パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

シャッフルされた音楽

2020年08月05日 08時05分13秒 | 徒然なるままに

梅雨明けして、これで3日連続して早朝ウォーキングにでかけた
スマホのアプリを起動して歩き始める
いつもなら、おせっかいな音楽がなりはじめても直ぐにオフにしてしまうが
今朝はどんな曲が流れるか、流れるままにしておいた

最初の曲は山口百恵の「秋桜」だった
スタートはまずまずの選曲
音楽は自然の音を味わうには邪魔だと思っていたが
案外そうでもない事に気がついた
音楽に気を取られていると、歩いていることを忘れてしまう瞬間がある
気持ちいつもより速く歩いている気もする

次の曲はポール・マッカートニーの「レット・ミー・ロール・イット」
アルバム「バンド・オン・ザ・ラン」に収録され、ライブでも時々取り上げられる曲だ
ギターの印象的なリフがありジョンっぽいと言われるが
いやいやそんなことはない、、歌いやすいのはポールならではの音楽だ

段々、次は何が出てくるか、、楽しみになってきた
少し前、アイポッド・シャッフルが発売された時、シャッフルされて
いつもとは違った順番で聞こえてくる音楽がとても新鮮に聞こえた事があった
ポール・マッカートニーのライブでもセットリストは知っていないほうが
ワクワク感があった(次はどの曲をやるのだろう、、と)

次は意外な曲だった
倍賞千恵子の歌う唱歌「ペチカ」
この人の声好きだな、、と思いながら歩いていると
向こうからやってきた人が右折して用水沿いの道に入った
自分は左折してその人の後を追うようになった
歩くスピードはほとんど一緒、、音楽が邪魔かな、、、
と思い音楽は一旦停止した

途中でその人とコースが変わったので再び音楽をオンに
「ペチカ」は続いている

今度はヴァイオリンの独奏が静かに流れる
知ってる曲だ、、これは、、、
バッハのロ短調ミサの「ベネディクトゥス」だ
マタイ受難曲のアルトの「憐れみ給え」を彷彿されるヴァイオリンの独奏
これはカール・リヒターの指揮するものだ
だが、所有している別のCDのクレンペラーの指揮するこの曲は
ヴァイオリンではなくて楽器がフルートになっている
フルートの演奏は息継ぎが認識されるが、ヴァイオリンの演奏は呼吸はあまり気にならない
真面目に聴けばやはり呼吸は何か感じるだろうけれど

「ベネディクトゥス」はベートーヴェンの「ミサ・ソレムニス」でも
印象的なヴァイオリンの独奏がある
どうやら西欧の音楽家にとっては共通のイメージを換気させるものらしい
ベートーヴェンは「ベネディクトゥス」もいいが
一番好きなのは「アニュス・デイ」で、これを聴くたびに涙が出そうになる

シャッフルはどのような基準なのだろうか、、そんなことを思っていると
勢いのある音楽が流れてきた
「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲だ
これはついつい歩くスピードが速くなる

そろそろウォーキングも終盤、あと少しで家に着くというところで
流れてきたのはビリー・バンバンの「また君に恋してる」
偶然とはいえなかなかいい選曲だ
過ぎ去った時間を今振り返って、それを良しとしている歌詞は
近くをウォーキングしてそれぞれに感じる何かが
意識の流れにリンクしているようで、、、

これらの音楽は自分で選んでスマホに入れているものだが
我ながらいい曲を収録しているものだ、、、と自画自賛したい気分になった

でも今度は、やはり音楽無しで歩こう
歩きながら自分の世界に沈潜するのは(この時間が好き)
自然の音だけのほうが良さそうだから

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