの理解の幅を広げる

先の例以外にも世の中に当たり前のように存在する多くのステレオタイプの認識は
実は一度疑ってかかる必要があるかもしれない
(女性は理数系に弱いとか、黒人はリズム感が良いとか)

何ごともいちいち疑うのは、面倒くさい人間だと嫌われるかもしれないが
そういう人は世界のバランスを取るために一定数必要だと思われる

もう一つ、本から得た重要なエピソードが「国家はなぜ衰退するのか」にあった
タイムリーな話題でアフガニスタンに関することで、
アメリカがアフガニスタンに兵を送って、一旦収束したかのように思えた頃、
世界はアフガニスタンに多くの支援金を送ったが、その大半は肝心な現場に届けられず
その金銭を管理する団体に留まったり、使われてしまったというのだ

「収奪的」とさえ思えてしまうこれらの、怒りを覚えそうな行為は
実は何のことはない日本でも同じようなことが行われていると
読んでいる最中に思い浮かべてしまった
それはいわゆる「中抜き」と呼ばれる行為で、東北大震災でも
今回の持続化給付金でも末端に届いたのか、
別のところで使われていないかの検証は絶対必用なことと思われる

とまあ、面白くもないことを相変わらず扱っているが、
この面白くもないことが内面化されつつあるのは事実で
それは幸せなことか不幸なことかはわからない
(それは心理的傾向で仕方ない)

ところで今朝、興味深い言葉を知った
「親ガチャ」がそれで、これは真面目に考える価値がありそう







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