芥録 一冊目

Macやゲームが中心の、日記とコラムのブログです。二冊目→http://livrevie.blog58.fc2.com/

気軽にアレンジのできる環境

2008-12-24 00:24:25 | コラム(ゲーム)
今回は、うごメモのこの機能についてです。



うごメモシアターで公開されている「うごメモ」は、自分のうごくメモ帳にダウンロードすることができます。
ダウンロードした「うごメモ」は編集することができる(※)ので、続きを書き足したり途中を改変したりして、新たな作品を作ることができます。編集した作品も、うごメモシアターに公開することができます。
※公開時に「創作者ロック」がかけられている「うごメモ」は編集できません。

うごくメモ帳:うごメモシアター より)



これ、実は結構凄いことです。
「続きを書き足したり途中を改変したり」する行為を認める、少なくとも、その方向性を前面に出しているわけですから。
こうした二次創作行為は、動画投稿サイトでは普通に行われています。
ただ、この行為は著作権法に当てはめると、グレーなのが実際のところ。

著作権の中には、「自分の著作物を無断で改変されない権利」を含む、「著作人格権」という権利があります。
そして、著作権はオプト・イン形式、つまり、特に拒否しない限りは自動的に発生する権利です。
権利者が特に許可しない限りは、二次創作という「改変行為」はこの権利に抵触してしまうのです。

しかし、そうした行為が「グレー」であるのは、「まあいいんだけどさ」というお目こぼしや、「全然そんなの気にしないよ」という寛容さなどに因るところが大きいです。
むしろ、二次創作によってその作品の認知度がグンと上がるということもネット上ではよくあることなので、「法律がこうだから」とがんじがらめにするのは良くないでしょう。
「ハンドルの遊び」と同じく、多少融通の利く方がいい結果をもたらすものです。


ではここで、うごメモの場合を考えてみましょう。
うごメモの場合、基本スタンスとして「他人の作品に書き足せる」というものがあります。
つまり、投稿する側も「誰かがもっと面白くしてくれるかもしれない」という期待を抱きます。
しかし先述しましたとおり、他人の著作物は、おいそれと改変するわけにはいきません。

そこでうごメモはてなが採った方法は「制作者ロック」でした。
これは言わば「改変して欲しくない」という意思表示です。
そして注目すべきは、この意思表示が標準では「オフ」であること。
自分自身でその意思を示さない限り、それは「改変していいよ」という意思表示とみなされます。
このオプト・アウト形式によって、改変する側にとってもされる側にとっても、やりやすい環境が作れるのではないでしょうか。




関連リンク:
Touch-DS.jp - うごくメモ帳
Touch-DS.jp - 社長が訊く『ニンテンドーDSi』





うごメモはてな、スタート

2008-12-18 23:55:20 | コラム(ゲーム)
うごメモはてな - メモからはじまる新しいコミュニケーション!


任天堂とはてな。
考えてみれば、これ程しっくりくる組み合わせというのも中々無いような気がします。

任天堂とはてなが協業を始めることとなりました。その名は「うごメモはてな」。
任天堂がDSi用に用意した無料ソフト「うごくメモ帳」で作成したアニメーションを、Web上に投稿するというものです。
アニメーションはパラパラ漫画的、GIFアニメ的なもの。音も入れることができます。
今回は、このサービスの評価システムの辺りについて書こうと思います。


さて、このサービスはいわゆるCGMサービスなわけですが、やはり気になるのは運営面。
しかも、サービスの母体がDSですから、通常よりもその辺りには神経質にならなければなりません。
が、流石はてなと言うべきか、非常に興味深い策を打ち出しておられます。
それは、
  • 「加点」による評価しかできず、誰も「減点」の評価はできない。
  • Web上でのみ、不適切な表現等の「通報」ができる。
  • Web上で公開して一定時間が経ち、「通報」が無かった作品のみ、DS上でも表示される。
    というものです。

    私は、はてなのサービスはあまり使っていないもので、こうした「通報」のシステムがどの位有効なのかはイマイチ分かりません。
    しかし、プランを見る限りではとても面白そうです。

    また、減点評価ができないことは、「ああ、いいな」と心から思います。
    減点評価というか、作品への批判というのは、それはそれで凄く大切なことなんですが、全ての人が求めている訳じゃないんですよね。
    「気楽に楽しむために投稿したんだけどなあ」という人が手厳しい批評を受けたら、大きくやる気を削がれるわけで。

