パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

できることと言えば

2008年06月11日 21時10分38秒 | Weblog
以前、土方歳三は負け戦とわかっていて
何故逃げ出さなかったのか?などと
思ったことがあったが
沈没しそうな、嵐の中の船に乗っている様な
現在の状況を当てはめてみて
少しわかった様な気がする

勿論、一般的にいわれる様に
最後の武士としての意地とか
近藤勇らへの裏切れない心情もあったろう

だが豊玉発句集に見られるような心根の持ち主は
実は、それしか手はなかった
のではないだろうか

勝負の職人としての彼は、未来の負けが見えたとしても
自分に与えられた状況下では目一杯自分の仕事をすることを
よしとしたのではないだろうか

第2次世界大戦でも多分誰かが同じ様な境遇だったに違いない
たった2.3日の戦いで勝ったところで
趨勢はすっかり決まっている、そんな時でも
戦わざるを得ない男たちは
それが正しいかどうかは別として、
与えられた仕事をより完璧になすことを目指した

現在、企業間でも様々な戦いが行われている
その中には明らかに負け戦で
将来が見えない戦いもあるだろう
まして敵はB29、こちらは人海戦術みたいな
始めから戦いにもならない
そう、大が小を飲み込むような戦いの中で
小の中にいる人々のできることと言ったら
むなしい努力だけ!

もっと大局を見て、為すべきことを考えなければならない
という批判は全ての人には当てはまらない
現場の人に残されていることは
単にその日を精一杯全うすることだけだ

願わくば、多くの人たちの
それらの努力が無駄に終わらないでほしいものだが、、、



コメント
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