上がり3ハロン32秒9。

サッカー、競馬を中心に、管理人が興味ある分野だけを勝手に斬って行くBLOGです。

おめでとう、と言うより、おめでたい、と言った方が正しい。

2005-06-09 06:35:03 | 日本代表
別に会場がタイ・バンコクだったからではない。
そんな下らない駄洒落は、低能なスポーツマスコミに任せておけば良い。
サンスポ一面に、ジーコありがとう、の文字。ほとんど狂気に近い。
今日のスポーツ紙はニッカンをオススメしたい。
少なくともWEB版に掲載された吉崎英治氏のコラムはまともだ。

さて、試合内容だが、特に前半は驚くほど見所に欠けた。

そもそも、やはり鹿島で揃えるにしても使い方に問題があり過ぎる。
ハッキリ言って鹿は柏の次に嫌いなので、マリノス戦以外ではテレビでしか見ないが、
中田浩二が3バックの左サイドハーフをやってるところを見た記憶がない。
予想通りサイドは死んでいた。加地の方がまだマシだったかもしれない。
中田浩二は相変わらずクロスがターゲットをオーバーするのと、
自陣での不用意なパスミスが治らない。
あれは格上相手には致命傷を誘発する要因になるので、
サイドハーフだろうが3バックの左としてだろうが、怖くて使い物にならない。
本大会では不用意なパスミスからの1点が明暗を分けかねない。

加地は加地で相変わらず縦に勝負に出れないし、勝負に出ても相手を交わしきれていない。
無駄なボールキープからボールを失う事も多い。どう考えても世界では通じない。
やはりバックアップを含めた早急なサイドの再構築が急務。

隆行もやはり格下相手には効果が上がらない。
ただ、アジアではなく世界との戦いを考えると、
あの献身さとファウルをもらう能力が必要になる事はあるだろう。


さて、こう書くとまるで収穫がなかったようにも思われそうだが、収穫はあった。
後半、大黒を入れてリズムを掴んだ事も勿論理由としてはあろうが、
点を取ったという結果も重要ではあるが、内容そのものからして柳沢が変わった。
イタリアで2年間過ごした屈辱にも近い日々。しかし、無駄ではなかったようだ。
後半5分のシーンなんかもそうだが、打てるなら打つ、
そして、他に選択肢がなかったら打てないような体勢からでも打つんだ、という姿勢が明確。
かつてヘタレ呼ばわりされていた、そして俺自身酷評し続けてきた柳沢では最早ない。
大黒共々、ある程度頼りになるFWがようやく出て来たと考えて良いのかも知れない。

そして佑二。本当に良くやったと思う。
ウチに来た時は金の問題も絡んだりして、散々色んな事を言われた。
しかし佑二自身は、代表に入るために、明確な目標・理由を持ってウチに来た。
今ではウチでもBLUESでも必要不可欠なプレーヤー。
ブンデス移籍なんて話も出始めた。ある程度は覚悟の範疇だった事。
ワールドカップまでウチに残るか、もうこのタイミングで外へ出るか、
それは佑二自身が決めれば良い事。
もちろん寂しいし、逃げる鹿を捕まえるには戦力ダウンは否めないが、
世界で評価される佑二も見てみたい。


とにもかくにも、悪運の強いだけの無能な監督の下、
選手達はやるだけの事をやって、結果を出した。
その事は当然評価されねばなるまい。
しかし、まだスタートラインに立っただけ。
1年後の今日、自信を持って開幕戦を見ていられるかどうか。重要なのは、そこ。

来年の今日、ドイツにいるかどうかは正直わからない。
仮にいたとしても、今の俺ならBLUESはついで。スウェーデンが見たい。
こんなに血の沸かない予選は正直想像もつかなかった。
もちろん1試合を残してアッサリ決まったこともあるだろう。
だが、どう考えてもそれだけではない。
多分、おめでたいヤツが多過ぎるから、というのもあるだろう。
BLUESのゲームに行くと、そのヌルイ空気に違和感を覚えてしまう。
一喜一憂しているサポの顔に、悲壮感がない。
良い意味での穏やかさ、ではない。単にヌルい。

恐らくこのヌルさは1年で改善されるものではない。
それでもスタジアムで戦うだけの気持ちにさせてくれるだろうか。
全てはBLUESの試合内容にかかっている。

マスコミと言い、『自称サポーター』と言い、監督と言い、おめでたいヤツばかりなのだが、
希望はある。
選手達自体は間違いなく成長した。アジアカップは特に大きかった。
その意味では、無知丸出しで叩き倒してくれた中国人に感謝せねばなるまい。

この先の1年、今度は重要なのは結果ではない。
もちろん真剣勝負を2試合多くやるためにもコンフェデはGL突破が理想的。
しかし、何よりもテスト、システム再構築、その他諸々やらねばならぬ事は山ほどある。
それを1つずつ潰していく事。
監督自身に不安がある以上、そういった点も不安だらけではあるのだが、
もうどうにかなるのだと思うしかない。

願い通り、選手の口からは既に本大会についての声が聞かれた。
来年の6月は、狂喜乱舞させてもらおうじゃないか。決勝トーナメントでね。