    うごメモの場合、まさにそういう人が多いはず。
    ゲームの延長として楽しく作って、気軽に投稿した。そしたら大きなマイナスポイントをつけられた。
    やっぱり、それだと悲しい。
    気楽に楽しむためのものは、やっぱり気軽に楽しんだほうがより楽しいものです。

    ちなみに、減点評価はできませんが、コメントを残すことはできます。
    そのコメントで散々な言われようだとどうするのかな、という疑問は残りました。


    それでは、次回は「後から書き足せる」という仕組みについて書こうと思います。




    関連リンク:
    Touch-DS.jp - うごくメモ帳
    Touch-DS.jp - 社長が訊く『ニンテンドーDSi』






  • DSi雑感

    2008-10-02 21:32:07 | コラム(ゲーム)
    正式発表されました。DSの後継機、ニンテンドーDSi。
    詳細はホームページをご覧下さい。


    さて、雑感をば。

    色々と機能は追加されましたが、どれも、性能で見ればPSPなどのマルチメディアデバイスにはとても及ばないものでしょう。
    追加した各種機能は、あくまで「ゲームに使うため」という印象を受けます。
    肝心なのはその各種機能が使えることと、それによってゲームの可能性を広げること、ということではないかと思います。
    今までと同じく、あくまでメインはゲーム(DSで流行った知育ソフトなども含め)、というゲーム機に感じられました。
    そういう意味では、iPhoneやPSPと言った、高機能なマルチメディアデバイスとは棲み分けもできる気がします。

    さてさて、GBA互換廃止はどういう影響を出すのやら・・・。


    期待しているのはDSiウェアです。今度は、過去のゲームボーイソフトなんかも販売してくれると嬉しい。
    ゲームボーイのゼルダをプレイしたことがないので、是非遊んでみたいです。


    一方で、不満なのは価格です。
    せめて据え置き価格にしてLiteを値下げ、という位はしてほしかったなあ。
    いくら方向性の違うハードとは言え、PSPと比較すると割高感が否めません。



    ちなみに私は、すぐに買う必要性もありませんし、カラーバリエーション含め暫く様子見することにします。






    当然の帰結かもしれない

    2007-11-19 23:54:58 | コラム(ゲーム)
    2007年度クラブニンテンドープラチナ会員プレゼントが発表されました。
    クラブニンテンドーとはその名の通り任天堂の会員制度で、任天堂のゲーム機・周辺機器・そしてそのゲーム機で遊べるソフトを買うとポイントが貯まるというものです。
    一定以上溜めると「ゴールド」・「プラチナ」とランクが上がり、「プラチナ会員」は毎年何らかのプレゼントがもらえます。

    そして今年は、
    ○Wii スーパーファミコンクラシックコントローラー
    ○「スーパーマリオギャラクシー」サウンドトラック プラチナ会員バージョン
    ○クラブニンテンドーカレンダー2008
    の中から一つをプレゼント、というものでした。
    詳しくはこちら。

    スーファミのクラシックコントローラーにも興味はあったのですが、私は二番目のサウンドトラックに即決しました。
    そりゃあ、ね。音楽好きなら飛びつきますって(笑)



    さて、ここからが今日の本題です。

    このサントラ、「プラチナ会員バージョン」と名前がついています。
    何故なら、サントラ自体はプラチナ会員じゃなくても入手可能なのです。
    400ポイント、マリオギャラクシー購入者は優待として250ポイントで、交換することができます。
    プラチナ会員は、それをポイント無しで入手できるわけです。
    勿論それだけではなく、通常だと1枚入りのCDを、プラチナ会員限定で2枚組にしてプレゼントしてくれます。


    ここで、恐らく多くの人が抱く疑問。
    「なんで売らないの?」
    全くです。そして、これこそが今日の本題です。


    まずはサントラを販売しない理由。
    マリオに限らず、任天堂はあまり自社ゲームのサントラを売りません。
    売るにしても、任天堂は決して自社で音楽レーベルを抱えません。
    これはうろ覚えでしか無いのですが、確か任天堂のスタンスの一つに
    「本業以外で儲けない」
    というのがあったと思うのです。
    つまり本業であるおもちゃ作り以外で儲けるべきではないということですね。

