パンセ(みたいなものを目指して)

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ひっそり(?)報道されたニュース

2016年05月20日 08時26分31秒 | あれこれ考えること

昨日、ひっそりとSTAP細胞関連のニュースが報道された
一応、新聞各紙、NHKでも報道されているから
内緒ではないだろうが、このニュースを知っている人は
どのくらいいるだろう

そのニュースとは、
理化学研究所の研究室からES細胞(胚性幹細胞)が盗まれたとして
理研OBが告発していた問題で、神戸地検は18日、
「窃盗事件の発生自体が疑わしい」として容疑不十分で不起訴処分とした。
 

という内容のもの
別に小保方さんの味方をするわけでなないが、この件で神戸地検に
小保方さんが事情聴取をするときにはメディアは、神戸地検に入っていく
彼女の映像を流している 
それは盗んだのが彼女と暗示させるもの
(もしかしたら告発者が具体的な名前をあげていた?)

しかし結果は、「窃盗事件の発生自体が疑わしい」
これは、限りなく怪しいが証拠がないだけ!というものか
それとも、そもそもこの告発がとんでもないものだったのか
正確なところは分からない

しかし、結果的、イメージ的には犯人は、、、
と植え付けられている
メディアは先走り、他社に先立って報道したいとか
どこか胡散臭い正義を語る雰囲気がある

しかし、今のメディアは優先順位が真実を伝えるというより、大衆の喜びそうなものを
(勝手に想像して)伝える方に重心を置いているように見える
慌てて報道したためにとんでもない間違いを起こした例に
松本サリン事件がある
オウムが関与したことが明らかになるまでは、河野さんが犯人扱いされていた
河野さんは、その為に不自由な生活を余儀なくされた

メディアは真実が明らかになった時、一体何をしただろうか
(お詫びとか謝罪とか)
そしてその反省を踏まえて、二度と同じようなことを繰り返さない様に
どうすべきか検討されなかったのか

話は戻って、ひっそりと伝えられたニュースがもう一つ

放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送人権委員会は(4月)28日、STAP細胞論文を検証した番組「NHKスペシャル」で人権侵害を受けたと申し立てた小保方晴子氏から事情を聴いたと明らかにした。26日の臨時委員会で弁護士2人と出席した同氏から委員9人が聞き取りをした。
番組は2014年の「調査報告 STAP細胞 不正の深層」。同氏は「ES細胞を盗んで実験をしたとの断定的なイメージで番組が作られた」と主張。NHKは「人権を不当に侵害していない」と反論している

つまり、これも後になって、あれはどうだったのか?
と考えなおすというもの
しかし、多くの人は情報はその時その時で消費していき、詳しい内容というよりは
おおよその内容だけ記憶にとどめる傾向がある
その意味では、後から反省や修正がされようが、出来上がってしまったイメージを
覆すのはほとんど無理に近い
だからこそ、メディアは正確なことを伝えなければならないうのだが
それができていないとすると、、、

どうも、最近のメディアはいまいち信用できなくなっている
それは安倍さんの圧力と言うよりは、もっと別の要素
報道に携わる人達の人間力、モラル、教養の欠如ではないかと思える
こんな情報を大衆は喜ぶ!と判断する、その人間性に問題はないか

しかし勝手に想像されて提供された情報を喜んでいる
多くの人がいるのもこれまた事実 だ
世の中が、反論の余地もない正論ばかりの真面目な情報では息が詰まって生きにくいが
それでも、もう少し良いバランスの報道を望みたいものだ
今は本来ならアンダーグランドで扱われるべき話題が大手を振って表に出ている
と思うのは歳のせいか


 

コメント
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