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アマチュア無線局 JH0FHB

25年越しの14MHz SSB無線機の製作

14MHz受信機の改善

2018年07月14日 | 14MHz SSB無線機


【2018.07.14】

2015年の秋から暮れにかけて製作した「RUN-1」の改善についての紹介。
2016年の初頭、この機械の製作記事が私の最初のブログとなった。

当時、背面パネルに外部スピーカー用のジャックを取り付けたのだが、未配線のまま2年半が過ぎた。
「何時でもできる」と思う事は着手するのに時間がかかる。
今回、外部スピーカー端子の配線作業を行ったのを機にスピーカー出力の波形を確認してみた。
<製作当時の回想>
久々に蓋を開けて内部を見ると、当時の思い出が蘇る。
約3か月間、完成を目指して製作に明け暮れた日々が懐かしい。

上の写真左下に、配線前の外部スピーカージャックが見える。
端子が酸化して金属光沢が無くなっている。
<にじんだ波形>
外部スピーカージャックへの配線作業を終えて、スピーカーから出てくる音の波形を観測してみた。
受信周波数は14.2MHzで標準信号発生器の信号を受信した波形である。
結果は下の写真の通り綺麗な正弦波には程遠く、
波形の下側がにじんでいる。
こうなると「直してみたい!」と燃えてくる困った性分である。


<にじんだ波形の正体と対策立案>
標準信号発生器からの信号をOFFにして、スピーカーラインに勝手に乗ってくる信号の周波数を周波数カウンターで計測すると、10.13MHzと表示された。
今回の対策は10.13MHzの高周波を除去して、低周波だけを取り出す事だ。
具体的には、低周波ラインに0.01μFのバイパスコンデンサを取り付ける事とした。

<内部スピーカーへの対策>
内部スピーカーの波形観測でも、にじんだ波形が確認された。
内部スピーカーの端子へ0.01μFのコンデンサを取り付けてみたら効果が確認できた。
下の写真の「オレンジ色の小さな丸い部品」が0.01μFのコンデンサ。


<外部スピーカーへの対策>
何かをやり始めると、次から次へと問題に直面する。
内部スピーカーへの対策は効果が確認できたが、外部スピーカーを接続すると低周波出力波形がにじむ。
今回の対策も、考え方は「10.13MHzの高周波を除去して、低周波だけを取り出す事」に変りは無い。
<アースポイントの不思議>
色々試した結果、基板上の低周波出力端子に0.01μFのパスコンを取り付ける事に決めたのだが、「アースポイント」による効果の違いを体験する事となった。
「どこでアースに接続するか」によって効果が有ったり無かったりと難しい。
因みに「最短で接続」は、今回の事象に対して全く効果が無かった。
配線を長く引き伸ばしても、効果が大きい場所が有るから不思議だ。
あちこちを突っつき回して、最も効果が大きかったポイントが電源の0V端子だった。
体裁など関係なく「空中配線」で接続した様子が下の写真。

<改善前後の波形>
すっきりした波形になった。
めでたし、めでたし・・

<久々に筆算で計算>
波形も綺麗になり、気持ちも落ち着いたところで、
今回使用した0.01μFのコンデンサの容量リアクタンスを計算してみた。

但し、電卓もパソコンも使用せずチラシの裏側の白紙部分に赤ペンで筆算である。
帰宅後に一杯やりながらの筆算は酒の肴となった。
・1KHzに対するリアクタンス≒16KΩ
・10MHzに対するリアクタンス≒1.6Ω
お恥ずかしい話だが、筆算でリアクタンスが計算できたことは小さな喜びだった。
<紙と鉛筆が有れば>

最近では「書く」と言う事が減り、簡単な漢字も忘れていて焦る事が有る。
紙と鉛筆が有れば、書いてみようと思う。
漢字でも、英語でも、筆算でも、何でも。

コメント
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