    しかし一方で、「サントラがほしい」という顧客ニーズはあるわけです。
    何といっても娯楽業界、特にゲーム業界は「お客様は神様」ですので、ニーズには応えないといけない。
    一種のジレンマですね。それで今までは、一部のサントラは販売してきました。

    ところが、現在は違います。クラブニンテンドーというプラットフォームができました。
    これにより、「自社製品を多く買ってくれる客」 にそれに見合った謝礼を渡すことができるようになりました。
    そうですよね?ソフトを買えば買うほどポイントが貯まり、且つそれによって「プラチナ会員」などの認定がされるわけですから。
    「自社製品を多く買ってくれる客」とは「任天堂のゲーム機で多く遊んでくれる客」であり、もっと言い換えれば「お得意様」です。
    「お得意様」を大事にするのは客商売の基本。自然な流れとも言えます。
    勿論、もっと穿った考え方もできます。
    「ポイントによる特典をエサに、消費者を引きつける」ということですね。
    実際その側面もあるでしょう。しかし一方で、先述したような側面も確かに存在します。

    そして、よくよく考えてみれば、こうした仕組みは実に任天堂にとって都合が良いわけです。
    その理由は、次のようにまとめられるでしょう。
    ○ポイント交換なので、サントラによって直接的に儲けてはいない
    ○「サントラがほしい」という顧客ニーズに対応できる
    ○お得意様が満足してくれそうなサービスを提供できる
    今までのジレンマを見事に解消できるわけです。

    当然、「売ってくれよ」と考える人間もいるでしょうが、サントラそのものを用意はしている訳ですので、その矛先は鈍ります。
    ポイント特典でサントラをプレゼントするというのは、「本業以外では儲けない」と「顧客ニーズには応えないといけない」というジレンマを解消するための、ある種の帰結だったのではないでしょうか。
    そう考えると、至って明快に今年度のプレゼントを見ることができました。

    ま、最後にボソッと言っておくと、だったらトワイライトプリンセスのサントラも用意してくれよ、と感じているわけなのですが。

    「傑作」の名に相応しいゲーム その2

    2007-11-05 22:14:18 | コラム(ゲーム)
    昨日の続きです。
    昨日の記事と比べ、あっさり書こうと思います。
    今日のテーマは
    3:難易度
    です。





    3:難易度

    「簡単で楽しく、且つとてつもなく難しい」
    奇妙な表現ですが、実際こんな感じです。
    このゲームの主な目的は二つです。一つは「ラスボスを倒すこと」、もう一つは「スターを全部集めること」。
    前者に関しては、このゲームを購入する人全てが目指すべき目的です。
    そしてこの目的を達成するだけならば、どんな初心者でも恐らくできます。
    無論大変だとは思います。
    最初の方のステージでは、かなり気楽にゲームを楽しめるでしょう。談笑しながらスターを集められます。
    しかし話が進むと、段々ステージの難易度も上がっていきます。
    時には根気が必要となり、不慣れな人には謎解きも難しくなります。
    ですが、ラスボスを倒すのは、頑張ればどうにかなるレベルです。
    ゲームにはまることさえできれば、いずれは誰にでもできるでしょう。
    それでも無理な人には「アシストプレイ」という救済措置もありますし、初心者の方々は、この点を気にすることもないでしょう。

    ですが、「スターを全て集める」という目的を達成するのは、完璧に上級者向けです。
    「スーパーマリオ64」や「スーパーマリオサンシャイン」で、実際に体験した方もおられるのではないでしょうか。
    コンプリートまで後3枚なのに、その残り3枚が全く取れない。
    やり方もよく分かっているんだけど、どうしてもできない、あのもどかしさ。
    私の場合、「スーパーマリオ64」はどうにかコンプリートを達成しましたが、ゲームをやり始めてから数年かかりました。「サンシャイン」は完全に挫折しました。

    つまり、全部集めるには相当の根気、更には時間が必要となります。
    腕前に関しては、根気と時間さえかければ自ずとついてきます。
    (元々うまい人は別問題です。時間をかけずとも上手な人は世の中に沢山おられます。)

    ギャラクシーに関しても、宮本さんが次のように話しておられます。

    「全部のスターを、取れるものなら取ってみてくださいと言いたいですね(笑)。」
    (引用:Wii.com JP - 社長が訊く『スーパーマリオギャラクシー』Vol.4 宮本茂編
    http://wii.com/jp/articles/mario-galaxy/crv/vol4/page4.html)

    非常に挑戦的なお言葉です(笑)しかし、事実そうなのでしょう。

    私も、今は「スターコンプリート」を目指してプレイしています。
    今のところ順調にはやっていますが、ラスト5枚くらいになって、突然壁にぶちあたる気がしてなりません(笑)
    つまり、初心者は初心者なりに大いに楽しめますが、それ以上に上級者は楽しめるでしょう。

    「傑作」の名に相応しいゲーム

    2007-11-05 00:13:31 | コラム(ゲーム)
    スーパーマリオギャラクシーの話です。
    発売日(先週木曜日)に購入し、昨日クリア。今日からはスターコンプリートに向けてプレイを始めました。
    そうした状態で出した結論が、上のタイトルです。
    理由を挙げるとキリがありません。恐らく記事の収拾がつかなくなるでしょう。
    そこで、いくつかの点にまとめ、それぞれについての感想を書こうと思います。

    1:全体
    2:Wiiリモコンによるアクション


    取り敢えずこの二点について書きます。
    気が向けば、「難易度」や「ボリューム」についても書くかもしれません。






    1:全体

    まず、一言でまとめましょう。私の思う「マリオとはかくあるべき」を体現するソフトです。
    純粋な「アクション」としてのマリオとして、理想のソフトと言えます。
    どういうことか?その答えは、「アクションをしていることが楽しい」のです。
    マリオを走らせ、ジャンプさせ、幅跳びさせる。ただそれだけが溜まらなく楽しいのです。

    10年前、「スーパーマリオ64」を初めて触った時、物凄い感動を味わいました。
    それまで見てきたゲームは主に2D。それが突然3Dになり、その中を走り回ることの快感を知りました。
    当時のゲーム業界の人間は、「最初からこんな(完成度の高い)3Dアクション出されたら、これからどうすりゃいいんだよ」と笑ったと言います。
    (「スーパーマリオ64」はニンテンドウ64と同時発売されました。3Dゲームにとっては黎明期の話です。)
    それ程までに、「3Dアクション」としての完成度が高かったのです。

    それから暫く経ち、「スーパーマリオサンシャイン」が発売されました。
    あのゲームは、「スーパーマリオ64」の様々な部分を補完したゲーム、と私は思っています。
    64では出せなかったグラフィック・64ではできなかった自由度の高いカメラなど、それはそれでやはり完成度の高いものではありました。
    しかし、「スーパーマリオ64」程の衝撃はありませんでした。何故なら、革新的要素が無かったからです。

    そして今回、「スーパーマリオギャラクシー」が発売されました。
    このソフトでは、64と等しい衝撃を感じました。

    何故か?答えは簡単です。革新的だったからです。
    何が?簡単です。Wiiリモコンを使ったアクションです。

    3Dアクションとしての「標準」は、64でほぼ完成してしまったと言っていいと思います。
    ですから、今回の衝撃は、Wiiだったからこそ可能なものです。
    今までの流れをぶった切るようなゲーム機でないと、「今までの」標準に従わざるを得ない。
    ギャラクシーの場合、今までの標準に加え、「Wiiリモコン」というまだ標準のできていないものがあったからこそ、これ程に衝撃を感じることができたのだと思います。






    2:Wiiリモコンによるアクション

    Wiiリモコンは、大きく二つのものを与えました。
    「振る」という動作による単純だけど楽しい操作、そして、「本当の3D」の獲得です。

    「スターピース」は、マリオが触れてもWiiリモコンのポインターが触れても集めることができます。
    もし、マリオが触れなければ集められないと、スターピース収拾は耐え難い苦痛となってしまっていたでしょう。

    今回のフィールドは実に広大です。ギャラクシー最大のテーマとも言える「球面地形」がある分、本当の意味で「3D」なのです。
    少しこの点に関しては説明が難しいです。触ってもらうとよく分かるとは思いますが(笑)

    「3D」とは言うまでもなく、縦×横×奥行です。
    しかし、プレイヤーはその画面を「2D」として見ていた部分があるのではないでしょうか。
    奥の方に敵がいたり、奥の方から何かが飛んできたりと、空間自体は、確かに三次元です。
    しかし結局、主人公が存在している地点が基準として、そこから何らかのアクションを起こすに留まってしまいます。

    例えば、奥の方にあるコインがあるとします。しかしそれをとるには、主人公がそこまで移動しなければならない。
    三次元空間の中で、「主人公」と「コイン」とが線でつながっているので、どこか二次元に思えてしまうのです。
    つまり三次元ではありますが、二次元の要素も多分に含んでいるのです。「2.5D」とでも言うべきでしょうか。

    ギャラクシーは、この点が大きく違います。
    例えば、マリオがあり、スターピースがある。
    しかし、スターピースはマリオから遠く離れた空間に浮かんでいます。
    そこでWiiリモコンの登場です。Wiiリモコンは、マリオからもスターピースからも独立して動き回ります。
    このポインターはZ軸を考えていないので、X軸・Y軸を動かすと、Z軸も自在に変わります。

    ※3Dを考える上で、「横」はX軸、「縦」はY軸、「奥行」はZ軸と言います。
    数学のグラフを想像していただけると分かりやすいと思います。
    基本的に、「横軸」はX軸、「縦軸」はY軸でしたよね。そこに、「奥行」を表すZ軸が加わると、3Dグラフになります。

    これにより、どれだけスターピースがマリオから離れていようとも、その距離・位置に関係なく集めることができるようになります。
    つまり、位置関係を示す対象物が、今までは「マリオ」と「コイン」だったのが、ギャラクシーでは「マリオ」と「Wiiリモコンのポインター」と「敵キャラ・コイン・スターピースなどの物体」の3つに増えたのです。

    また、球面地形により、フィールドが「平面」・「起伏」という制限から解き放たれたのも大きいです。
    ギャラクシーでは宇宙に星が点在するステージが多いです。
    その星と星の空間的距離は勿論大きく、それこそマリオが何をしようが関係ない位です。(中には、近距離の星の間でマリオのアクションを用いた仕掛けも存在しますが)

    それをどうにかする、と言うかどうにかできてしまうのがWiiリモコンのポインターなのです。
    先程も言った通り、このポインターに奥行の概念はありません。
    縦か横に動かすだけで、奥行など最初から無視しています。
    考えてみれば当たり前の話です。マリオですらどうしようもない距離は、無視するしかない。
    敢えてそこをバッサリ切り捨てることで、余りに広い空間で自在に遊べるようにしたのです。

    奇妙な話です。
    「2.5D」を「3D」へと昇華させたものは、他でもない完全なる「2D」でした。
    縦か横にしか動かせないポインターによって、広がり続ける空間を完全に制御できるようにしたのです。
    このアイデアには、脱帽せざるをえません。





    最後にお詫びです。
    途中でちょっと断りはしましたが、やはり「真の3D」云々はうまく書き表すことができませんでした。
    読んでいる中で頭の中が「?」で埋め尽くされた方がおられたら、誠に申し訳ありません。

    やはり、実際に遊んでいただくことが最も望ましいです。
    そして遊ぶ中で「なんでこんなに楽しいんだろう」と疑問に思ったとき再び読んでいただければ、その時にはもう少し実感として分かっていただけるかと思います。

    では、本日はこれにて失礼します。

    意見は厳しくとも

    2006-12-28 23:59:19 | コラム(ゲーム)
    今日、とあるブログを読んでいて、そこの管理人の方がトワプリに中々厳しい意見をお持ちであることを知りました。
    その方のゼルダに対する見識と思い入れには凄まじいものがあります。
    別に運営されているサイトのゼルダ考察も凄いです。
    本当にゼルダが好きなのでしょう。惑うことなきゼルダファンです。頭が下がる思いです。

    ただ、その見識を尊敬するが故に呈したい疑問が一つあります。
    このブログの他の記事で、「Nintendo iNSIDE」についてこのように書かれていました。


    あそこのユーザーレビュー見て驚いた。
    トワイライトプリンセスの平均点が10/10点なんだけど。
    どんだけ甘いんだよ。あれが10点ならゲームの半分は10点だから。
    最高評価ってそうそう出しちゃあいけないもんだよ。


    ここまではまだいい。最後の一文は名言と言って差し支えないくらいです。
    しかし問題はこの次。


    初代やってから黄昏を語りなよ。
    ついでに、両方やって黄昏が面白いとか言うならゼルダ云々語るな。

    ※黄昏→トワイライトプリンセスのこと。

    流石にこれはいただけません。
    この方にとって初代がどれほど大きい存在なのかは知りませんが、だからと言ってそれを共通の価値観として押し付けるのは如何なものか。
    何が面白いかなんて千差万別です。初代よりトワプリの方が面白いって人だっているでしょうに。
    「トワプリ>初代 なんて言う奴は本当のゼルダファンじゃない」
    って文章には絶対賛成できません。
    百人中九十九人が認める事実だとしても、断じて賛成したくはありません。
    何故か。簡単な話です。残りの一人が不当な扱いを受けるからです。




    この記事の続きで、こうも書かれていました。


    と、ブログなら別に暴言吐こうと大事にはなりませんが、掲示板は別。


    この続きで掲示板でネチケットを守らない奴が多すぎる、と書かれていました。
    確かにそうです。で、ブログで何書いても大事にはならないというのも実際そうなんです。
    ただ、ネットのもたらす「個人への」影響を考えたとき、倫理的にはどうすべきでしょうか。
    ブログと言う場で書く以上、それが不特定多数の人間に読まれるのは必然な訳です。
    不特定「多数」なのか「少数」なのかは知りませんが、とりあえず誰に読まれるかは分かりません。
    そんな場所で、読む人によっては気分を害するであろう暴言を書くことがいいのかどうか。
    僕自身ずっと前に暴言を吐いたことがありました。
    後日読み返してみて、これは載せるべきじゃなかったなと反省したものです。



    個人的に、本当に何かを好きなら次の二つの能力が必要だと思います。

    一つは、欠点を見つけられること。
    「自分の好きなものだから」と盲目にそれを受け入れていては、その好きなものをしっかり見つめられていないのと同じこと。
    欠点を見つけられるからこそ本当にそのものを大事にしているのだと思います。

    そして勿論、良いところも見つけられないといけません。
    自分が何故これを好きなのか、それを考えると簡単に見つけられる筈です。

    ゼルダで言うなら、それぞれのゲームで両方を見つけられるか、と言う話になります。
    欠点も良い点も、絶対に存在しますから。



    この記事で取り上げたとあるブログの管理人様が、ゼルダファンであることは惑うことありません。
    しかし、どうもこの方は損をされている気がしてなりません。
    トワプリで楽しめる部分を楽しめていないような気がします。
    ゲームって、何と言うか楽しめるものじゃないですか。
    欠点を見つつも、ちゃんと良い点を楽しまないと。






    ちなみに、この方にここまで言わせる初代ゼルダが非常に気になります。
    ゼルダコレクションを持っているので、今度プレイしてみようと思います。





    ※補足
    勘違いされると困るので断っておきます。
    この記事は
    「トワイライトプリンセスを批判するなんてありえない!」
    とか言う馬鹿げたことをいうための記事では断じてありませんので。

    Wii発売の相乗効果?

    2006-11-26 22:25:09 | コラム(ゲーム)
    PS3のコントローラーやWiiリモコンは無線コントローラーです。
    そのため、何らかの独立した電力供給源が必要なのも当然です。
    PS3の場合はコントローラー内臓充電池です。残量が切れたらUSBで本体と接続して充電します。
    ではWiiはと言うと、単三乾電池二本です。
    何故このご時勢に乾電池なのかと、最初はかなり疑問に思いました。
    任天堂自身、携帯ゲームではアドバンスSP以降内臓充電池を搭載し、脱乾電池の流れでしたし。
    しかし、Wiiのコンセプトには確かに乾電池の方があっています。
    Wiiのコンセプトのためには、あらゆる面で無線である必要があると思うのです。

    Wiiリモコンは拡張ポートを持っています。
    つまり、やろうと思えば本体のUSBポートに接続することもできるわけです。
    しかしそうなると、いざ電池が切れて充電しなければならない時に本体と線で繋がなければならない。
    勿論、Wii Sportsのようなゲームは遊べなくなります。
    折角のWiiのコンセプトが死んでしまうと言うわけです。

    また、完全に無線化するとそれだけデザイン性も向上します。
    充電式にすると充電器が必要になります。
    するとそれを置くスペースがいりますし、そのためのコンセントも必要になる。
    「家族の誰からも敵視されない」ことを極限まで考えられたゲーム機に、それはタブーだったのでしょう。


    しかし乾電池を使うことのデメリットも忘れてはなりません。ランニングコストです。
    Wiiリモコンは、乾電池二本で大体30時間使えるらしいです。
    つまり一日一時間遊ぶと一ヶ月使えることになります。(そんなお利口さんは普通いませんが)
    これを長いと見るのか短いと見るのかはよく分かりませんが、まあどれだけ長く見積もっても一ヶ月に単三乾電池二本は消費するわけです。あまり地球には優しくありません。

    最近、任天堂のホームページでWiiに関するQ&Aが掲載されました。
    それによると、アルカリ乾電池だけでなくニッケル水素電池にも対応するとのことです。
    初代ゲームボーイアドバンスを買った方はご存知と思いますが、あの時はアルカリしか対応していませんでした。
    それを考えると随分良くなったものです。
    この「ニッケル水素電池」と言うのは「eneloop」などの新しいタイプの充電池です。
    自己放電が少ない・従来の充電池に比べ劣化が遅い、など色々な利点があり、更にコストパフォーマンスはアルカリよりも遥かにお得です。(メーカーの発表通りに使った場合ですが)
    何よりも廃棄物を出さずに済む。これは大きい。

    アルカリ電池を使うかこちらを使うかは消費者の判断ですし、それ以外にもこの電池は用途が広いので、充電器などでスペースが多少割かれても許せます。




    そこで、僕もeneloopを購入しました。単三×4・専用充電器のセットです。
    さしあたって使うのはWiiリモコン一個のみですので、四本あれば充分です。
    ところが、これを買うのに際しあることを感じました。

    本当は、僕はAmazonで注文しようと思っていたのです。
    そろそろ月末なので、クーポンで500円値引きして頼むつもりでした。
    ところが昨晩見てみると、なんと売り切れている。
    そのため急遽予定を変更し、近所の量販店で買いました。

    これの原因がどうにもWiiが理由の気がしてなりません。
    過大評価でもなんでもなく、Wiiの存在がeneloopの売り上げを伸ばしていると思うのです。
    近頃かなりあちこちのサイトで、eneloopをWiiリモコンに使うことが勧められています。
    Amazonのレビューにすらそのことを書く方がおられました。
    つまり、Wiiリモコン用の電池としてeneloopは非常に広く認知されているわけで、本体発売まで一週間を切った現在、さあ購入と言う方が増えているのではないかと思うのです。

    先程見てみると、在庫が復活してました。
    更によく見ると、12月1日(Wii発売日前日)に、急速充電器セットの新製品を発売するみたいです。
    サンヨーもビジネスチャンスと見ているのかもしれません。



    これら全ては単なる仮説なのですが、それにしても面白い因果だと感じました。
    「風が吹けば桶屋が儲かる」とは論理的飛躍の代名詞ですが、今回の相乗効果についてはそう無碍にもできないのでは無いでしょうか。

    ネタとしか思えないとあるゲームの別見地

    2006-08-02 22:01:31 | コラム(ゲーム)
    ……無駄に題名が長ったらしくなってしまいましたが。



    この「とあるゲーム」とは「もぎたてチンクルのばら色ルッピーランド」のことです。9/2発売です。

    チンクル。ゼルダをやったことのある人ならおそらく誰もが知っている「キモキャラ」。
    ゼルダには毎回濃ゆいキャラが出てきますが、こいつもそんな一人。
    「ムジュラの仮面」で初登場し、以来結構な頻度で(下手すりゃ毎回?)出ています。


    そのキャラ設定は次の通り。
    「35歳独身・無職・自分を妖精だと思っている」

    既にこの段階で、チンクルを知らなかった人はズザーっと音を立てて引いているかと思われますが、実際痛々しいキャラです。

    「風のタクト」では、コイツにかなりの金を払わないとクリアできないと言うある意味で屈辱的なストーリーも用意されていました。



    で、今回出るのがこのソフトです。
    二年前に(三年前?)発表され、未だに邦題すら出ない「TwilightPrincess」よりも後に発表され、先に発売されるこのソフトです。


    AMAZONの紹介文は次の通り。



    35歳独身男。しあわせ探しの旅にでる。
    『ゼルダの伝説』シリーズに登場する風変わりなおじさん「チンクル」。本作は彼がまだ、ただのおじさんだって頃の物語。さえない毎日を送っていた主人公は、泉で出遭った「ルピじい」と名乗る人物に夢の楽園「ルッピーランド」の話を持ちかけられます。
    お金(ルビー)を集めて泉に投げ込んだ者だけが導かれるという夢の楽園「ルッピーランド」計画を知った彼は、”ルピーが尽きると命も尽きる”非情な宿命を背負う「チンクル」となって旅立ちます。
    ●身近で現実的なテーマ「お金」
    誰にとっても身近で現実的なテーマ「お金」。
    このゲームの主人公チンクルにとって、何をするにも「ルピー」が必要不可欠です。
    損得勘定だけを考えて行動すれば楽しめるお金のやりくりRPGです。
    ●マルチな商才でルピーを稼ぐ
    各地で収集した名産品や、自家調合したアイテムの売却益、人助けによる謝礼金、ボスを倒して入手する戦利金、請負仕事の報酬などマルチな商材を活かしてルピーを稼ぐ!
    ●伸びるタワー、拡がる地平線
    泉に投げ込んだルピーの額に応じて空高く伸びていくタワー。高く伸びたその頂きからは、より遠くの大陸まで見晴らせるようになります。
    ルピーを献金し続ける35歳のおじさんの行く末を案じずにはいられない先の読めない展開が特徴です。



    「ネタだよね?」と言われても仕方ない感じです。
    実際、かなり広くこのゲームはネタにされています。



    ところがそんな中、数多のやりこみ攻略をしてきた「ゼルダの伝説極限攻略」のブログで、こんな記事が載せられました。



    もぎチンに期待する「ゼルダらしさ」



    凄い。
    ネタだなんだとあげつらわれているゲームにここまで語れるのが凄い。
    こういう見地でものを見る事が出来るのが凄い。



    素晴らしき別検地に出会いました。















    Wiiとか色々書いたいものがあるからオレは買わないけど!

    任天堂次世代ハードの正式名称!

    2006-04-28 23:29:29 | コラム(ゲーム)
    ついに来ました!
    「レボリューション」と言う仮称のまま、正式名称を明らかにされなかった任天堂の次世代ハード。
    それがついに任天堂ホームページで発表されました。
    その名も「Wii(ウィー)」。
    本当なら、今日はバトンをやろうと思っていたのですが、任天堂の発表を知り急遽予定を変更しました。



    まずは、こちらのムービーを見てください。(QuickTime形式)

    ムービー
    (任天堂ホームページでも見れます)










    なるほど。「We」から来ている訳ですね。
    さらに、二つの「i」はリモコン型コントローラーを表していると。


    うん。発想は面白いと思います。任天堂の目指す形をよく表していますし。
    でも、だからこそ言いたい。



    何故このタイミングで?



    あと約10日でE3です。
    僕、っていうか大体の人々がE3で正式名称・各スペック・発売時期・値段などの情報がドバッと出ると思っていました。
    その中でこのタイミングの発表。謎の電撃発表です。

    ふーむ。何か狙いがあるんでしょうかねえ。


    ちなみに、この「Wii」と言うネーミングですが、2chでは既にネタとなっているそうです。
    確かに、64やキューブの時みたいに「ニンテンドウ」が入ってないと言う点や、何より余りにシンプルなネーミング、ツッコミどころは満載なのでしょう。

    でも、僕は好きです。何より「ウィー」と言う響きが。
    「We」をイメージしているそうですが、個人的には「Oui(フランス語の『Yes』)」も浮かんだりします。
    シラブルが少ないためテンポもいいです。(言いにくい、と言う意見はありますが。)

    いいですね。期待や想像も膨らみます。
    5/10開幕のE3を、ひたすら心待ちにするとしましょう。




    関連リンク

    Nintendo iNSIDE レボリューションの正式名称発表―「Wii (ウィー)」
    ITmedia +D Gmaes:任天堂「レボリューション(仮称)」の正式名称が「Wii(ウィー)」に決定
    ITmedia +D Gmaes:「Wii」のイメージムービーが到着!



    ※Nintendo iNSIDEの記事にあるトラックバックも、読んでみると色々面白いと思います。